「地域助け合い基金」助成先報告
ふれあいの場・五郷おるで
香川県観音寺市助成額
150,000円(2023/04/27)助成⾦の活⽤内容
【背景】
高齢者の方と話していると、人と話す機会が少なく一日中誰とも話すことが無く、テレビが話し相手になっていて気軽に誰とでも話ができる所があればいいのにな~との声をよく聞きます。
【趣旨】
人と人のつながりが希薄になっているといわれる昨今、五郷地区でも核家族化が進み、独居高齢者や高齢者世帯、日中独居の世帯が増えており、高齢者の孤立が心配されている。又、コロナ禍である今、地域の行事も少なくなり、このことはますます加速しているように思われる。そこで身近な地域で誰れでもが安心して集える場、又、人と人、人と地域がつながる場を作り、誰でもが健康で助け合いながら生き生きと暮らせる地域をつくる事を目指したい。
【場所】
地元JA香川県五郷支店が支店統合の対象となり廃止になりました。当地区は小学校が統合で無くなり、この度五郷支店が無くなり、地区内で集える場所が無くなりました。当地区の五郷支店運営委員会でも常に話題になり、心配していたことが現実になっていく事への危機感から、廃止後の施設を借り受けこの場所を「ふれあいの場」として利用できないだろうか。との思いで、地域の人々へのアンケート調査を行い利用に向けた方向性をみつけ、地元関係団体者との意見交換など行い地元の意向としてまとめ、香川県農協との交渉を重ねる事3年、旧五郷支店施設跡地を借受ける賃貸契約を締結しました。
【活動計画】
○1階(事務所跡)ふれあいの場として、誰れもがお茶など飲みながら会話ができる場所として利用
○2階(和室)語り部の方による読み聞かせの場として、子供達又、一般の人を対象に行う。
○野外(空地)ペタンク同好会の方々の協力を得て、誰でもが慣れ親しめる練習場として利用
○開所 第2、4土曜日と第2月曜日を開所して活動を行う(当面の間)利用者の声を踏まえて時期等は検討
○活動をしながら実情にあった方向性を見つけて、継続を第一に進めて行く。
活動報告
「地域助け合い基金」を令和5年4月19日に申請、4月27日「助成金応募結果の通知」5月10日助成金150000円の入金の経緯です。大変驚きました。申請から助成金の入金までの早さです。私達がこの地で地域の為に何が出来るかを本気で考えかけたのが、香川県農協が令和1年9月21日「店舗機能再編計画」が発表され、当地区の支店が廃止の対象となる事実を知ってから、地元関係者と協議を重ね又、JA側と交渉を重ねる事3年の歳月がかかりました。そのような状況下で、さわやか福祉財団の決済の早さに驚きを感じました。
「ふれあいの場・五郷おるで」の開所式には、佐伯明浩市長、地元選出の議員、第1層宮武コーディネーター、第2層協議体関係者、香川県農協からは、大野知良常務理事他役員・関係者9名、地元の方約60名の参加を得て行いました。市・JA関係者を招くにあたっては、「五郷おるで」との関係を持って頂く上で必要であると感じたからです。参加して頂く事は関わり合いを持つ事に繋がり、これからの運営に対して協力を是非ともお願いしたいからです。
「ふれあいの場・五郷おるで」は、6月10日より第2・4土曜日、第2月曜日の月3回、ペタンク場は、第2・4土曜日に開所しており、12月末迄24回開きました。利用者数は、684名 1開所当たり28.5名の来場者となっております。又、運営費については、来場者の「寄付」で賄っております。「寄付」とは、ふれあいの場に来て頂き、お茶・コーヒー代として「50円」を頂いておりこれが「寄付」となっております。
7ケ月運営してきた状況では、寄付金で何とか必要な物を購入しながら運営ができている状況です。
催し物として、9月に第2層協議体の方々に来場頂き意見交換会、11月には、「さぬき口琴隊」の方々が来場頂き、「ハーモニカの演奏会」を開催、聞きに来られた地元の方々は大変感動されていました。12月にはお正月が近いので「しめ縄作り」を開催しました。この地区も最近は、しめ縄を作ることが無く又しめ縄を作れる人も少なくなっており、作れる方が居られるこの機会に指導を頂き少しでも作れるようにしたいとの願いから開催をしました。参加者は、自宅の玄関に飾れる太めのしめ縄を作り正月には飾ったとの事です。尚、しめ縄作りに必要な「わら」「うらじろ」「若葉」「橙」などは地元有志からの提供です。
それ以外の開所日は、来場者が来れば、お茶やコーヒーを飲んで頂き、世話人の方、他の来場者と気軽におしゃべりをして頂いております。
以上が開所7ケ月の状況です。
これからの課題として、
〇地元の人達に如何に関心を持ってもらえる居場所にすることが出来るか。
来て頂いた方は、「来て話ができて良かった」との声を頂くのです。いかにして、地元に関心を持ってもらい来場頂くようにしていくかが重要と感じています。
〇催し物の開催
2回の催し物を開催しました。結果、来場者は大変喜んで頂きました。今後、費用をかけずに(お金がありません)どの様な催し物が出来るか。検討をしていく必要がある。
その為には、地域包括支援センター、第1・2層協議体との連携、JAの活動との連携他、地元関係団体との連携をしていく事又、当地区で「居場所」としての「場所」を確保しているのは、「五郷おるで」だけであり、この強みを生かし地元の方々が参加、集まってもらえる様な企画・運営を進めて行く必要があります。
〇開所日の世話人
現在お世話頂いている方々は、設立に参加頂いた人がお世話頂いております。この体制では、一部の人に負担がかかり継続した運営に支障がてる可能性がある。お世話を頂ける方を確保していく仕組みを検討していく必要を感じています。
今後の展開
「ふれあいの場・五郷おるで」の開所に当たっては、五郷地区全ての方から同意を得てはいません。1/4程の方々からは、「活性化センターが有るから必要ない」「自治会に負担要請が来るのではないか」等など色々言われています。しかしながら、本当にこの様な場所が要らないのでしょうか? ご年配の方々と話していると「居場所」は必要と本当に感じています。当地区も他の地区と同じように、高齢化と少子化が進んでおり何れは消滅集落が出る様な状況であります。
地元で暮らしている人が元気でなければならないし、元気に暮らしていく為に今何が出来るか? 行政でしょうか? JAでしょうか? 地元の事は、地元で暮らしている人しか解りません。その為にも、人と人が会って話をして、意見を述べてこそ意味があると思います。その様な場所が「五郷おるで」だと思っています。
「ふれあいの場・五郷おるで」を立ち上げる時の趣旨として、
誰でもが安心して、又、人と人、人と地域が関わり、誰とでも気兼ねなく、気遣うことなく、自由に立ち寄り「井戸端会議」が出来るような場所に「五郷おるで」がなることを目指す。を掲げて立ち上げました。
この趣旨を念頭にして地元の方々に「来てよかった~」「又来るからね~」等と言われるような「居場所」になるよう、又、香川県農協で廃止店舗活用事例の初めての事例でもあり、JAが進める地域活性化戦略にも地元目線で活動をしていき、香川県農協とも意見交換等をしていきたいと思っております。
活動の基本は、地区の方々から支持される事が重要であり、この事を常に考え活動して行きたいとスタッフ一同の思いです。大きな事は出来ませんが、一石の波紋は広がって行く事を信じ、継続していくが重要との思いで活動をしていきます。