「地域助け合い基金」助成先報告

 紀宝町移動支援体制構築検討会

三重県紀宝町
移動支援

助成額

150,000円2022/12/09

助成⾦の活⽤内容

人は誰もが住み慣れた地域で健康で長生きしたいと思っており、日頃から向こう三軒両隣が助け合いながら地域共生社会の維持に努めている。しかし、それらの地域で生活を維持するには移動支援体制の構築が強く望まれる。現状は町が町営バスの運行をバス会社に委託して住民の便宜を図ってはいるものの、運行時間や運航範囲、バス停までの距離等々で利用上課題がある。また、現在は自分で運転して不便を感じていない人でも、運転免許証更新が出来なかったり、身体機能の衰退等から運転が出来なくなるケースが生じてくることが十分推測される。今後を見据えたとき「移動支援体制」の構築がこの地域において強く望まれるところである。可能な限り我が家を終の棲家となることは誰もが望むところであり、そうなれば幸せなことである。
そのような状況下で第1ステップは福祉4団体が会員(約1,500人)を対象にアンケートを実施して要望があれば調査研究により移動支援体制の構築を図り軌道に乗せる。第2ステップとして町民を対象とする福祉行政のひとつとしてその実現に向けて働きかける。

活動報告

〇当会は、福祉4団体(町老連・身障福祉会・母子寡婦福祉会・手親会)の共通の課題である移動支援を協働で実施できないか検討会を立ち上げ今日に至っている。アンケート調査を実施。先進地調査2ヵ所。当会が加人する保険や連絡用使用機器の選定等々の研究を行って、立ち上げの有無を検討する。結論まで至っていないが、役員の言動から一歩前に進む雰囲気である。

〇四日市市と太子町の先進地調査は、役員7名が参加し、立ち上げの苦労や現状、今後のあり方等々を学び参考となった。この調査には行政、社協が加わった。

〇別紙アンケート調査結果、移動支援事業を利用したい人とそれを支えたいという人がほぼ同数であった。実際募集したときどれだけの人が手を挙げてくれるか心配な面もあるが、結果から期待が持てる。

〇調査の結果、住み慣れた地域で心身共に健やかに生活を持続するには、いろんなことが組み合わされており、移動支援はその一部であることを学びました。互助会(仮称)には定期的に地域の人との交流等を規定にうたい込むことも必要であると感じました。

〇未実施であるが保険会社から説明に来るとの通知を受けており、利用者及び運転支援者の一番の心配事である会が入る保険を望んでいることを受けて近日中に説明会を開催したい。

〇また、先進地調査で利用者の送迎について、事前に陸運事務所との協議が必要と教示された。この点については早急におこなっていきたい。

〇事務所を持たずに利用者と運転士との間の連絡を密にするため、どのようなきまりや機器が必要かを検討したい。

〇安全に運転していくため、当初はもちろん定期的に安全運転講習が必要であることから、近隣の自動車学校に要請していきたい。

〇この事業が福祉4団体の会員のみならず、近い将来には全住民が利用できるよう行政施策の一環になるよう働きかけていく、

今後の展開

紀宝町における福祉4団体が一堂に会することは過去一度もなかった。各団体が抱えている課題の一つである会員の老齢化に伴う移動支援の必要性が浮上してきた。共通の課題を少しでも軽減できる方策を探ろうと、検討会を立ち上げ種々話し合ってきた。幸いにもさわやか福祉財団の助成金により、移動支援アンケート調査や2ヵ所の先進地調査等が実施できた。その結果先進地での指導等により当会でも実現の可能性が見えてきた。
これから検討会での結論を出し、本格事業実施に向けた取り組みを進めることとなるが、いくつかの課題も生じてきた。

1、事務所を有しない形での連絡方法や事務処理
2、運行を担ってくれる有償ボランチィアの確保
3、移動中の事故の問題や安全運転講習
4、陸運局との交渉等々

それらの課題を解決しながら一日も早く実施に繋げたい。そのことによりやがて町全体の移動体制の実現化を働きかけ、それらが福祉全般の向上につながるよう努めたい。

添付資料