「地域助け合い基金」助成先報告

 子育てアラサークル たまふら

大阪府茨木市 ウェブサイト
居場所見守り

助成額

150,000円2022/05/12

助成⾦の活⽤内容

<目的>
①無料遊び場を通して親子の孤育てを防ぐ
②チャレンジ講師企画やボランティア制度を通して、社会や地域との繋がりを感じることでみんなの孤独感を防ぐ
③身近な生活に関する声を市政に届けることで、みんなの孤立を防ぐ。
<対象>
①0歳~3歳くらいまでの乳幼児と保護者 ②学生~高齢者 ③茨木市民
<活動内容>
0歳~3歳くらいまでの乳幼児と保護者を対象とした無料遊び場を定期的に開催するとともに、多世代が集まり交流できる大きなイベントを開催したいと考えている。(映画上映会、専門家を招いたお話会など)開催方法はコミュニティーセンターを貸切ることやその他大型公共施設を貸切ることを検討している。

活動報告

<どのような活動ができたのか>
この助成金を活用し、1年間で計20回の無料遊び場を開催することができました。遊び場と別室で、外部講師を招いたヨガ・マッサージ企画や、誰もが主役となって講師となれるチャレンジ企画を複数回開催しました。またピアノ講師や演奏者を招いて、ピアノの生演奏や楽器等の演奏も行いました。これらの活動を通して、遊び場内のニーズも日に日に高まり、参加者数は年間を通して大幅に増えていきました。(最大65名)また、参加者からの声を集めて市政に要望を提出し、子育て支援制度を変えるなどの変革を起こすこともできました。

<すすめるうえでどのような苦労があったか>
 第一に、地域拠点施設との円滑な連携です。この遊び場は茨木市の各小学校区にある地域拠点施設を利用しています。地域拠点施設は地域の方が運営元になっていることが大半のため、特定の地域を活動拠点としていない我々は、最初から利用を歓迎されているわけではありませんでした。沢山のやりとりの中で、今の信頼関係があると思っています。
 第二に、確かな人材の確保です。3人で始めた本事業も今は大学生~シルバーの方まで、多くの方がスタッフとして不定期に活動参加をしてくれています。その一方で、本来の活動趣旨を理解せずに活動参加される方もおられ、かえって参加者さんを不安にさせてしまうことがありました。

<どのような人に対して、どのような取り組みができたのか>
 このような中でも、親子さんに対して楽しい遊び場の空間を提供することができたと感じています。アンケートでは好意的な感想が多く、予約開始2~3日で定員に達することもザラではありませんでした。これまで少しずつ参加者さんと関係をつくることができた成果だと思っています。
 また、地域拠点施設も同様です。事前の情報共有や、事後のあいさつ等のコミュニケーションを積極的に図っていくにつれて、自分たちを快く受け入れてくださる施設さんが増えました。年度最後には某拠点施設さんからお便りに活動を紹介したいという依頼があり、少しずつですがそれぞれの地域の中で存在価値を高めることができているように感じます。

<参加者の声や新たな協力者>
遊び場では毎回参加者の方にアンケートを配布しています。回収率の平均は90%と高く、内容についても肯定的なものやリクエストが9割以上です。内容は「いつもアットホームな雰囲気で楽しませてもらっています。」「ピアノ演奏では懐かしい歌もあり、大人も一緒に楽しめて最高です。」「おもちゃが沢山あって、子どもも楽しそうにしています。」「開催回数を増やしてほしい。」などが多く見られます。
また、参加者さんが運営ボランティアとして活動に参加してくださるケースもありました。遊び場を使っていたママが、子どもが保育園等に入園したタイミングで運営側に回るという循環が生まれ、非常に感慨深い気持ちになっています。日に日にスタッフも増えたことで、遊び場チームだけではなく音楽チームや食活動チームなど様々なチームが誕生しました。

<地域とのつながり>
地域拠点施設の利用を1年間続けたこと、地域を担当する市の課もバックアップしたことなどの要因が重なり、今は多くの地域拠点施設が利用を歓迎してくださっています。また、利用の打ち合わせの中でこちらの要望に対し「前例がないけど、やってみましょう!」と新しい企画に対して一緒にチャレンジをしてくれる施設も増えました。今年度は新型コロナウイルス感染症対策もあり、地域住民の方を招くことはできませんでしたが、次年度はぜひ地域の方もふらっと立ち寄って、少しくつろいで帰ってもらえるような場所を創っていきたいと感じています。また、茨木市の大学に通う大学生たちとも引き続き連携を図ることで、学生さんと一緒にまちづくりを行うことができればと考えています。加えて、社会福祉協議会ボランティアセンターさんとも連携を継続させることで、幅広い年代の方と一緒にこの活動ができればと思います。

今後の展開

今後の目標は「若者からおじいちゃんおばあちゃんまでがふらっと立ち寄れる場所をつくる」ことです。
地域拠点施設には幅広い世代の方がお稽古事や会議などで集まることが多いです。実際に、高齢者の方が生き生きと活動されている姿を多く見てきました。地域拠点施設を利用されている方や地域に住む方に、この遊び場を知ってもらうことで多世代が集まる場所をつくっていくことができたらと考えています。
 
核家族化・少子高齢化・コロナ禍などの時代の潮流に伴い「孤独」「孤独感」「孤立」という言葉が沢山聞かれるようになりました。これらの言葉は特定の世代を表しているのではなく、どの世代にも当てはまるのだろうと思います。こんな時代だからこそ、今まさに地域の活動が必要だと考えています。地域拠点施設を有効に活用しすることで、互いが互いを見守る・支える雰囲気づくりを行うことで1人1人が感じる「孤独感」を減らすことができるのではないでしょうか。

たまふらが目指す場所は「ふらっと立ち寄れる」ことを大切にしています。予約したからといって無理をして行かなくても良い、無理をして他の方に話しかけなくてもいい、あくまでも自然体で遊び場を利用してほしいという想いを持っています。新型コロナウイルスも緩和されてきたことから、遊び場内にドリンクコーナー等を設けることで「ちょっとコーヒー1杯飲んでいこうか」という方を増やすことで、子どもたちが遊んでいる姿を眺めながら飲物を飲んで自分もリフレッシュできる空間づくりを行っていきたいです。会話をしなくても、その場にいるだけでホッとして帰ることができる遊び場であれたらと強く思います。

そのために、今年度は自治会や青少年センターなどとも連携を図りながら様々な世代にアプローチを行っていきたいと考えています。引き続き子育て支援施設や団体とも連携を図り、実現に向けて1つずつ課題をクリアしていきたいと考えています。

添付資料