「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 いしかわ多胎ネット
石川県小松市 ウェブサイト助成額
140,000円(2022/07/27)助成⾦の活⽤内容
コロナ禍での生活が3年目となり、多胎家庭もその影響を大きく受けております。
主に外出困難からくる孤立感が深刻化しており、自宅に閉じこもる時間が長くなる事から、母親の精神的疲労感が増しています。また、多胎児同士のけんかが増えたり、母親のいらいら感が増しているなどの声が『コロナ禍の多胎家庭実態調査報告書』(特定非営利活動法人「ぎふ多胎ネット」編集)からも明らかである。そこで、多胎家庭をエンパワーする企画として講演会・交流会を対面とオンラインを併用したかたち(ハイブリッド形式)で開催したいと考えています。同講演会・交流会に関しては、石川県内の多胎家庭に広報する予定ですが、幅広い地域の幅広い年齢層の方々に参加して頂けるよう講演内容は、①“多胎児の関係づくりへのヒント”と②“思春期の多胎児たち”の2つを考えています。
①の講演会を年度前半に、②の講演会を年度後半に分けて行い、講演会後、参加者が交流できるかたちで実施する予定でいます。2回に分けて講演会・交流会を開催する事でより広範な多胎当事者の方々に参加いただき、支援活動を共に担っていただける方の発掘をはかりたいと考えています。また、地域の中で多胎家庭の事を理解して頂ける支援者を増やしていきたいと思います。そして何より多胎家庭に元気になって頂きたいと願っています。
活動報告
今回コロナ禍で交流イベントが3年ほど制約されていた後久々に実施しできた講演会・交流会となりました
周知については、石川県内の保健センターを通じて、講演会・交流会の案内を多胎家庭に配布依頼しました、また、多胎出産の多い金沢市は既に行われている多胎家庭へのオムツ配布事業の方にお願いして2歳までの多胎家庭にオムツ配布時にいしかわ多胎ネットからの案内チラシを配布して頂く事ができましたので、今後この新たな繋がりを大事にして多胎家庭に付き添いとピアサポート訪問チラシ、プレ多胎ファミリー教室案内チラシ等を配布していきたいと思います。
今回オンライン参加と会場参加のハイブリッド型で講演会&交流会をおこなった、オンライン参加は遠方でも参加しやすいという意見の一方でオンライン参加者の数が少なかった。アンケート結果を見るとSNSから聞いたが0だった。SNS配信がまだまだ未熟で投稿の工夫やフォロワーさんを増やす方法を詳しい当事者の方にもっともっと聞いて改善する必要がある。また、折を見て多胎家庭個々に一歩踏み込んで情報を届けることが必要だと反省させられました。
講演会の内容については、長年多胎家庭を支援下さっている大学の先生方に講師を依頼して双子達自身の関係性の築き方やしっかりとした関係性を育てていく大切さを知る事や思春期の多胎児の子供たちへの対応をテーマとしたことは、参加した方のアンケート結果から講演会の内容がたいへん参考になった70パーセント、参考になった30パーセントという声が聞けてとても励みになりました。
そして講演会資料として付けた冊子は多胎児を育てる親御さんへのエールにもなったとおしゃべり会の参加者の声から感じる事ができました。
また、講演会と交流会を組み合わせたこの形態に関しては、参加者同士のおしゃべり会ほど当事者に納得感と寄り添いができるものはないと改めて感じ今後も交流会ではこのおしゃべり会を継続して実施していきたいと思いました。
妊娠期からのプレ多胎ファミリー教室は、当事者といしかわ多胎ネットがつながる大切な教室で当事者にとっても不安に思う事や分からない事が先輩当事者に聞け、専門職の保健師・助産師の方からの多胎の妊娠・出産・育児についての話は多胎の妊娠・出産・育児を理解する上で大事な機会となる。2020~21年度厚生労省が進めている多胎家庭を妊娠期から支援する多胎妊産婦サポーター等事業は、その費用を国が二分の一と市町村が二分の一というかたちになっているがが、市町村単位とすると100に対して1の出産の多胎出産においては、市町村によってはひとり、ふたりしか出産がない地域もあり県単位で事業を実施する必要がある現状を石川県の少子化対策官室の母子担当者の方に山岸代表理事から話し理解して頂く事を考えています。また、石川県からプレ多胎ファミリー教室の委託をいしかわ多胎ネットに頂けるように要望していきたいとも考えています。
そうすれば、県内のそれぞれの地域の実情に合わせたかたちでいしかわ多胎ネットが各地域の包括支援センターなどと協力連携して多胎家庭を妊娠期から支えるピアサポート訪問や健診への付き添い・プレ多胎ファミリー教室等を多胎家庭当事者にもっと寄り添ったかたちで実施できるのではないかと思っています。
今年度白山市で予算化されたいしかわ多胎ネットピアサポーターさんによる健診付き添い事業と助産師さん・保健師さんとの同行訪問事業は、先進事例として石川県内各地の参考となる事を願っています。その時は、先日貴財団様の助成金事業で行った白山市における健診付き添いと同行訪問の事例検討会でのピアサポーターさんからの意見や要望を参考にして白山市側にもお伝えして、先輩当事者の経験を生かしたピアサポート活動を広げたいと思っています。
今後の展開
今後は、妊娠期からのプレ多胎ファミリー教室を県内にいしかわ多胎ネットが主催者となり地域の様々な立場の方と連携して実施していけるように石川県に働きかけていく努力を惜しまないで、石川県には、このプレ多胎ファミリー教室の共催者となって応援をお願いしたいと思っています。
白山市で予算化されたと専門職の保健師さん・助産師さんと同行訪問する事業及び健診・相談健診への付き添い事業は、専門職の方々の専門性に当事者のもつ経験と寄り添いを合体させた多胎家庭に有効な支援と考えています。この事業の普及に今後も尽力していきたいと思います。
私達の活動に参加していただける多胎家庭当事者を増やせるように、今後SNS配信等今現在育児真っただ中の当事者のもとに届く配信をと思っています。ぜひぜひご覧の多胎家庭の皆様ちょっと見て!ちょっと聞いて!のアイディアをお寄せください!!
多胎家庭交流会は、その大きさや内容を工夫しながら今後多胎家庭の皆様からの意見を参考に当事者がリラックスしてゆったりとできるものを継続していきたいと思います。賛同してくださる方募集します!!