「地域助け合い基金」助成先報告

NPO法人 あわの風

千葉県館山市 ウェブサイト
居場所見守り生活支援

助成額

150,000円2025/04/10

助成⾦の活⽤内容

当法人の活動の柱である「ひきこもり家族会事業」は発足4年目を迎えた。全国のひきこもり人口は当初(2015年)推定値115万人と言われていたが、それから10年後には30万人増加。同様に不登校児童も増加の一途で、昨年は34.6万人で過去最多と発表された(文科省)。ひきこもり支援の対象に直接かかわるのは困難であるため、家族会では親の学びを目的とした活動に重点を置いている。親が子どもとどうかかわったら良いのか、声掛けの仕方、親自身の日常的な振舞など、一番身近な親を通じて子供に寄り添っていく方法である。そして性急に社会復帰を目指すのでなく、「本人の生きざまを肯定し同じ目線に立った自然な配慮のできる伴奏者」の役割を親に演じてもらう。月例会では毎回ゲストを招いて講話をお願いし、そのあと参加者全員で懇談する。ゲストは主に都市部から呼ぶことになり、謝金・交通費の年間の費用は大きな負担でもある。

従来ひきこもりの定義として固定的なパターンを想定した支援マニュアルが行政向けに作られ、ともすればそれが行政窓口などでの融通の利かない対応を生み相談者を失望させることにもなっていた。ひきこもりの態様は百人百様で、求められる支援方法も異なる。これまで、家族会としてやってきたことは主に月例の学習会が中心だったが、課題解決のためにはさらに踏み込んだ取り組みを必要としていた。その一つが給食活動、いわゆる「こども食堂」であるが、当法人としては「おとな・こども食堂フレンズ」という名称を立ち上げ、本格的にはこの4月から運営する。すでに市内で先行して給食活動している他のサークルと協働し、新たに多世代交流型の居場所づくりを進めている。当面月1回の開催とし、「食堂」とセットでイベントなども行い関心度を高めるようにしたい。 

また館山市社会福祉協議会と協議して必要な先への配食も行う。こちらは単に弁当を届けるというより、当事者家族とのコミュニケーションを図っていくのが主目的である。
これらの活動拠点として従来は公共施設を利用してきたが、昨年末、自宅敷地内にささやかな建物を設置した。寄贈による図書なども置き、地域の人々がいつでも立ち寄れるよう常設館としての機能を充実していく。

活動報告

準備中