「地域助け合い基金」助成先報告
オレンジクラブ基山
佐賀県鳥栖市
助成額
150,000円(2023/12/14)助成⾦の活⽤内容
認知症に対する偏見を取り除き、正しい知識と新しい認知症観を幅広い世代の多くの方に伝えたい。
その為に映画「オレンジ・ランプ」上映会を実施したいと考えています。
今回、基山町内で認知症に対する支援を行ってきた当団体オレンジクラブ基山と、基山町と近隣市町(鳥栖市、みやき町、上峰町)の認知症地域支援推進員9名で、映画「オレンジ・ランプ」上映実行委員を立ち上げ自主上映会を企画しました。
より幅広い世代の多くの方々に鑑賞してもらう為に、参加者の費用負担の軽減(ワンコイン500円・中学生以下無料)を図りたく、今回の助成金応募に至りました。
上映会時に参加者へのアンケートを実施して、今後、当会の活動に参加してくれる仲間を募り、つながりと活動の幅を広げていきたいと考えています。
活動報告
オレンジクラブ基山では、当時生活支援コーディネーターだった大山さんと映画上映について、以前から実施したいと協議中でした。
映画上映に先立ち、介護の日フェスタの講演会に映画の主人公の丹野さんが来町され、そこから上映に向けて取り組み始めました。定員800名の大ホールを一杯にするなんて無理かもと思っていました。
しかしながら認知症地域支援推進員の皆さんと一緒に検討する中で頑張ろうという思いが強くなりました。今回の助成金を上映資金として活用できたことは、大きな原動力になりました。入場者の経済的負担の軽減(ワンコイン500円・中学生以下無料)は、世代を超えた多くの方々に鑑賞していただき理解を深めていただきたいという趣旨に合致するものでした。
2023年8月から実行委員会
2023年10月から周知のためのチラシやポスター作成
2024年12月 周知活動
2024年1月 介護の日フェスタ 丹野氏来町講演会及び上映PR
2024年2月3日 映画「オレンジランプ上映会」
2024年3月 実行委員会にて報告及び今後の取り組みについて検討する
映画上映後は、2~3の社協や事業所等から問い合わせがあり反響に驚くところでした。
映画を鑑賞された方々からは、「認知症について分かった」「認知症のことをもっと知りたい」などのご意見をいただき、オレンジクラブ基山の活動の参考になりました。
その後は、「認知症の人と家族の会」の定例化やオレンジカフェの運営方法、認知症サポーター養成講座の常設実施など活動が広がりました。
この映画の上映は、とても有意義なものであったと思います。
映画鑑賞を機に「認知症サポーターになりたい」等のご要望に応え講座開始。受講終了後はサポーターとして、オレンジクラブ基山が町内6ケ所で実施しているオレンジカフェ他で、カフェのお手伝いをしたり、知り合いに声かけをして一緒に参加されたり、役割分担を引き受けたり積極的に参加されています。また、カフェの運営等に、ご自分の意見や特技を生かして楽しく過ごされています。地元の老人クラブで認知症についてのお話(自分の経験談など)を参加された方と話したり、昔ばなしをしたり昔の道具の写真を見ながら話が弾み時間を忘れる楽しいひと時もありました。みんなの会(本人・家族の会)では、近所の認知症の家族の方と一緒に参加されて困りごとや心配なことを聞き、生活支援コーディネーターにつなぐ役割をしている方もいます。
またチームオレンジを立ち上げ、その方々に合う“かたち”で活動ができる場所が増え、生きづらさや、外出、買い物移動、趣味活動等を支援できるサポーターの役割を担う人が活躍し、さらにはサポーターだけではなく地域住民の中でどんどん意識が広がっている手ごたえを感じています。
これらの活動の一つひとつが“住み続けたい街づくり”につながっていることを嬉しく感じています。
今後の展開
認知症の事を正しく理解していただき 認知症になっても住み続けられる町にしたい。そのためのツールとして映画鑑賞を実施しました。
多くの世代の方が低料金で映画を観て、認知症について少し考える機会があればいいな~。
認知症は怖い病気で何も分からなくなってしまう病気という「古い認知症観」から「新しい認知症観」になっていくための上映会だったと思います。
「痴呆症」から「認知症」になって20年が経ちますがまだまだこれからだと思っています。
でも、基山町オレンジクラブが実施するオレンジカフェやみんなの会(本人・家族の会)で微力ですが地域の中で頑張って行きたいと思っています。