「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 まんま
神奈川県横浜市瀬谷区 ウェブサイト助成額
150,000円(2021/12/16)助成⾦の活⽤内容
「親と子のつどいの広場」の運営を中心に活動しています。子育中の悩みは多岐にわたりますが、子どもの発達に不安があるが、どこに相談していいかわからない、障がいがわかっているけれど、どのように子育てをしたらよいかわからずにいる親も多くいます。また、専門相談につながりたいと思っていても、保健センターや療育センター等の相談窓口は敷居が高く感じたりつながるまでに時間がかかり、更に新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響から、ますますつながりにくい状況が続いています。ひろばのスタッフは、子育て当事者または先輩ママとして養育者に寄り添い、見守ることしかできませんが、「障がい児の親」である「ピア相談員」を配置することで、ひろばで子どもを遊ばせながら、気軽に相談できる場を提供することができます。気軽に立ち寄れる地域の「ひろば」で、信頼関係を構築しながら、長い目で親子を見守っていくことが大切だと感じています。相談の他、親向け、一般向けに障がい理解啓発活動なども盛り込み、障がいがあってもなくても、子育てを見守る地域づくりをしていきたいと思っています。
活動報告
【活動:子どもの育ち相談日 ぽれぽれ」の運営
●ひろば相談:月2回開催 親と子のつどいの広場「親子のひろばまんま」にて主に0~3才の乳幼児連れの親子を対象に、障がいの有無に関わらず、育ちに不安のある親へ向けて子どもを遊ばせながら気軽に相談ができる場を提供。「障がい児の親」である「ピア相談員」を配置。子どもの育ちに不安のある親からの相談に寄り添い、必要に応じて支援情報の提供や窓口に繋いだ。2018年より継続して実施していることから、地域に少しずつ周知されつつあり相談の予約も多かった(延べ15件)。主な相談内容は「しゃべらない、言葉がでない」「周りの同じ年令の子より発達が遅い気がする」「偏食、食べない」など。相談者からは「不安が解消された」「気軽に話せてよかった」「地域の支援情報が知れた」「また話を聞いてほしい」などの声があった。また、予約なしでピア相談員がいる日を目指しての利用も見受けられ、気軽にさりげなく相談に応じられるひろば内での実施することの必要性を実感し今後も継続していく。
●個別相談:年11回開催 予約13組(うち1件キャンセル)別室にて、ピア相談員に個別にじっくり相談ができる場の提供。ひろばスタッフも同席し、子連れでの相談にも対応。継続相談(9件)と新規の相談(3件)。また未就学児の親3件、就学児以上9件。「話をしたことで自身の考えが整理でき不安の解消につながった」「発達支援の具体的な情報が得られた」「今後も相談を継続したい」と満足度は高かった。学齢期になると相談の場が少なくなり、悩みも多岐にわたることから個別相談も継続していきたい。
●障がい勉強会:「みんなちがってあたりまえ(発達障害理解啓発講座)」子育て中の方、祖父母世代、支援者など地域に向けた勉強会の実施。予約4組(内キャンセル3組)コロナ禍の影響もあり参加者が少なく残念だった。開催時期、広報は課題として次回検討が必要。参加者からは、じっくり話も聞けて今後の支援に活かせる貴重な時間となった、との感想があった。
●地域子育て支援拠点、区内の子育て広場とも連携し情報共有を行っている。また地域の障害支援団体や学校地域ケアプラザなど参加する連絡会に参加し、チラシの配布など広報を行った。
今後の展開
ここ3年はコロナ禍において外出しない、できない、しにくい状況が続き、子育て世代の不安は大きかったように思います。子育てに関する不安や悩みはネットで手軽に情報を得られる反面、実際の子どもへの対応に戸惑ったり、さらに不安になる親も多くいます。他者との関わりが少ない環境にいた子どもたちの発達や成長に様々な影響があるかもしれないことを懸念しています。今後は地域の親子の居場所などに出かけて、色んな大人や異年齢の交流をしてほしいと思います。安心できる場で子どもが遊べ、親はスタッフや先輩ママと話をする事で子育ての不安や悩みの解消にもつながります。今年度はひろば内相談、個別相談のほかに「カフェ(=居場所)」の運営も計画しています。学齢期になると親自身の話ができる場がほとんどなくなります。カフェでは季節の手仕事をしながら話しやすい場を提供。3月にプレオープンをした際の参加者からは、ゆっくり話ができ、また参加したいとの声がありました。障がいの有無にかかわらず地域で安心して子育てしていけるよう、これからも活動を続けていきます。活動を継続するために、活動場所の維持や人手も必要です。地域の皆様からの温かいご支援、ご理解ご協力が必要不可欠です。それぞれの地域での活動にぜひご興味を持ち、応援をしていただければうれしく思います