「地域助け合い基金」助成先報告

 メダカのお弁当

神奈川県相模原市中央区 ウェブサイト
配食・会食

助成額

150,000円2022/10/13

助成⾦の活⽤内容

2022年4月より平日毎日朝7時よりお弁当の無料配布を行ってきましたが、皆様のご協力もあり徐々にご利用者・ご予約の方が増えてまいりました。
また、学校給食やお弁当にお困り方への支援として学校のある平日毎日を開催日としていましたが、学校が休みとなる夏休みなどは給食がないことで食べるものがなくなってしまう子どもや学校は休みでも仕事はいつも通りである保護者の方にとって昼食の用意はとても大変だと気づき、夏休み中も平日毎日開催いたしました。
すると当初は限定5食としていたところ、夏休み以降のほぼ倍数の10食以上のご予約をいただく日も多くなりました。
そこで、当初の予算を超過してはいますが、やはり多くの方にとって必要とされている以上、限定数を10食に増やしたいと思っております。
また、取りにきたくても来られない子どもやご家庭に対し「配達」をすることでより多くの方々をご支援することができるのではないかと思っております。
そこで、食材や備品の購入、そして配達用バイクの購入資金の一部(ロゴ等の塗装費)として今回の計画を立てました。今まで以上に皆様のお役に立てる資金に活用したいと思っております。

活動報告

助成金のおかげで子育て世帯の皆様に美味しく栄養のあるお弁当をたくさん提供することができました。本当に有難うございます。
当法人は平日毎朝7時より子育て世帯に無償でお弁当を提供することが活動の中心です。
日々心を込めて美味しいお弁当をご提供することでクチコミによって評判が広がり、活動当初(2022年4月から7月ごろまで)は1日の平均食数が5食前後だったものが今では15食を大きく超えるようになりました。
大変ですが皆様の喜ぶお顔をみると頑張ってよかったなと思う日々です。

一方で、今まで見えなかったものが見えてくるようになりました。
クチコミで紹介する/される方々は、行政には見えにくい、あるいは行政の情報まで届いていない方々もいらっしゃいます。本当に困っている方々は、行政の数字的なものよりも地域の人びとの実感から見つけやすい。困窮されている方に情報が届いていない、もしくは届いていても申告の仕方が分からなかったり、時間がないので公的な支援にたどりつきにくいといった現実も垣間見えます。
そんな中、地域の人びとが支え合いながら「あそこの家の子が困っているのでお弁当作ってくれないかしら」といった声を届けてくれることで支え合いが進んでいきました。

子ども食堂は食べ物がない子ども達にとってのセーフティーネットではありますが、同時に新しい形のコミュニティであると感じています。昔のような地域全体で「あの子最近元気がないね」などの情報交換ができる場、そして子ども達が気軽の集える場が子ども食堂の本来の形なのだと感じました。
私たちのそれぞれの団体は一つの拠点に過ぎませんが、その拠点が増え、またその輪が少しでも広がることで活動エリアが重なり、多くの子ども達を支えることができるようになると考えています。

ですので、より多くの団体様とつながりをもちたいと思い、日々の活動とともに地域で同じような活動をしている子ども食堂や学習支援団体の皆様と連絡を取り合うようになりました。
するともう1つの大きな問題が浮かび上がってきました。
それは子ども食堂の運営継続の難しさです。食材の仕入れや調理など、一般の飲食店経営とほとんど変わりがありません。また、人材も高齢化が進んでこのままではいつか行き詰まることは明白です。

そこで、私たちだけの活動にとどまらず、横の連携を地域ぐるみで行うことが大切なのだと考え、子ども食堂の情報交換プラットフォームを立ち上げることにしました。
今年11月4日(土)「ユニコムプラザさがみはら」(小田急線相模大野駅下車すぐ)で『さがみはら子どもの居場所サミット2023』を開催いたします。
子ども食堂や学習支援団体を中心とした「子どもの居場所」づくりに励む団体の「いま」と「みらい」を考え、一般来場者、学生、企業の方などに支援活動を知っていただくイベントです。
従来の情報交換会のような内輪向けの悩み事相談会ではなく、このような活動をしている団体があり、そのなかで市民一丸となって問題に向き合っていきましょうという会にしたいと思っています。
当日は本村相模原市長も来場されてメッセージを発信していただく予定です。
2部構成3本柱で、会場を3つのエリアに分け「講演やパネルディスカッション」「展示ブース」「子度三食堂フェア」とし、第1部は「いま」第2部は「みらい」を語る会です。
今年だけにとどまらず例年のイベントとして、また相模原から全国へと発信していきたいと思っています。

一人または一つの活動では限界があります。
皆さんで力を合わせてより多くの子ども達とご家庭に支援が届けられるように今後も頑張っていきたいと思っております。

今後の展開

「NPO法人メダカのお弁当」とは・・・
NPO法人メダカのお弁当は、お弁当提供型子ども食堂を運営しています。
お弁当は平日毎朝7時から無料で提供され、様々な理由からご飯のない子どもたちや、仕事や家事育児で食事を作る時間が無い家庭を支えています。
メダカのお弁当の特徴の一つは、「平日毎朝」という点です。
多くの子ども食堂の開催回数は月1~2回で、平日毎朝提供という回数はとてもめずらしく、メダカのお弁当の特徴といえます。
また、「朝7時から」という提供時間もお弁当提供型の利点を活かした特徴の一つといえます。
これらの活動を支えているのは「家庭の笑顔のため」という想いです。子どもだけでなく、子どもとその家庭の皆が笑顔であること。その実現のために、日々お弁当の提供を続けています。

NPO法人メダカのお弁当の主な取り組みを紹介いたします。
1. 平日毎朝、お弁当の無料提供
2. 食事会「リアル・メダカの食堂」の開催
3. フードパントリー「メダカのパントリー」の開催
4. 子育て文化活動支援金の支給
5. お弁当の配達

・平日毎朝、お弁当の無料提供
平日は毎日、お弁当を無料で提供しています。子育て世帯すべてが対象で、子どもも大人も無料です。前日までに専用のフォームまたはLINEからの予約制で、食材を無駄にしない仕組みになっています。受け取りは朝7時から正午までのため、学校や仕事の予定に合わせて予約でき、お昼のお弁当としてだけでなく、朝食としても活用ができます。
また、お弁当に加えておにぎりもオマケで付けられる、育ち盛りのお子さんがいる家庭には嬉しいサービス付きです。
・食事会「リアル・メダカの食堂」の開催
「リアル・メダカの食堂」は、お弁当の提供を受けている家庭限定で、月に1回開催される招待制の食事会です。
この食事会は、温かい食事を囲みながら、お弁当の受取り時だけでは話せなかった子育ての悩み、子どもの進路相談などいろいろな話ができる場です。
・フードパントリー「メダカのパントリー」の開催
「メダカのパントリー」は月に1回(現在は2日間にかけて)開催される、フードパントリーです。フードパントリーとは、生活に困窮するなどの理由で、十分な食事を取れない方を対象に食品を無料提供する支援です。メダカのパントリーでは食品の他に生活用品なども無料で提供しています。対象者は、生活に困っていれば子育て世代に限らず、単身者、高齢者も対象としています。事前予約制に加え、15分入れ替え制を導入し、気兼ねなく利用できる配慮が取られています。
・子育て文化活動支援金の支給
現代は文化的な「経験」の差が将来大きな格差を生んでいると考え、子どもたちにその「経験」を得てもらうための支援金を支給する仕組みです。
支援金によって、映画や観劇・観戦、キャンプや旅行など、心が動く「経験」を通して、子どもとその家族が笑顔になり、生活が豊かになることを目的としています。
・お弁当の配達
平日毎朝7時から提供されるお弁当を、取りに行きたくてもいけない家庭のために配達もしています。現在は自転車による配達のため活動が限定的にならざるを得ませんが、専用バイクの購入によって、雨天時の配達、エリアの拡大を予定しています。

添付資料