「地域助け合い基金」助成先報告
佐野たすけあい隊
群馬県高崎市助成額
150,000円(2022/03/01)助成⾦の活⽤内容
コロナ禍の中で立ち上げた、地域の見守り活動「さのわんパトロール」を行う中で、高齢者が自宅周りの清掃や整理等、生活環境を整える事が困難になっている様子が気になるようになりました。
そこで、佐野地区の住民サポーターが、地区内の生活支援を必要とする75歳以上の独り暮らしの高齢者や高齢者世帯を対象として、お互いさまの助け合い活動【佐野たすけあい隊】を立ち上げます。助け合い活動を通して、住民同士が、気軽にふれあい、他愛のない会話のできる関係を地域に定着し、支え合って、いつまでも安心して地域で暮らせるような地域を目指します。
ぜひ、当該助成を佐野たすけあい隊の立ち上げに活用させていただけますようお願いいたします。
活動報告
佐野たすけあい隊活動は、第2層佐野地区協議体メンバー有志で立ち上げた、生活支援の有償ボランティア活動です。佐野たすけあい隊が立ち上がるまでの経緯は、第2層佐野地区協議体で、コロナ禍の中、協議体活動を継続してくために「何かできることはないか」話し合い、まずは三密を避け、無理なく活動ができる「さのわんパトロール」を令和3年3月からスタートさせました。「さのわんパトロール」は、協議体有志メンバーと地域で参加できる住民で、地域の見守りや参加者自身の健康維持を兼ねた活動です。コロナ禍の中でも毎月1回活動を継続してきました。
こうした地域の見守り活動をする中で、身近な地域の様子や、地域の困りごとに少しずつ気づくようになりました。そこで、高齢者あんしんセンター(地域型包括支援センター)と地域の課題を共有しながら、佐野地区協議体で話し合い、佐野地区全域を対象とした、ちょっとした困りごとを気兼ねなくお願いでき、お互いさまで助け合える生活支援の仕組みを作ることになりました。
有償ボランティア活動の立ち上げあたり、コアメンバー(協議体有志メンバー)が、高齢者あんしんセンターや第1層生活支援コーディネーターと連携し、立ち上げに向け会議を行いました。また、高崎市内で先行的に活動をしている「くらしくらぶ」との情報交換も行い、佐野たすけあい隊の立ち上げに向け、活動基盤を整えていきました。
まずは協力者を募るために、回覧板を活用したり、知り合いに声をかけたりしながら担い手の募集を行ったところ、「ぜひ、活動に協力したい」という方がたくさんいらっしゃいました。そこで、令和4年度から、この活動を開始することを目標に、令和4年3月に、地域支え合いサポーター養成講座を開催しました。活動趣旨に賛同したサポーターが40名以上集まりました。そして、令和4年4月1日に有償ボランティアを含む『佐野たすけあい隊』をスタートしました。
今まで、草むしりや枝切り、ズボンの裾上げ等の活動を実施しました。依頼者の方からは「高齢になり、足腰が弱まり、自分でできなくなってしまったので、助かった」という声や、「とてもありがたかったので、今後も何かあればお願いしたい」といった声を聞き、サポーターさんの活力にもなっています。サポーターさんの中には、草刈りや枝切り等の作業経験がある方の協力もあり、みなさんの能力を発揮できる場にもなっています。作業経験者がいることで、活動をスムーズに実施することもできました。サポーターさんからは「また依頼があればぜひ声をかけてほしい」と言った声もいただき、サポーターの生きがいや社会参加の機会にもなっています。
こうした活動周知や実際の活動を通して、『佐野たすけあい隊』の活動が地域に少しずつ浸透してきました。区長会や民生委員の協力も得て、各団体の理解も進み、協力体制が整ってきました。
当該助成金は、活動開始にあたり、草むしりや枝切り等に必要な道具の他、それらを収納する物置の購入に充てさせていただき、活動基盤を整えることができました。
今後の展開
佐野地区の住民同士のつながりが希薄になっている状況を少しでも改善できるように、地域のみんなと知恵やアイディアを出し合いながら、この活動を継続していきたいと思っております。そのためには、余力がある人がない人へ力を貸せる地域になれるよう、当該活動を核に、世代を超えて支え合える地域を目指して活動を進めていこうと思います。
「佐野たすけあい隊」の活動が、今後も継続できるよう、サポーターが無理なく活動を行っています。ですが、今行っている活動内容以外の依頼も寄せられております。今後はこうした新たな依頼にも応えられるよう、サポーターの輪を少しずつ広げていきます。
当該地域では、見守り活動である「さのワンパトロール」、助け合い活動である「佐野たすけあい隊」の活動が、コロナ禍の中でスタートしました。今後は、地域のみなさんが集える「居場所づくり」の活動も併せて検討していきます。立ち上げに向けて、市内の居場所づくりをしている方とも情報交換をしております。居場所に参加することで、体調や認知症の症状が良くなっているという話を聞いています。居場所は、地域の住民の交流の場で、見守りや声掛け、外に出るきっかけづくりにもつながります。また、「佐野たすけあい隊」のサポーターの中にはご高齢の方で、屋外での作業に不安がある方もいらっしゃいます。そこで、居場所づくりとも連携させ、サポーターとして活躍できる内容を広げることができればと思っています。