「地域助け合い基金」助成先報告
ばーば達のお花畑
群馬県高崎市助成額
150,000円(2021/12/17)助成⾦の活⽤内容
2025年には団塊の世代の方が高齢者となり、介護保険の利用が難しくなる時代になります。少しでも介護保険サービスの利用を遅らせ、自宅でなるべく長い時間を過ごせる地域づくりを目指したいと考えておりました。
しかし、コロナ禍により、地域交流の場をもつことが難しい状況が続いています。集いの場や通いの場の休止が相次ぎ、人と人とが分断され、自宅での引きこもりがちな生活が続いたことが要因となり、地域住民の間でもフレイルになってしまった方や、認知症が進行してしまった方、人と交流しない中で、無表情になってしまった方も増えてきています。
そこで、コロナ禍であっても、地域のお年寄りや独り暮らしの方が気兼ねなく集い交流できる居場所、体を動かし、運動機能を維持できる介護予防の場を作ろうと考え、「ばーば達のお花畑《SGMsガーデン》」を令和3年10月に立ち上げました。現在は毎週土曜日朝6時30分~8時の1時間半活動をしております。
当該活動を通じ、体を動かしたり、様々な方と交流しながら、安心安全な花や野菜を作ります。野菜作りの活動は、農作業をしていた幼少期を思い出し、懐かしい気持ちで活動に参加できます。参加者からは、「サロンに参加することは気が引けてしまうが、畑仕事なら混ざりたい」「屋外での活動なので、コロナの心配もせずに活動ができる」といった声が聞かれます。また、参加されている方のご家族からは、「認知症を発症した母が通える場ができ、とても助かっている」という声も聞かれています。また、畑仕事の中には、力仕事も多く、男性の活躍の場にもなっています。今後もどのような方でも、役割を持ちながら活動に参加できる場づくりに努めていこうと思っています。
野菜の収穫ができたときは、買い物にいくことが難しい高齢者の元へ野菜を届けたり、独り暮らしの方へお野菜を届けながら同時に地域の見守りの活動へもつなげていく予定です。収穫した野菜を料理し、食を通してみんなが交流できる居場所づくりも実施していきます。また、地域の保育園や育成会とも連携を図りながら収穫体験会を実施するなど、多世代交流にもつなげていくことができればと思っております。
活動報告
「ばーば達のお花畑」の活動を行う当該地域は、サロンや居場所、体操教室等の地域活動が盛んな地域です。しかし、コロナ禍により、自宅に引きこもりがちな生活が長く続き、人とのつながりが薄れ、フレイルを心配する声が多く寄せられるようになりました。
そこで、コロナ禍でも三密を避けながら、交流やフレイル予防ができる活動について検討を重ね、耕作放棄地を活用した屋外サロン「ばーば達のお花畑」を令和3年10月24日からスタートすることになりました。活動当日は、昔乙女の女性を中心に、地域の男女合わせて18名が集いました。現在でも、毎週土曜日午前10時にメンバーが集い、活動を継続させています。令和3年3月31日現在、活動日数は24日、延べ約200名の方が当該活動に参加しています。
参加している皆さんは、高齢故、足腰の不自由や孤独、認知症等の不安を抱えています。しかし、風にあたり太陽を浴びるお花畑で、土と戯れ、草花や野菜の成長に感動し、取れたての野菜をおいしく食べ笑う姿は童心に帰ったようで「明るい笑顔」に満ち溢れています。活動中は「耕す人」「野菜の世話をする人」「食事の準備をする人」等、自分に合った役割を無理なく担うことができています。力仕事や機械による仕事は、男性の活躍の場にもなっています。
活動開始にあたり、今回の基金による助成金は大きな力になり、農機具、農業資材、調理器具等を買い揃えることができました。そして、地域活動に理解をし、耕作放棄地を提供していただいたオーナーの方、協力をいただいている皆さんのご支援に感謝いたします。
今後の展開
今後は、当該活動を継続させ、少しずつ参加者の輪を広げ、様々な活動への展開も考えています。
買い物ができない方への支援の一環として、買い物にいくことが難しい高齢者の元へ野菜を届け、独り暮らしの方へお野菜を届けながら同時に地域の見守りの活動へもつなげていく予定です。
また、居場所づくりの一環として、収穫した野菜を料理し、食を通してみんなが交流できる居場所づくりも実施していきます。
そして、地域の保育園や育成会とも連携を図りながら収穫体験会を実施するなど、多世代交流にもつなげていくことができればと思っております。
当該活動を核にしながら、少しずつ地域との連携を模索していこうと思います。