「地域助け合い基金」助成先報告

 みらくる会

奈良県奈良市 ウェブサイト
居場所

助成額

150,000円2023/05/29

助成⾦の活⽤内容

発達障がい児やそれに関わる悩みを持つ家族の自由に遊べる環境と、その親が集い悩みや発達障がいに関わる情報共有の場として、安心して通える場の設置を通し、子どもたちの発達育成や教育における不安の解消と地域社会との繋がりや発達障がいの知見を広めることを目指して活動しています。
実際に発達障がい児を育てている代表の経験談を含めてからのアドバイスや、発達障がい施設での職務経験のあるスタッフが在籍し、専門家からのアドバイスとしてもサポートさせていただいています。
メイン活動として、地域の平城公民館で月1~2回の座談会や親子イベントを開催しており、平城地域・他地域の子育て支援センターからも、発達障がい児を育てる親へのサポートをもっと手厚くしていきたいとの想いも受けており、要請があれば子育てに悩む親への相談なども出張形式で伺うことも計画中です。
今後、活動を通して発達障がい児と、その親が求める支援サポートを把握すると共に、地域社会との繋がりを深めることで発達障がいについての知見を広め、デリケートで関わりが難しいところを柔軟にし周りも、その親にも取り組めるサポートを更に図っていく所存です。
メインとして発達障がい児支援を掲げてはおりますが、子どもの年齢制限もなく、また発達障がいの有無に関わらず、地域における子育て全世代へのサポートを担っていきたいと考えて、どんな方でも気軽にお越しいただけるイベントも開催しています。
また、将来を見据えて子育て・教育に関心のある学生に対して、ボランティア活動という形で弊団体のイベントにご参加いただき、ふれあいの場を経験していただくことで、より目標としている職種の想いを深め、教育分野への道へと進んでいく為の、良いきっかけとなっていただければと想っております。

活動報告

活動対象として、未就園児・発達障碍児とその親御さんを対象にサポート活動をしています。
発達障碍児の対象年齢も特に設けていないため、0歳~12歳までのお子様がいらっしゃいます。
活動拠点として、毎月平城地区にある公民館を主に使用させていただいております。その中で、公民館を私たちと同じように使用している他の子育て支援団体や地域の子育て広場(奈良市運営)さんとの交流でつながりを持つことができました。そのお陰で、みらくる会の活動内容を知ってくださる方が増え、発達障碍における支援が必要だと感じた親御さんを紹介してくださり、私たちの支援活動に参加していただけることも多々ありました。地域の子育て広場さんや社会福祉協会の担当者さんからの情報提供をいただくことで、他団体さんから《一緒に活動したい!》とお声がけいただいて、サポートしていただけることもあり、とても助かりました。
活動していく中で、発達障碍児を育てている親御さんが周りの子と自分との子との違いに、恥ずかしさや焦り、どこに何を相談していけば良いのかを一人で抱え悩んでいることが多いと感じました。同じ境遇である親御さんとの接点を持ち、悩みを共有することで【自分だけではない】と感じることで、安心して今までのご苦労を涙ながらにお話していただくことも多数ありました。同じ苦労や経験をしている物同士だけしかわかり合えないこともあると実感しました。代表自身が発達障碍児を育てながら働いてることもあり、色々な経験もあるので、同じ目線での苦労経験がわかり合えたことは大きかったと思います。同じ苦労をわかり合うだけでなく、子どもひとりひとりを見て【ここがすごい!】という所を具体的にお伝えしていくので、【このすごい部分を伸ばせるようにしていきましょう!】【お母さんの○○なところが素晴らしいから、そこもお子さんと一緒に楽しめるように考えていきましょう!】とお話させていただいてます。そんな雑談的に親御さんのお話を伺っていくうちに、親御さん自身が前向きになってペアレントスクールに通い出した方やみらくる会のスタッフになりたい!と志願していただけた方もいらっしゃいました。

みらくる会の考えとして、もっと発達障碍児のことを大人と同じように子供たちにも今から知っておいてほしい!また発達障碍児の子たちには、他者との交流が楽しい!という成功経験をたくさん経験させたいという思いがあるので、発達障碍児と健常児と一緒に楽しめるように毎月イベントを考え実施しています。初めは実際にこのイベントに馴染めるか不安でいらっしゃった親御さんも、子どもたちがスタッフのサポートを受けることや、お母さんが他のスタッフやお母さん方と楽しくお話されている姿を見ることで安心して、イベントに馴染んでいく姿も幾度も見受けられました。【こんなに楽しく、他の子や初めての場所で楽しんでいる姿を見たのは初めてです!】とご感想いただけた時は、この支援活動をやって本当に良かった!とスタッフ皆で喜びました。
 みらくる会のことを知っていただけるようにと、年2回夏休みと冬休みに《みらくる祭》と称して地域の方が参加しやすいマルシェ的なものも開催しました。その際、地域で出店されているデザート屋さんや個人で小物や雑貨作成をされている方や発達障碍児の学習支援をされている方にお声がけさせていただきました。また子ども達の集まれる場所としてのPRとして、自由に工作できる場所の提供もしていました。こちらも大盛況で、ご参加いただけた年齢層も幅広くお越しいただけたと思っています。
 この活動を通じて感じた課題として、実際はまだまだ発達障碍児を育てていて悩んでいる方がいるはずですが、ご自身の子どもを発達障碍だと思いたくない、発達障碍だったらどうしよう、という【発達障碍】というだけで悪いマイナスな印象が世間的に植え付けられているので、その思考の払拭が出来ず、なかなかみらくる会への参加にも躊躇されている親御さんがいらっしゃいます。そのような考えの親御さんの気持ちの切り替えが出来るようにしていくのが、今後の課題だと感じました。
また発達障碍児における奈良市のサポート状況や申請方法、小学校への進級にあたりどうしていけばいいのかを、とても心配・不安に思われている方からのご相談が多かったです。この部分でみらくる会として、何かサポートができないかと考えており課題でもあります。

今後の展開

弊団体みらくる会では、未就園児・発達障碍児とその親御さんを対象としてサポート支援活動を行っております。この様に明記しておりますが、特に対象年齢なども設けておりません。みらくる会では、子ども達ひとりひとりが自由に楽しめる場所の提供をしておりますので、健常児も発達障碍児も年齢も関係なく、みんなでワイワイ運動や製作物に取組んだりして楽しんでいます。大きな声を出してもOK!皆と同じことをしなくてもOKです。ひとりひとり好きなことをトコトン楽しんで貰えれば、私たちは嬉しいです。
子どもひとりひとり何かしら特性はあります。発達障碍児はそれが顕著に出がちではありますが、みんなと一緒で素晴らしい所が必ずあります。そこを一緒に見つけて、子ども自身にも実感してもらい、自信に繋げていけるお手伝いが出来ればと思っています。
また親御さんにおかれましても、今まで相談するところがなかった、誰に話していいかもわからなかった、こんなことを話すと気を遣われてしまう、と考えて一人で悩みを抱えていらっしゃった方が多数お越しいただいてます。同じ境遇で子育て・働くママが代表であり、同じような経験をしています。ご参加者さんにも、同じ苦労や経験をされた親御さんがたくさんいらっしゃるので、いつも話す時間が足りない!もっと話したい!もっと早く参加していれば良かった!とご感想をいただいています。
子育てに関する悩みは、いくつになっても誰にでもあると感じています。けれど、そこをお一人で抱え込まず、同じ想いで一緒に考えられる人がいると心強いですよね。そんな存在と場所にみらくる会はなりたいと思っています

添付資料