「地域助け合い基金」助成先報告

 みんなの畑

秋田県秋田市
居場所

助成額

150,000円2024/07/19

助成⾦の活⽤内容

【目的】
誰もが分け隔てなく楽しめる活動として「畑づくり」に取り組み、地域との連携・協働を推進する。
高齢になっても住み慣れた場所で自分らしい生活を送ることが出来る地域づくり及び居場所づくり。
地域で畑づくりを行い、活動を通じて地域の繋がりを育てる。
畑づくりを行うことで介護予防及び健康増進を図る。
収穫した野菜を調理し、皆で供食することでフレイル予防へ繋げる。
定期的に顔合わせをすることでお互いの健康状態を確認できる。
情報交換及び交流の場づくり。

【具体的な活動内容】
野菜づくりの計画には、参加者で話し合い、希望する野菜を取り入れて成長や収穫の楽しみを期待させる。
野菜づくりの経験豊富な地域住民が指導。参加者に対する野菜づくりの基本(土づくり・種まき・苗の植え方・水のやり方・肥料の与え方)や管理の仕方(芽欠き・支柱立て・誘引・ネット張りなど)の指導をもとに作業を体験・習得。
近隣住民からの草取り、畝づくり等の活動支援。
畑付近の判断能力低下とみられる住民の見守り支援。
作業時には雑談・情報交換してお互いの交流を図る。
難聴を伴う一人暮らし高齢者とLINEによる連絡等の温かいやりとり。
野菜の苗を植え、収穫するだけではなく、収穫後、皆で調理を行い、食事会を実施するなど次への楽しみへ繋げる。
現在、地域住民の材料提供・作成の協力を得て畑に看板の設置を計画中(地域住民への周知)。
将来的に子ども食堂を開催し、作った野菜を提供し、地域の繋がりを広げていく。

活動報告

畑づくりを通じ、閉じこもりがちな一人暮らしの高齢者が外に出る機会や地域の高齢者の居場所を作りたいという地域住民の意見から、生活支援コーディネーターによる関わりのもと、住民が主体となって「みんなの畑」が立ち上がりました。

助成金を活用し倉庫を設置したことにより、道具や資材運搬による参加者の身体的負担が軽減でき、野ざらしで置かれていた資材等が風で飛ばされるという心配がなくなり、安心して活動ができるようになりました。肥料も保管できるようになったことで、良質な土壌づくりができるようになり、「自分たちで作った野菜だから本当においしい」「生長を見るのが嬉しい」と、参加者の日々の生活の中に楽しみが増え、表情が活き活きとしている人が増えたように感じています。

その一方で、力仕事が多く、男性の参加者が少なく負担が偏ってしまっていることが課題として出て来ました。現在、参加者が知り合いに声を掛けたり、生活支援コーディネーターがチラシで周知したりなど、新たな男性参加者の加入を募っているところです。

畑づくり初心者の参加も多く、農作業経験のある参加者が先生となって丁寧に教えてくれることで、初心者の方でも気軽に参加でき、好きな作業に取り組むことができました。また、積極的に分からないことを質問したり、自宅でも家庭菜園を始めるようになったことや、畑まで歩いて通うことで適度な運動することもでき、介護予防・生きがいづくりにつながっていると考えられます。

参加者から、もっと自分たちの活動を周知してはどうかという意見があり、看板を設置することになりました。生活支援コーディネーターが日曜大工の得意な住民を紹介し、参加者の自宅で余っていた廃材を使って作成したところ、地域の子どもたちが関心を持ってくれたり、道行く人が話しかけてくれたりと活動に興味を持ってくれる人が増えていることを実感しています。近隣の畑づくりをしている住民とも親しくなったり、また、通りがかった人が興味を持ち新たに加わったりと交流が拡がりました。

今後の展開

畑作業はやってみたいが経験したことがなく、大変そうだと思っている人も多いと思います。
でも私達の集まりは、おしゃべりをしながら、笑いながら動いていたら、畑の畝ができ、種を蒔く。次の作業日に芽が出ていたら「うわー」と喜び、また畝を作り、種を蒔くの繰り返しでした。作業をしながらおしゃべりは続きます。それが楽しいことのような気がします。いつの間にか立派な作物に育ち、収穫の時の笑顔は本当に良い顔をしています。

おしゃべりをしながら笑いながら、そしたらいつの間にか畑になり、収穫し楽しい時間を過ごせたと思います。皆が集まって、笑っておしゃべりを楽しむ場所が畑だったように思います。

今後は、収穫だけではなく、採れた野菜をみんなで調理し、食事会を実施したいと考えています。畑づくりに参加することが難しい高齢者の方とも一緒に食べることを楽しみ、孤食の機会を減らし、つながりの輪を拡げるを拡げるという取り組みを検討しています。

添付資料