「地域助け合い基金」助成先報告
ひとまちみらい高槻
大阪府高槻市 ウェブサイト助成額
150,000円(2023/02/14)助成⾦の活⽤内容
【主体】当プロジェクトメンバー(不登校の子供の保護者)
【対象】高槻及び近隣の不登校の子供とその家族、及び地域の支援者向け
【活動内容】不登校(及びその傾向)の子供や家族、それらを支える支援者のための居場所・相談場所を作る
【目的】
1.本人や家族が早期に第三者とつながることで、不安や悩みを相談しやすくし、孤立を防ぐこと (不登校において一番つらいのは孤立です)
2.不登校状態にある子供の、教育機会の確保
3.他の民間団体、学校・公的機関との情報交換・交流・連携を通して、地域のつながりを増やすこと
【私たちの想い】
不登校の子供の数は年々増加しています。「教育機会確保法(正式名称:義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律)」施行から早6年、全国的には多様な学びの選択肢が少しずつ広がりつつある一方で、高槻市においては、不登校の子供たちの学び育ちに関する選択肢や情報は、まだまだ十分とはいえません。学校や教育委員会へ相談しても、私たちが必要としている情報はほとんどいただけないのが現状です。
また、「集団で過ごし、みんなで一斉に同じ内容を学ぶ」という学校のシステムに合わない子供たちが昼間過ごすための居場所や、家族や支援者同士が相談したり悩みを分かち合ったりする場所は、全く足りていません。
このプロジェクトにより、不登校の子供とその家族も、学校に通っている子供やその家族と同様に、地域の人たちと繋がり合い、堂々と地域で活動し、学校内外問わずに、子供たちが元気に学び育つ社会の実現を目指します。
活動報告
以下の①~③の活動の立ち上げ資金として助成金を活用できた。
①サロン開催
対象:不登校の子どもとその家族、支援者
内容:子どもも大人も自由に過ごす時間も持てた。体を動かしたり、ゲームをしたり、情報交換をしたりした。
結果:近隣では不登校の親子が気軽に集える場が見当たらず、大人・子ども問わず、参加者にとって貴重な時間となった。
②子どもの居場所開設
対象:不登校の子ども(保護者も参加OK)
内容:ボードゲーム、工作、畑作業、散歩、学習サポートなど、その時その時で、子どもたちの気持ちに寄り添い、楽しく過ごした。
結果:普段、家で過ごしている子ども達が、普段とは違う人間関係を築き、新しい刺激を受けると同時に、保護者から離れて過ごす時間となり、保護者が自分の時間を持てることで、子どもも家庭で過ごしやすくなるように感じられた。保護者にも感謝された。
③勉強会
対象:不登校の子どもの保護者、支援者
内容:「学校とのやり取り」「子どもの特性」「学校外の選択肢」など
結果:参加者の今悩んでいること、困っていることを共有し、スタッフ含めて参加者全員で情報交換できた。
課題:居場所活動について、本当に必要としている子どもに、こちらの情報発信を届けることがとても難しいと感じた。学校になんとか子どもを通わせたい・外に出てほしい親御さんの気持ちと、傷つき休みたい子どもの気持ちに乖離が見られることが多い。
また、学校外で過ごすことへのネガティブなイメージが、親子ともにまだまだ強い。地域全体で、学校内外に安心安全な居場所を増やすとともに、学校外で過ごすことも肯定する環境をもっと広げる必要がある。
良かったこと:勉強会については、活動メンバーの経験談が喜ばれた。一度参加した方が、他の方に声をかけて一緒に参加してくれるようになった。他の支援団体の代表者も参加してくれた。
活動していく中で、新たに居場所活動ができる場所の紹介を受けることができた。
また、ボランティアを希望する方との出会いも複数あった。
今後の展開
地域の方々のご協力により、新たな場所で、独立して活動を広げていくことになりました。今後は、子ども達の安心安全な居場所であるとともに、主体的に学べる場を作っていきたいと考えています。また、学校外で子どもを支える保護者に対しても、地域全体で支え合える仕組みを作りたいと考えています。
学校外で過ごすこと(不登校)は、学校で過ごすことと同じく、子どもの権利です。ですが、子どもが学校から離れると、お昼間、安心して過ごせる場所、学びたいことが学べる場所は、地域にほとんどないのが現状です。学校に通っている通っていない関係なく、地域全体が、安心して過ごせる場、前向きに学べる場となるよう願って、活動を継続していきます。