「地域助け合い基金」助成先報告

 Teenagers' Free! Theater

兵庫県神戸市垂水区 ウェブサイト
居場所その他

助成額

150,000円2023/03/30

助成⾦の活⽤内容

不登校やコミュニケーションが苦手な子どもたちを対象に、演劇を通してコミュニケーション力や自己表現力を向上させ、社会復帰を目指すプロジェクトです。
多くのスタッフや観劇者が関わり、活動を続けていくことで、不登校問題を社会に周知し理解・支援を向上することに寄与したいと思っています。
スタッフはそのような子どもたちへの理解や支援について考えを深め、実践していきます。また、多くの方に公演を観てもらうことで、不登校問題を知り、考えてもらうきっかけを作ります。
初参加の際には、活動している部屋に入れない、自己紹介で話が出来ない、大きな声を出せない、友達との関わり方がわからないなど、馴染めなかった子どもたちの多くが、演劇活動を重ねる中で、笑顔が増え、スタッフと話したり、子ども同士でコミュニケーションをとることが出来るようになります。
また、本物の劇場の舞台に立ち、150名ほどの観客の前で公演をやりきることは、子ども達にとって大きな自信となり、自己肯定感を高めることになります。
その結果、復学したり高校や大学、専門学校へ進学するなど将来に向けて考えたり、新しいことに挑戦したりするなど数多くの変化が見られます。
TFTを卒業後は、学んだスキルを生かして公演や募集のチラシ作りに関わったり、公演でのヘアメイクを担当したり、支えられる側から支える側に変わってスタッフとして活動を続ける者もいます。
卒業生は、子どもたちの身近な将来像として、良き相談相手として活躍しています。

活動報告

《活動の概要》
Teenagers' Free! Theater(ティーンエージャーズ フリー シアター)略して TFT(ティーエフティー)は、「 ちょっと学校に行きにくい 10 代の ための演劇サークル」です。2005年9月に兵庫教育大学の課外研究プロジェクトとして開始し、18年間活動しています。
5月にボランティアスタッフ募集と参加者募集を行い、今年は44名のスタッフと7名の参加者で活動を開始しました。6月から概ね隔週土曜日の午後に子ども達がやりたいこと・やってみたいことを題材としたオリジナル台本を作成し、公演の練習を重ねました。12月17日に新開地アートひろばにて演劇公演を行い、150名の方々に観劇して頂きました。

《助成金の活用》
本格的な劇場で公演を開催するにあたり、安全に演劇を運営していくための舞台監督さん、劇場の専用機器を取り扱うため専門知識をもった照明さん、音響さんが必要となります。
ボランティアスタッフでは、そのような技量を持ち合わせる人がいないため、今回の助成金を活用し、外部の方への依頼することが出来ました。

《活動により達成された成果》
①参加者:初参加の際には、活動している部屋に入れない、自己紹介で話が出来ない、大きな声を出せない、友達との関わり方がわからないなど、馴染めなかった子どもたちが、演劇活動を重ねる中で、笑顔が増え、スタッフと話をしたり、子ども同士でコミュニケーションをとることが出来るようになりました。
また、本格的な照明や音響のある劇場の舞台に立ち、大勢の観客の前で公演をやりきったことは、子ども達にとって大きな自信となり、自己肯定感を高めることになりました。その結果、将来に向けて考えたり、新しいことに挑戦したりするなど数多くの変化が見られました。参加者親子から「来年も参加したい」との声を頂いています。
②地域:地域や大学のボランティアセンターなどと連携して「ボランティアしたい人」に不登校支援の1つとしてTFTを知って頂きました。また、12/17の演劇公演では150人の方に来場いただき、多くの地域の方々に不登校問題の理解をしていただき、啓蒙活動が出来たと考えています。

《今後への展開》
2025年はTFT発足20周年の節目となります。100名以上の子ども達と300名以上のボランティアスタッフがこの活動に携わってきました。参加者・スタッフのOB/OGの同窓会を企画したり、他のボランティア団体と連携してのワークショップ等を行うなど、今後も学校に行きにくい子ども達の居場所として、また自己表現できる場所として継続して活動を続けていきたいと考えています。

今後の展開

《TFTの目的・理念》
ちょっと学校に行きにくい10代の青少年が、演劇活動を通じて社会的スキルを高め、社会生活上の困難を自ら取り除いていけるような力を養うこと、また仲間づくりを行うことを目的としています。
(1)参加者が、演劇活動を手段として、安全な場所・安心できる人の中で人間関係を築き、公演を通じて自信をもつことを目指します。
(2)経験や能力にとらわれることなく、集まった人たちが、それぞれの力を組み合わせて演劇を作り上げていきます。「こうしなければならない」という縛りを持った練習ではなく、日々できることを積み上げていった結果の演劇公演を重視します。
(3)多くのスタッフや観劇者が関わり、活動を続けていくことで不登校問題を社会に周知し、理解・支援の向上に寄与します。

「心から信頼できる仲間や心が落ち着く場所を作りませんか?」という呼びかけに、たくさんの子どもたちやスタッフが集まりました。子どもたちの年齢はバラバラ。スタッフの年齢や職業も様々。だけど「みんな演劇が大好き!」、とっても自由で、個性あふれる仲間たちです。

ちょっと学校に行きにくい、演劇をやってみたい子どもたちを、毎年5月頃に募集しています。
「学校生活が楽しくない、居場所がない」「人と話すのが苦手」「本当の自分でありたいけど勇気が出ない」
そんな悩みを持つ子どもたちと一緒に、年に一度の公演に向けて演劇活動をしています。

TFTには、様々な経歴のスタッフ、幅広い年齢層のスタッフがいます。参加者のお兄さんお姉さん的存在の若いスタッフから、保護者と同世代のスタッフ、さらに年上のスタッフもいて、地域社会が参加者親子を見守る縮図のような関係を目指しています。

詳しくは、私たちのホームページをご覧ください
https://kobe-tft.amebaownd.com/


添付資料