「地域助け合い基金」助成先報告
一般社団法人 こども食堂ナナカフェ
岐阜県岐阜市 ウェブサイト助成額
150,000円(2023/04/11)助成⾦の活⽤内容
高齢者や移動手段のない方用の宅配支援
2023年度の活動予定は月2回の定期こども食堂、各回定員50名程度、現在は抽選にて決定。
フードパントリー月1~2回 各回100名程度 抽選にて決定。
当団体は小さいながらも支援物資はかなりの量を支援していただいておりますが、上記のとおり希望者全員に行きわたっていません。さらに活動が知れてきている今は、宅配による支援要請が多くなりました。ヒアリングにより要支援家庭は14件ありますが、宅配費用はガソリン代だと月1万円以上、宅配業者だと、ひと月の宅配料金が3万円以上になります。宅配業者さんにはとても頼めないので、交代で自家用車にて配達しています。現在7件ほど宅配支援しておりますが【高齢者や移動手段のない方】、これらの宅配支援費用は、完全持ち出しの状態です。
代表の私はもとより、ほかのスタッフにも経済的な負担をかけており、心苦しいです。せめて地域の要支援者に物資が行きわたりながらスタッフの持ち出しがないよう活動体制を整えたいです。
2023年4月より、びっくりこども食堂をオープン、今は誰でも大変!ということで、だれでも利用できる低額の食べ放題食堂です。こちらの食堂でもカテゴリー別で寄付を募り、運営できるようにしたいと考えています。
活動報告
一般社団法人こども食堂ナナカフェは昼食、朝食の提供のほか、学習支援、キッズ楽器教室、調理実習、ワークショップなど体験型の教室をほぼ毎日開催しております。第三の居場所です。様々な環境の子供たちがいて賑っています。
多くの方々とつながりを持つと、いろいろな情報も入ります。そのおかげで、始めはお弁当配布から始まった活動が今はボランティアさん50名の大所帯となりました。活動すればするほど深刻な問題が次から次と出てきます。その一つが足のない高齢者やシングル家庭等で、現在宅配している世帯のほか、埋もれている世帯もたくさんあり、それの掘り起こしができていません。地域のこども食堂や、社協などの行政との連携を深め、対処していこうと思います。とにかく住みにくい、生きにくい社会環境がさらに悪化しています。国が本気で対策をすることを望みます。
明るくなる報告もあります。何年も引きこもっていたA君、シングル家庭で宅配していた世帯の一つですが、話す機会があり、音楽が好きということで楽器教室に誘い出し成功。送り迎え付きでしたが。
話をする機会も増え、笑顔も見せるようになりました。ある日ぼそっと、高校へ行きたい と。受験まで半年、専属の講師に頼み猛勉強、見事合格し、今春より元気に登校中です。休みの日はナナカフェにボランティアに来ています。
同じような実績は数件あり、世間では何でもないことでしょうが、私には勲章です。
今後の展開
当団体運営のびっくり食堂ナナカフェは1か月平均約2千名の利用者があります。
何度か利用している子には学習支援塾やキッズ楽器教室等に誘います。来るようになると、今まで話せなかった夢や希望とともに、家庭環境の悩み事を話してくれます。問題があることはわかっていても、心を開いてくれた状態で本音を語り合うのが当団体のやり方です。そうすると解決策が明確になります。アドバイスで同中ならないような事案は行政や専門家に相談します。そのようなパイプはできているのでおせっかいがすぎないよう注意しながら活動しています。
現在はこども達の困窮、孤立=親の孤立困窮≒親の両親の困窮孤立がかなり見受けます。
こども達の支援のみでどうにかなる問題ではなくなってきています。びっくり食堂ナナカフェは全世代型こども食堂をうたっていますので、中高年の利用も増えています。いまはこどもの貧困の根本原因を早急に解決しなければなりません。原因は簡単で政府の失策です。今こそ積極財政に転じ、所得を上げてほしいものです。