「地域助け合い基金」助成先報告

 西宮市立鳴尾小学校同窓会

兵庫県西宮市
居場所その他

助成額

150,000円2024/07/29

助成⾦の活⽤内容

今回申請させていただいた助成金については、7月27日(土)(予備日:7月28日(日))に小学校で開催する、初めての地域一体での夏祭りに活用させていただきます。

今回申請を担当しています私吉野は、
PTA会長7年・SC21サッカーコーチ8年・自治会子ども会役員4年とボランティアとして活動してきました。その中で、組織間の横の繋がりが十分でないと感じておりました。そんな中、2023年よりコミュニティスクールの活動推進員に着任したことにより、小学校でのイベントを通じて横の繋がりをつくり、老若男女問わず地域の一体化を目指して夏祭りの企画に至りました。
私自身もこの地域で生まれ育ち、自身が子どものころは各町内でお祭りやお神輿など様々なイベントがありました。しかしながら、少子化や担い手不足の影響もあり町単位での活動も厳しくなってきていたところに新型コロナが追い打ちとなり、子ども会やイベントの消滅が相次ぎました。
このままでは未来を担う子どもたちにとって魅力ある地域であることができないと思い、各組織に協力を依頼して、この夏祭りを開催するまでに至りました。

企画は約1年前に始まり、win-winの関係を築けるよう私たちからも昨年度は、地域の運動会(SC21主催)・子ども神輿(自治会連合主催)・防災訓練(自治会連合主催)などの各組織のイベントに参加協力しました。
そして2024年3月には夏祭りの資金調達と地域交流を目的としてバザーを初開催し、自治会やSC21にも周知や人員確保にご協力いただき、無事盛況となりました。

今回の夏祭りは今後への第1歩だと思っています。地域の関係性を深め、これをきっかけに活気あるまちづくりへと進めていければと考えています。

活動報告

当地域ではコロナ禍前後から伝統的な地域イベント等が休止・終了していき、地域活動が衰退していました。
そんな中、「今こそもう一度地域を盛り上げよう!」という意図の下、小学校にて夏祭りの開催を企画しました。
これまで各町単位でのお祭りはあったものの地域一体となったお祭りは初の試みで、各組織への協力依頼や運営方法の考案など…まさに一からのスタートでしたが、私が最も重視したことは「持続可能な運営」でした。これまでの当地域でのイベントは、主催が費用面のほぼ全ての負担を担うという形式でしたが、その負担を分担することが大きな鍵だと考えました。
そこで、自治会・スポーツクラブ・小学校・PTA・地区ボランティアセンターなど様々な組織に足繫く通い、夏祭り開催の意義を熱意をもって説明させていただきました。

そして最終的に、運営は同窓会が行うものの、出店の遊び部門は自治会、飲食部門はスポーツクラブ、防犯は自治会防犯部というように、組織ごとに担当をしてもらう共催方式を実現するに至りました。課題としていた費用面も、準備等にかかる支出も当日の収入も組織ごととすることで、一部が負担を負う方式を回避することができました。
また、出店の機材や盆踊りの提灯や櫓なども各町のお祭りで使用していたものをお借りすることで、費用の負担を軽減することができました。
それでも音響・照明だけはプロにお任せするべきだと考え、ここも地域に根付いた会社にという想いから、さくらFMという地域のラジオ局に依頼することとなりました。

ここまで運営方法に関しては順調にきていたものの、頂戴した寄付金だけではギリギリの状態でした。
そんな中で、生活支援コーディネーターの方からさわやか福祉財団のことをうかがい助成金を申請させていただきました。そして、いただいた助成金を音響・照明費に充てさせてもらうことで夏祭り用のTシャツを作成することもでき、同じTシャツを着ることで組織の垣根を越えてより一層の一体感を創り出すことができました。

夏祭り当日は想定していた倍以上の方が来てくださり、出店部門でもほぼ全てが早い時間に完売となるほどの大盛況でした。そして終盤の盆踊りでは様々な世代の方が1つの櫓を囲んで踊る姿を見て、素晴らしい地域交流の場にすることができたと実感しました。

本当に素晴らしい夏祭りとなり余韻に浸りたいところですが、しかしながら、大切なのはここからです。このお祭りを地域の伝統としていくことももちろんですが、今回の一番の収穫は、地域活性化のために様々な組織や人が手を取り合って協力できたことです。
この繋いだ手を放すことなく、夏祭りだけでなく、それぞれの組織のイベントでも同じように協力していくことで、既存のイベントも更に盛り上がり、人の繋がりを広めていくことができると確信しています。

また、今回の夏祭りの企画会議を通じて、これまで目を向けられていなかった各組織の課題も知ることができました。そうした課題に向き合い、それぞれの活動を表面化し周知していくことが今後の継続的活動に必要だと感じております。

最後になりますが、今回の私たちの活動にご賛同いただき、全国の皆様からいただいた貴重なご寄付を助成いただき、本当にありがとうございました。これからも地域活性化に繋がる活動を続けていくことが恩返しになると信じ、皆様の想いも胸に尽力して参ります。

今後の展開

今回の助成金へは、小学校同窓会の一役員として申請させていただきました。
私の地域は比較的都会ではありますが少子高齢化が非常に顕著で、私自身PTA会長(7年)・スポーツクラブサッカーコーチ(8年)・子ども会役員(4年、昨年廃部)と多岐に渡って兼任しており、私のみならず、自治会長の皆さんや70代の方は兼任の方がたくさんいます。どちらも後継者・後任を探すことに非常に苦労しています。

コロナ禍をきっかけに多くの行事やイベントが中止・休止となったことで異なる世代との交流が減り、各組織の活動や必要性が可視化しづらい現状はどこも同じかと思います。
この数十年で働き方や価値観も変化しており、これまでのようにボランティアに頼るのは難しい時代となってきました。
しかし一方で、楽しみを求めている人々が多いことも確かです。また、先頭には立ちたくないが協力はしたいという方もたくさんいます。
過去のやり方では難しいことも、やり方次第で価値や活動を継承することも十分可能だと私は思っています。

私自身は様々な活動に対して、「できる人が・できることを・できるときに」をモットーとしております。
それぞれの地域や団体でそれぞれの困難やご苦労があるかと思いますが、困難は分散し、楽しさや喜びは共有しながら、皆様が想いの輪を広げていかれることを願っております。

添付資料