「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 ALL SeeD Association
北海道豊頃町 ウェブサイト助成額
150,000円(2022/03/08)助成⾦の活⽤内容
<活動の目的>
共生社会の実現には、障害や違いを理解し合いながら「心のバリアフリー」を育てることが大切だと考えています。プロフェッショナルな芸術家と伴に本格的な手法で作品を創ることは、「誰もが持っている創造の喜び」を意識する重要な場面を生み出し、様々な人々と話をする力を磨きバリアを取り除く意識を高めることにつながります。この活動が、誰もが暮らしやすい共生社会の実現につながることを目指します。
<具体的な活動内容>
幕別町JR駅近郊に開設された民間設営の多目的施設において、昨年一般向けに実施し好評を得た彫刻家・相原正美氏による彫刻ワークショップについて、今年はその経験を活かし、可塑性のある粘土の触感を楽しんで形を作り、水で粉を固めるという化学反応を知ってに驚き、凹型と凸型の面白さに気づき、最後には粘土で作った形と同じ形の真っ白な石膏像が出来上がるという『楽しさ+驚き+喜び』の生まれるワークショップとなっています。施設の利用者や運営者の皆さん、そして一般の方々と試行錯誤をしながらも、画一的ではない、参加者の個性が表現された成果物づくりに取り組みます。(ワークショップの内容については、添付資料の昨年実施したチラシの裏面をご参照ください。)
活動報告
「彫刻ワークショップ」は北海道・十勝の幕別町にあるマクラショーケースという地域文化活動のできる自由度の高い施設で、過去2回に渡り開催した。2回目の今回は、地域の学校や就労支援施設や放課後デイサービスなどにおよそ半年前から声がけをして、より地域に密着した人々との創造活動を目指した。
新型コロナ感染が治まらない日々とイベントの日程が連休であったり、施設も休業であったりと参加者との日程調整が難しかったが、幕別清陵高等学校の生徒のボランティアもあり、交流が積み重なり、貴重な作業=ワークショップになった。
参加者は、粘土で自由に作ったものが石膏像になることで達成感がしっかりと生まれ、完成作品を嬉しそうに手に取って笑顔が弾けた。表札やマスコットキャラクターが真っ白な作品として誕生した。
今回も原初的な造形の喜びが体験できる意義のあるワークショップになったと感じている。
施設利用者の皆さんは日々、どこかに出かけて何かのイベントに参加する、というプログラムに対しての調整が大変なようで、事前に何度も連絡をさせてもらったが、担当職員のやりくりやご苦労があった。
最終的には時間が足りず、作品は仕上がらなかったが、後日、完成させて届けた。身近な食べ物やペット、花、バーベルなど発想の豊かな造形がいくつも出来上がった。
作業補助員は、彫刻を学んだ方にサポートしてもらったので、工程のいくつもある作業であったが、それぞれの参加者に合わせて進められたので、初めての手作業でも、適宜に技術を伝えることができた。
昨年に比べ、材料の高騰に伴い、調達の難しさや道具・消耗品の補充にもやや影響が出てきたように思う。時間の制限が問題となる参加者には、石膏を扱うワークショップを2日に分けて実施する、または別のプログラムを作り、彫刻=造形の楽しさを体験できるワークショップを新たに模索したいと思う。
今後の展開
NPO法人ASAは、十勝を中心に地域との連携や交流を軸に、子供や高校生のワークショップと成果発表や、障がいを抱える作家を支援しながら展覧会を開催など、継続できる活動を展開している。
今回参加したイベント「風、集まる。」が幕別の皆さんとの交流を通して、期待される催事になることを考え、いろいろな表現者を巻き込んで、様々な文化活動の受け皿になれたら素晴らしいと夢見ている。
心のバリアフリーを目指し、広く世界を感じ、想いを描け、伝え合うことができるような人々と、しっかりつながりを持てるよう、好きなこと、やりたいことを実現できるよう、感性を豊かに、心を自由に、そんな仲間とゆとりのある活動したいと思っている。
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