「地域助け合い基金」助成先報告
子どもたちの未来を考える会~いろどりの輪~
埼玉県上尾市 ウェブサイト助成額
150,000円(2023/03/09)助成⾦の活⽤内容
・普段から子どもたちを見守ってくださる地域の高齢者や企業のみなさんと一緒に「楽しむ」ことをしたい。具体的には、子どもや高齢者の手作り品などを販売するマルシェを開催。一人暮らしの高齢の方は、楽しみを見つけられずに日々を過ごしており、子どもたちと関わること、教えることで必要とされる存在であることを再認識してもらいたい。
・心がとても貧しい時代なので、子どもたちには、みんなで助け合うことの大切さや、温かい交流、思いやりの気持ちを知って、生きる力にしてほしい。農業体験などを通し、生きることの根本を学ばせたい。
・地域の大人たちが多様性を意識し、マイノリティー(昨今増えている食物アレルギーで困っている子や、持病のある子)などへの理解、不登校児、発達障害、ヤングケアラーなどへの理解を深めるため、学習会や上映会を開催したい。
※子ども食堂活動は全国で広がっているが、食物アレルギーに対応している食堂はごく僅か。門前払いの現状に着目。
活動報告
地域助け合い基金を利用させていただき、孤立しがちな不登校の子どもたちや一人暮らしのご年配層をお誘いし、交流の場を設けることができました。
子どもたちの間では風邪などが流行り、ご年配のみなさんの体調などに配慮するため予定を変更したり、交流時の距離感や衛生面に対する緊張感を常に持っていましたので苦労もありましたが、ご年配のみなさんの子どもたちを見守ってくださる優しい笑顔には、親たちも心がゆるむような時間をいただきました。
農業体験では、残念ながら「一年目からの大収穫!」とはいきませんでしたが、忙しい子育て世代に代わり、子育てを終えた先輩方が手入れをしてくださったり、野菜や土の様子を報告し合ったりと、とても良い交流ができていたようです。
不登校学習会には定年後の元教員の方や、憲法学習会にもご年配層の参加が多く、人権や子どもの権利などについてを共に学びました。子育てを疾うに終えた世代のみなさんが子どもたちの未来を考えてくださっている事には感謝しかありません。
マルシェでは、簡単な作品を売ったり買ったり(紙でつくったお金で)しました。まるでプロみたいにお裁縫が上手なおばあちゃんたちが、まちにはたくさんいるのかもしれない!とハッとしました。日頃からゲームをする時間の多い子どもたちは、外遊びや昔ながらの遊びには満足せず、退屈そうな子も居ました。大人の思い通りにはならないものだと感じましたが、マルシェ終了の頃には昔の遊びに夢中になる子も居て、大人たちが苦笑いする一面も…。
味噌づくりはみんなで楽しくおしゃべりしながら、母たちの息抜きの時間になりました。昔からこんな風に集まって手仕事をしていた女性たちも居たんだよね…と話しながら。みんなで味噌を仕込みながら子育ての悩みなどを相談したり先輩ママがアドバイスしたりする時間は、本当にかけがえのない時間だと感じました。その後の交流会でつくったたこ焼きは、お世話になっている方へおすそ分けしました。
こんな小さなコミュニティがたくさん増えて、近所の人みんなをお互いが知っている!みんなで助け合える!という地域が増える事を願っています。
今後の展開
私たちは、地域の大人たちの色々な価値観の中で子どもたちを育てたいという思いで居ます。子どもの食の安全を考える、居場所をつくる、人権を守る、伝統や文化を受け継ぎ、地域との交流を深める…子どもたちが楽しみながら将来に希望を持てるように。
子育て世代の親が、人生の先輩方の温かさに癒され、ほっと肩の力を抜けるような時間を作ることも目標にしています。地域の方に「〇〇ちゃん、見ないうちに大きくなったね♪」なんて声を掛けてもらえると、親も子どもも嬉しいものだと思います。また、私たちもご年配のお悩みやお困り事の相談に乗れるよう、お付き合いを続けて行きたいです。