「地域助け合い基金」助成先報告

 おちゃりばゆるりん

埼玉県三芳町 ウェブサイト
居場所その他

助成額

150,000円2022/05/20

助成⾦の活⽤内容

コロナ禍でもありリアル開催の、不登校・ひきこもりの人が参加しやすい居場所の開催が激減しています。一方で引きこもりや不登校が激増しており、行き場を失っているご家族が増えている状況です。
その為、リアルで会える居場所を開催する事で、家庭内で起こりやすいDVや自殺の予防を期待します。
おちゃりばゆるりんでは、アンガーマネジメントコンサルタントの有資格者がおり、怒りの感情コントロールへの対処もしています。
対象は主に不登校・ひきこもり気味の方やご家族や、育児不安、介護で気持ちが落ち込んでいる当事者とご家族の方としていますが、居場所を必要としている方が気軽に入り出来る場所を目指します。
その為に、イベント等を主催者と参加者で企画して、人と楽しむ事を知ってもらう事や、その中から自分の得意を見付けられたり、やりたい事が見つけられるような経験が出来るようにします。
具体的には、人と話が出来る場所・焼き芋交流会・バードウオッチング・山籠もりをしての陶芸体験・お餅つき体験・新年会・自由に出入りできるフリースペースを企画しています。

活動報告

今回、貴団体の助成金を頂きありがとうございました。
貴団体より、活動で使用する備品や活動の為の移動の交通費の助成金を受けさせて頂き、心よりお礼申し上げます。おかげで、参加者の方にとって一生の思い出に残る思い出を作る事が出来たと確信しています。

まず、活動についての内容ですが、毎月開催している室内メインで開催している雑談や相談活動とは別に、1泊2日で行かせて頂いた岐阜大湫町までの宿泊旅行を開催する事ができました事は、大きな成果を出せたと思います。

更に普段人と交流する事を避けている人達が参加しやすいバーべキュウ交流会に対しても、必要な備品の購入をさせて頂きありがとうございました。普段学校に行きにくい子の親子を含み、ひきこもり傾向の方達も参加してくれました。

イベントの企画をすすめるうえでの苦労ついては、バーべキュウでは、スタッフが女性のみだったので荷物の移動で苦労しました。自家用車を使用し運転出来るのも私一人だけだったので、1台だけで荷物を運ぶ事に負担を感じました。

また宿泊旅行では、予算の中で何が出来るかを考えようと伝えていたのですが、希望は予算オーバーな内容が多く、全員の意見をまとめるのが結構大変でした。最終的には、参加者さん達で行きたい所を出し合って、更に交通ルートや全員分の切符の購入までしてくれた事や旅行によって信頼関係が出来た事は、大きな成果だと感じました。

また、どのような人に対して、どのような取り組みができたのかという事ですが、不登校や引きこもりの方に対して、学校で経験出来なかった楽しい集団活動を提供し、思い出を作ってもらう事が出来たと感じました。

成果として感じたのは、参加者さん達が穏やかになってきたという事です。最初に会った時には深刻な様子で涙を見せていた方々も、場所に参加する度に積極的になり笑顔を見る事が出来ました。
また、バードウォッチングに参加した不登校の中学生と小学生は、双眼鏡で動画を撮る事にハマり、目標をもつ事でやる気になり学校に復帰できました。

課題としては、不登校や引きこもりの人達は地元での活動を避ける傾向があるので、地元で参加しても負担に感じない様な呼びかけや内容を考える事が大切だと感じました。今後更に、生活支援コーディネーターの方と連携をし、積極的な呼びかけをしていきたいと思います。


また、今回のイベントの協力者については社会福祉協議会の生活支援コーディネーターの担当の方の連携としては上手に出来なかった部分があり、反省すべき点でした。

今期活動の後半で川越市社会福祉協議会主催の居場所交流会があり、そこで今後の相談や居場所の公開等のお願いをしました。また川越の地元でパントリーをしている代表や、子ども食堂を主催している方と繋がる事が出来たので、次期の活動では連携した活動をしたいと感じました。


【一事業の参加人数】
・子ども11 名 ・ボランティア2名 ・団体メンバー 4 名 ・その他

今後の展開

おちゃりばゆるりんは、差別の無い居場所を目指しています。

不登校のお子さんが、障碍認定が無くても、誰でも利用出来る居場所でありたいと思います。
また不登校では、学校以外の選択肢としてフリースクールかフリースペースの利用が出来ますが、そこに行けるまでの練習の場としてもご利用頂ければと思います。

また、ご自身が引きこもり気味で誰かと繋がるきっかけの場としても利用して頂ければと思います。

そして、お子さんの事でストレスを感じて怒りの感情が抑えられない親御さんの息抜きの場としても、ご利用頂きたいと思います。アンガーマネジメントのコンサルタントが代表をしていますので、怒りの対処をする事で、余計なトラブルに繋がらなくて済みます。

また、まぜそのような場所が必要と考えているのかという事ですが、私自身が子どもの不登校で悩む中、実の親の末期癌がわかりました。そして同時期に主人にも癌が見つかり、それに続き実父がくも膜下出血で倒れてしまいました。その間、18年間、孤独との闘いを経験しました。
そこで、私の様な悩みを少しでも軽く出来たらと思い、不登校・引きこもりの当事者やそのご家族・育児や介護でストレスを感じている人も利用出来る場所にしました。

ご家族にとって、お子さまが不登校や引きこもりの状態でいる場合、人目を気にしてしまう事がありると思いますが、同じ立場を経験した仲間なら引け目を感じなくて済むと思います。
子ども二人は川越で生まれ、不登校だった子は川越で就職を果たしました。
私が頂いた嬉しいご縁を、今苦しんでいる方々にも繋げたいと思います。

そして、お知り合いの方にご家族が不登校や引きこもり状態にある事をご存じの場合には、ぜひおちゃりばゆるりんにお誘いください。なかなか人がいる場所に参加しにくい方には、まずはZoomで繋がる事から始めます。
そして、今回ご縁を頂いた川越で活動している他の団体とも共同して、皆で居心地のいい居場所作りをしていきたいと思っています。