「地域助け合い基金」助成先報告
宝陽台子ども会育成会
茨城県つくば市助成額
80,000円(2022/04/08)助成⾦の活⽤内容
・イベント開催により多世代交流で見知り合いになる事は、日頃お互い気軽に相談や感謝の気持ちを伝え合える様になり、子供達のいじめや非行の防止及び事件、事故等に巻き込まれる抑止力になる。
・イベント開催による多世代交流で引きこもりがちな高齢者を戸外に誘い出すことで孤独感が解消され、屋外歩行や人とのコミュニケーションにより認知症の予防につながり、健康長寿を助長する。
・節句祭の活動内容は寄せ書き会、鯉のぼり揚げ、輪投げ、グラウンドゴルフ、パン取り競争を行う。イベント初日に新しい鯉のぼりに子供達の夢や希望を寄せ書きしてもらい、それも一緒に掲揚する。4月28日から5月6日までの期間中毎日ボランティアにより、鯉のぼりを朝掲揚し夕方取り込む。なお参加者にはポイントが付与される。
・夏祭りの活動は盆踊り、金魚すくい、輪投げ、模擬店を行う。本番当日の一週間前から住民を対象に毎日夕方5時から盆踊りの稽古を行う。当日はパック詰めの赤飯を配布し、ゲーム大会の賞品や自主会主催の抽選会もあり、子供達は高齢者と金魚すくいを楽しむ。
活動報告
私たち宝陽台地区は当該地域の他地区と比較して多くのサークル活動やイベントが開催され、高齢化率は高いものの地域活動が活発な地区です。その中にあって「こども会育成会」は、独自のイベントとして毎年5月に節句際を8月には夏祭りを実施してきました。今回ご支援頂いた節句祭や夏祭りも、一時期は高齢者のサークルである「宝寿会」やお祭り大好き人のサークルである「宝神会」と共催することもありましたが、中でも最も頼みの宝神会が高齢化に伴い数年前に解散してしまいました。さらにここ数年前からのコロナ禍で、どのサークルもほとんどのイベントを中止せざるを得ませんでした。育成中の子供たちにとっては1年1年が思い出づくりのステップであり、2年生の時の思い出はその年の、3年生の時の思いでは3年生の時の思い出として記憶されますので、イベントの中止はもはや取り返しがつきません。
私たち「こども会育成会」は節句祭や夏祭りを宝陽台地区の住民との交流の場とする取り組みを計画し、特に節句祭は「宝寿会」との交流に重点を置き、子供達が自分の夢や希望を書込んだ鯉のぼりの掲揚やパン取り競争及び輪投げ等を行い高齢者との交流を深めることが出来ました。夏祭りは宝寿会を含む住民全体との交流が図れる自治会と共催し、盆踊り、スーパーボールすくい、輪投げ、グラウンドゴルフ及びくじ引き等を皆で大いに楽しんで頂きました。いずれのイベントも実行委員会方式とし、数度の実行委員会を重ねて予算書やタイムスケジュール、買い物リスト及び役割分担等を作成し、併せてコロナ感染防止対策の検討も行いました。
結果として節句祭では心配した高齢者もほぼ想定どおりの参加があり、今回のイベントが次年度以降の共催計画への大きなステップとなったことは成果の一つと言えます。また自治会と共催した夏祭りは想定以上の参加が有り、準備した飲み物や赤飯が一部足りなくなりました。
夏祭りも、後日行った反省会に於いて、今回のイベントが契機となり次年度以降改善を重ねながら本方式の継続が確認されたことは大きな成果となりました。
今後の展開
今回のイベントを契機に、高齢者と子供たちとの絆が出来、お互いに心地良い挨拶を交わせる子供が増えているとの話を聞いています。当団地には自治会直轄組織の「宝志会」があり、高齢者の居場所づくりを目的に空き家を利用して毎週3回開けている「比呂の家」があります。今後ここに、放課後家族が留守の子供たちを招いて帰宅までのひと時を一緒に過ごせるよう検討を始めました。
また、夏祭りもコロナ禍で極めて限定的ではありましたが久しぶりの開催となり、今回のイベントで住民間の交流が深まりました。
この種の住民交流イベントは開催日当日の交流は勿論ですが、開催に至るまでの準備段階の実行委員会等に於いて、深い人的絆が形成されることも大きなメリットであることに気付かされました。