「地域助け合い基金」助成先報告
お花見守りたい
群馬県高崎市助成額
150,000円(2023/06/16)助成⾦の活⽤内容
「お花見守りたい」では、地域の遊休農地を活用し、お花畑をみんなで管理しながら、いろいろな方が集え、交流ができる場「お花畑の居場所」づくりと、花の配布を行いながら、地域の高齢者を見守る「見守り活動」を行います。
「お花畑の居場所」では、お花畑で使用する種や球根は小学生や地域の方からいただき、地域とつながりを作っていきます。種を蒔き、育苗した花は、居場所に植えてそこに集うみなさんの目を楽しませようと考えています。花の世話は、地域の方に声をかけ、たくさんの方に担い手になっていただきます。当該助成では、ビニールハウスや防風ネット、花の植え付けに必要な支柱やネット等の農業資材の購入を充てさせていただきます。
地域の高齢者を見守る「見守り活動」では、地域の区長・民生委員とも連携協力し、見守りが必要な方に、花の配布をしながら声かけをします。まずは、一町内会をモデルに避難要支援者25名に配布し、その後は、町内全域に広げていこうと考えています。配布した花は、見守りが必要な方にお世話をお願いすることで、その方の健康状態を把握するバロメータになります。元気であれば、水やりや手入れができ、お花も元気になります。お花の元気がない場合は、「お花見守りたい」のメンバーや区長、民生委員が声かけや安否確認をし、必要に応じ高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)とも連携していきます。
これらの活動は、区長会や民生委員と連携し、今後は、担い手募集等も行いつつ、関係する人の輪を広げていきます。
活動報告
「お花見守りたい」では、地域の遊休農地を活用し、お花畑をみんなで管理しながら、いろいろな方が集え、交流ができる場「お花畑の居場所」づくりと、花の配布を行いながら、地域の高齢者を見守る「見守り活動」を行いました。
自然豊かな地域であり、地域住民がつながるためには、お花を配布しながら地域の見守り活動をしてみては良いのではないかという協議体メンバーからの発案で活動がスタートしました。
「お花畑の居場所」づくりの活動では、地域住民が廃用ベンチを直し、誰でも立ち寄れるみちばたガーデンを作成しました。ガーデンで咲いた花を切り花として地域の高齢者の方に配り、大変喜ばれました。
「見守り活動」では、育苗した苗を、「お花見守りたい」のマスコットシールを張ったポットに移し替え、独り暮らしの高齢者を中心に見守り活動で配布しました。配布したお花の様子を見ながら配布先の高齢者の健康状態を確認し、声かけにも役立てることができました。お花を話題にすることで、会話が広がり、3~4回程度訪問を継続し、地域住民同士が改めてつながるきっかけづくりになりました。また、台新田町では、避難支援者へ区長と地域役員が協力して花の苗を配布したり、地域で開催されるサロン参加者へも民生委員と協力し、花の苗を配布しました。
「お花見守りたい」の活動は、育苗した苗の配布にとどまらず、協議体の周知活動を目的に、育苗した苗を公民館や地域の公園等(地域の団地の花壇3か所、岩鼻公民館の花壇、台新田町公民館の花壇、岩鼻児童公園の花壇、栗崎町道端の花壇)の花壇に植えかえも行いました。
また、活動を通して、認知症カフェ創設にも繋がり、認知症カフェではお花見守りたいで育苗した花を使って生け花もしました。
今後の展開
お花をきっかけに会話も弾み、人との距離も近くなりお花を囲んで助け合いの輪が広がることを目的として開始しました。タネ植え、苗植え、花配り、声掛け活動に総勢115名の地域住民が関わってくれました。
「お花見守りたい」の活動を通じて、多くの地域の方を巻き込むことができましたが、花を育て配るという点において、地域住民の負担が大きく、また費用面においても、活動を継続するという点において課題が残りました。
今回の活動を通じて、今まで関わりのあまりなかった地域住民ともかかわりが持てたこと、つながりができたことは地域の高齢者がこれからも住み慣れた地域で生き続けることのできる地域づくりに向けた第一歩となったことには変わりありません。
今後はこうしてできたつながりを大切に、より見守りの活動に比重を置いた活動へと展開させていくことや、町内会とも連携し、居場所づくりの在り方も再度検討するなど、地域のニーズに則しながら、地域住民ができること、できる方法を模索していきたいと考えています。