「地域助け合い基金」助成先報告

 中島地区社会福祉協議会 生活支援サービス「中島ボランティアりんりん」

岡山県倉敷市
移動支援

助成額

121,000円2023/07/12

助成⾦の活⽤内容

● 生活支援サービス(外出支援)立ち上げの背景
・当該地区は、人口 約 17,337人、高齢化率 21.9%、(倉敷市 27.6%)より低いが地区により差がある。(令和4年6月現在)
・公共交通機関の路線バスは、倉敷駅~四十瀬~小溝~連島~江長~霞橋車庫の一本のみである。
・令和2年6月 コミュニティ協議会定例会で、ある町内会から高齢者が、車がなく買い物や病院へ行くのに困っているという相談があった。 
・令和2年7月 倉敷西高齢者支援センター、町内代表者及び地区民生委員を交えた会議において、中島地区全体の問題として捉えた方がよいと云う結論に至った。
・令和3年度の中島地区 小地域ケア会議の活動テーマに入れる。

●事業設立目的
地域の高齢化に伴い、高齢者が買い物や病院への通院等の外出を控えて、閉じこもることなく、健康でいきいきと生活ができ、安全安心な日々を過ごせることを目的に生活支援サービス(外出支援サービス)を実施する。

●事業概要
・名   称  生活支援サービス「中島ボランティアりんりん」
・運行の範囲  中島小学校を拠点に10km範囲内の通院及び買物等に限定
・利用者の範囲 中島小学校区に住居し、本事業に賛同する65歳以上の高齢者。但し、乗り降りに介護の必要がない方に限定
・運行日数   週に2日(火曜日・金曜日) ※前日予約制 
・運行時間   8:00 ~17:00
 
※2022.10~2023.3 6ヶ月間の試行を経て、2023.4~本稼働に向けて事業運営資金の確保とサービス向上(運行日数増に伴う運転手増員)を図るために助成金を活用したい。

活動報告

この助成金を活用することで、事業運営資金の心配をすることなく安定的な移動支援サービスを提供することができました。また、事業運営費の一部を助成して頂いたことで、現運用車両の買換えのための資金積立が可能となりました。(※現行運用車両は、会長個人所有者の軽四車両を利用していますが、車両状態から数年後には買換えが必要である)。一年間の移動支援活動を行う中で、半年間の試行運転では見えてこなかった問題を毎月の定例会「りんりん連絡調整会議」で議論し、情報の共有化をすることで解決を図ってきました。このような取組により事業の継続性に関しても一定の目途を立てることが可能となりました。

助成金は、消耗品費、通信費、研修費及び移動専用保険料に活用させて頂き、次の3点を達成することができました。
1 移動専用保険加入によって、利用者の安全が担保され「中島ボランティアりんりん」を安心して利用して頂くことができました。
2 ボランティア運転者の確保により将来的なサービス拡大運行日の増加に向けて基盤づくりをすることが出来ました。ボランティア運転者の確保は継続的な取組が必要と考えています。
3 事業提供側(利用申込受付と運転者)と利用者が共通の端末でやり取りができることで、利用者の予定変更にも柔軟に対応することができました。

生活支援サービス「中島ボランティアりんりん」の活動は、サービス提供エリアの近隣の方からも利用させてほしいと云う要望や地区民生委員を通じて外出に困っている方がいるから「中島ボランティアりんりん」を利用できないかと云う相談を受ける等地域の方々の認知度・周知も広がり、支え合い活動の輪が広がっているように感じ取れると共に地域に必要とされる支え合い活動であることを実感しています。
また、市社会福祉協議会等から中島地区の移動支援やお助け隊活動の事例紹介要望があり、支え合い活動事例発表や他地区小地域ケア会議にて事例紹介を行いました。近隣の地域でも高齢化の状況は同じであり、地域内の互助(共助)・支え合い活動継続支援は共生社会の実現に必要不可欠ものと認識しています。
 
特定非営利活動法人 移動ネットおかやま 横山理事長には「中島ボランティアりんりん」立ち上げ時からご支援ご指導並びに国土交通省「道路運送法における許可又は登録を要しない運送に関するガイドライン」に関する情報提供をいただくと共に倉敷市健康長寿課や岡山県子ども・福祉部長寿社会課介護保険推進班等の行政関係箇所に対する広報活動の結果、県長寿社会課介護保険推進班の方が定例会「中島ボランティアりんりん」連絡調整会議に参加され、情報交換をすることができました。又、倉敷市社協 松本様を通じて公益財団法人日本生命財団(ニッセイ財団)の2024年度生き生きシニア活動顕彰へ応募することができました。
「中島ボランティアりんりん」の移動支援活動に対し関係各位のご支援ご協力に感謝申し上げますと共に関係各位の引続きのご支援をよろしくお願いいたします。

( 添付資料 )
令和5年度 活動状況報告書  ・・・・ 別紙のとおり
りんりん連絡調整会議風景写真 ・・・ 別紙のとおり

今後の展開

移動支援事業の継続性を図るため、地域内関係各位のご支援とご協力を引続き宜しくお願いします。
事業資金面のご協力並びに運転ボランティアの継続的な募集によって、地域の支え合い活動の継続支援が図れることを期待しています。
よって、生活支援サービス「中島ボランティアりんりん」移動支援活動が、共生社会の実現を目指し地域住民が主体となる「移動支援」を継続的に実施していくため、次の3点の課題を重点的に取組んでいきます。
(1)ドライバ―人材の確保 (2)事業運営資金の確保 (3)運用車両の調達

また、利用者アンケート及び地域関係者からの要望等を踏まえて、次のことを検討していくものとします。
1 移動支援運行日数の増  現行 週2回(火曜日・金曜日) →週3回(火曜・水曜・金曜日)
2 中島地区近隣の地域から「中島ボランティアりんりん」を利用できないかと云う問合わせもあり、近隣地域との協働調整による支え合い活動支援の輪を広げられないか検討していきます。(倉敷西高齢者支援センター内で移動支援サービスを提供していない地区への拡大を検討)
3 地区内の民生委員等からの中島ボランティアりんりん利用希望者情報の収集と広報活動の継続

令和6年3月1日付 国自旅第359号 道路運送法における許可又は登録を要しない運送に関するガイドラインについての通達発出に伴い、「中島ボランティアりんりん」移動支援にも倉敷市介護保険事業 地域支援事業の「いきいきポイント推進事業」の対象となるように市行政担当者に検討をお願いしています。

添付資料