「地域助け合い基金」助成先報告
社会福祉法人 つどいの家
宮城県仙台市若林区 ウェブサイト助成額
50,000円(2024/01/16)助成⾦の活⽤内容
病気やしょうがいのある人の兄弟姉妹は特有の悩みや困りごとを抱えている人が多く、不安や孤独感を抱えていたり、自己肯定感や自尊心が低くなってしまう方もいるといわれています。しかし、内面的な事情から周囲に気付かれにくく、また成長過程でもその悩みや葛藤は変化すると言われています。
このプロジェクトは、仙台市泉区南光台とその周辺地域を活動エリアとし、その地域に居住又は支援学校や福祉事業所等を利用するしょうがい児者の『きょうだい』を対象に支援をします。
当法人では平成8年にしょうがいのある方のご家族のかいご負担を軽減するためにレスパイト事業を行い、翌平成9年からは仙台市の補助事業(仙台市障害者家族支援等推進事業)として仙台市泉区南光台東に拠点を置き、広く仙台市に在住するしょうがい者とそのご家族の地域での暮らしを支える貴重な社会資源として発展してきました。しかし、約20年続いたレスパイト事業は廃止、国の給付事業等に移行せざるを得ない道を辿り、今現在に至っています。
私たちが、その当時から大事にしてきた考え方は、しょうがい者をはじめ、困難を抱える人たちの現状や課題を社会に伝えながら、人々の理解と関心を深め、地域全体で支えることのできる環境や仕組みを構築することです。
仙台市及び泉区の社会福祉協議会の生活支援コーディネーターのご協力をいただきながら、町内会長、民生委員、地域住民と協働で『きょうだい』を支える仕組みをつくります。また、福祉や教育を学ぶ学生、当事者の学生などにも参画してもらいます。
年代別の当事者同士の交流の機会を隔月で設け、身近に相談できる場や機会を創出することで、『きょうだい』が心身ともに健やかに成長し、主体性を育みながら夢や希望をもって歩むことができる環境を構築していきます。支援者のミーティングや勉強会、他の実践団体の視察研修を行い、きょうだいに寄り添った支援ができるよう学びの機会をもちます。
地域住民の得意分野を生かした関わりなども取り入れながら、親子交流イベントを行なったり、居場所つくりや学習支援など、きょうだいが必要とする支援を行います。
そうして、困難を抱える家族を地域の方々と連携・協働して支えあい助け合う社会を創造するとともに、市民向けのセミナーやこども対象の福祉講座などを実施して課題の根幹にある「しょうがい」への理解促進に取り組み、誰もが安心して暮らすことのできる街づくりに寄与していきます。
活動報告
このプロジェクトは、仙台市泉区南光台とその周辺地域を活動エリアとし、その地域に居住又は支援学校や福祉事業所等を利用するしょうがい児者の『きょうだい』を対象に支援をします。
仙台市及び泉区の社会福祉協議会の生活支援コーディネーターのご協力をいただきながら、町内会長、民生委員、地域住民と協働で『きょうだい』を支える仕組みをつくります。また、福祉や教育を学ぶ学生、当事者の学生などにも参画してもらいます。
2月には事務局、学生パートナー、一般パートナーとキックオフミーティングを行い、今後の活動について意見交換を行いました。
助成金を活用してこの活動を広く理解していただくためのホームページとパンフレットを作成しました。
また、4月に開催するきょうだい支援イベント、5.6月開催予定のきょうだい会のチラシを作成しました。このパンフレットとチラシを持ち、地域の商店や病院、学校、児童館等に足を運び、活動の紹介とチラシ配布のご協力をお願いしました。パートナーの皆さんにも広報活動を行っていただきました。
町内会の集まりの中で時間をいただき、本プロジェクトの紹介をし、回覧でチラシを配布していただけるようご理解をいただくこともできました。
今回チラシ配布をご協力いただくことで、多くの方にこのプロジェクトを知っていただくことができました。今後このつながりの中で、活動を進めていきたいと思います。
今後の展開
Ⅰきょうだいによる自分らしさの発見
Ⅱ 地域協働とエンパワメント
Ⅲ多様性の尊重と暮らしの安心
私たちは、このプロジェクトを通して、
“きょうだい”が、心身ともに健やかに成長し、主体性を育みながら、 夢や希望をもって歩むことができる社会を目指します。
誰もがその人らしく生きがいと安心した暮らしができる社会を創造します。
多様な人たちを社会全体で支える風土を醸成し、地域力向上に努めます。
「きょうだい」が抱える思いを紐解くと「しょうがい」に対する理解がまだまだこの社会に根付いていないことを意味します。このプロジェクトを通して、子どもたちや大人も含め、障がいに対し正しく理解が得られる啓発的側面も重要であると感じています。そして何より「きょうだい」やその家族が地域で安心して暮らすことのできる社会、街づくりの観点が必要です。
このプロジェクトに賛同するパートナーがそれぞれの立場を超え、相互の強みやノウハウを持ち寄り、活かしながら、コレクティブインパクトの主体となって活動を展開すること、それがこのプロジェクトの大きな特徴です。
誰一人取り残さず、社会全体で支えていく仕組みを、より多くの方々の関心と共感の連鎖を生み出し創っていきます。