「地域助け合い基金」助成先報告

【個人】 肥後千春

鹿児島県奄美市
居場所配食・会食

助成額

150,000円2022/01/19

助成⾦の活⽤内容

地域包括支援センターが開催する男性高齢者の料理教室は、年に2~3回あり、独居の方や今後のために料理を習いたい等の理由で意欲的に申し込みがある。しかし、教室終了後に継続して料理をする機会はなく、日常的に取り組むのが困難な状況にある。参加者からも定期的に開催してほしいという声も聞かれているが定期的開催までにいたっていない。料理に関心を持ち、参加した人たちの意欲や行動を継続できるようにフォロー教室を月1回開催したい。開催にあたっては、全地区の男性高齢者を対象に実施し、フレイル予防についても知識や技術を提供していきたい。

活動報告

今回の助成金を活用して、新川ふれあい館に調理器具を揃えることが出来、男性の料理教室を継続して実施できることとなった。令和3年度からふれあい館での料理教室を実施しているが、ふれあい館には調理器具がなく、教室のたびに調理器具を運んでこなければならずかなりの負担であった。(年に2回実施)また令和3年度以前に開催していた調理室は全て2階にあり(トイレは1階)、参加が困難な方もいたが、ふれあい館は利用しやすく、教室参加への声掛けがしやすくなった。
今回の自主活動を目指した男の料理教室には12名の方から申し込みがあり、3グループに分かれて調理を実施している。5月まではスタッフが献立を立て、買い物から準備を行っていたが、6月からはお世話係を決め、スタッフが支援に入りながら、献立を考えることから、前日の買い物、当日の片づけまでお世話係を中心に行う事となった。お世話係とは何度も打合せを行い、簡単にできる献立を考え、会場の予約方法や調理器具の管理など確認し合った。料理をする事は初めての方がほとんどで、経験者からアドバイスをもらいながら買い物や料理を行っていた。回を重ねるごとに調理するまでの段取りや片付けの手際が良くなっている様子が伺えた。
「仕事を辞めてからこんな出会いがあるとは思わなかった」「これは簡単だから自分でも作れる」「月1回ここに来るのが楽しみ」「男同士でわいわいやるのがいい」「早くここで食べられるようになるといいな」と言う声が聞かれ、参加者同士の雰囲気も良く、楽しんでいる様子であった。早速習った料理を自宅で作ったという報告もあった。

今後の展開

当面は月に1回の料理教室を支援しながら、準備から当日の実施、管理など、全てを自主的に運営できるように展開していきたい。現在は場所の広さからも12名程度が限界であるため、今後案内するにあたっては、月に2回の開催も検討したい。また、ふれあい館では毎月1回「ふれあい食堂」なども開催されているので、調理教室が定着したら地域のイベントの協力や支援が出来るよう促していきたい。

地域の通いの場はどこも女性が多く、男性が参加できる場所がとても少ない。一人でも多くの男性高齢者が通える場所を確保し、その中で食に関する意識を高め、食べる楽しみや人との交流を通した生きがいづくりの一つとなるようにしたい。

添付資料