「地域助け合い基金」助成先報告
一般社団法人 すまいる
神奈川県横浜市旭区助成額
150,000円(2022/10/13)助成⾦の活⽤内容
3Dプリンタを活用して、障がい者のための自助具づくりに活用します。特に身体の障がいを持たれた方(特に麻痺を持たれた方や手術を経験されている方など)は動きに強い癖があるため、環境的な支援を必要とされています。その方ひとりひとりに合った作業に使用する自助具の提案・設計・作成を行います。
例えば、輪郭の中に色塗りたくても、動きの癖により線をはみ出してしまう利用者のために、その方がうまくペンを持つための自助具の作成など。
また、当事業所の利用者の販売商品づくりにも活用できればと思っています。例えば、白い鉢植えを出力して、観葉植物を植え販売→利用者の工賃として還元。など
その他、町内会の子供会とも関わりがあるので、好きなキャラクターや描いた絵を立体にして出力→キーホルダーにして配布などの活動も予定しています。
コロナ禍のため、利用者の多くが大きなストレスを抱えています。私たちは現場でサポートしていますが、コロナ以前に比べ、明らかに、パニックを含めた発作の頻度が多くなっています。地域で生きる彼らが笑顔でいていただくための活動を続けていきたいと思っています!
活動報告
当初は当事業所の利用者様の自助具を目的として購入しました。利用者様の話を聞いて、それに合った自助具の作成を行いました。
作成した物の例として、短くなった鉛筆同士をボンドで接着するための自助具や袋詰めを手助ける自助具等。
活動を続ける中で、利用者様の想いを形にする活動として、利用者様の描いたイラストを3dで印刷すること活動も行いました。利用者様ご本人からも大変喜ばれて引き続き継続しています。(写真上)
2022年11月に17周年を迎える際に、展示した作品です。(写真下)
喫茶店を利用していただいている地域のたくさんのお客様に見ていただきました。
障がいを持たれた方が安心して、地域で活動していくことに貢献できたと感じています。
<取り組むうえで見えた課題>
①3dプリンタは魔法の道具ではないため、完成していくまでのイメージ(印刷する過程)を想像できるかが必要な技能に感じました。これは実機を操作していく上で養われていく感覚かと思います。
具体的に言うと、『大きな人形』を作るにしても、一体丸々を印刷するのか、パーツに分けて印刷するのか、またどちらが綺麗に印刷できるかの見当がつくことです。
②これから3dプリンタを扱いたい事業所様があれば、まずは少額のもの(1万円程度)を購入してみることをお勧めします。触ってみないとわからないことがたくさんあります。また、不具合をご自身でメンテナンスする能力が必要になります。印刷精度だけでなく、メンテナンス性に優れた機種をお探しいただくことをおすすめします。
今後の展開
当面の目標は、地域に愛され続ける事業所を目指すため、利用者様デザインの立体物や商品を増やして、地域の方々にPRしていくことを1つの目標としています。また、必要に応じて、自助具の作成も並行して行っていきます。
将来の目標としては、3dスキャナーの導入です。
現在、工作が大好きな利用者様がいらっしゃるので、その被造物を取り込み3dプリンタと連携して商品にする企画を考えています。また、地域の方の身体を取り込んで、プレゼントすることもできます。←は専門家に頼むとかなり高価になりますが、3dスキャナーを用いることである程度安価に作成することが予想されます。
この報告現段階でも、コロナウイルスによる感染が拡がっております。
感染症対策に取り組みながら、これからも利用者様や地域の方々にとっても、安心できる事業所を目指していきたいと思っています。