「地域助け合い基金」助成先報告
一般財団法人 呉YWCA
広島県呉市 ウェブサイト助成額
142,000円(2021/12/17)助成⾦の活⽤内容
助成金を子ども食堂・地域食堂の運営に活用します。
2020年から始まったコロナウイルスによる活動自粛やそれに伴う生活環境、働き方の変化に困窮者も増えています。生活が困窮していく中でしわ寄せを受ける子ども達やその家族、そして地域の中で暮らす高齢者世帯に少しでも暮らしの中に心のゆとりが持てるように、子どもと向き合い、人と人とのつながりを感じながら、落ち着いて共に食事がとれる場と時間を提供したいと考えています。
また、呉市福祉支援部子育て支援課と連携し、ネグレクトや家庭環境に恵まれない子どもたちの救済措置として居場所作りと食事の提供を行いたいと思います。
活動報告
コロナウイルスによる活動自粛やそれに伴う生活環境、働き方の変化で生活困窮者が増えている事、呉の状況として日鉄日新製鋼呉製鉄所の全面閉鎖に伴い、協力会社や納入業者など生活の基盤を失う事への不安を感じる人が出て来ている事などから、地域・子ども食堂「わいわい食堂」の新規開設と、不登校の子供を対象として開催してきた「フリースペース夕食会」を地域・子ども食堂として運営の見直しを進めました。
今回の助成金を活用する事で、子どもの参加費を無料にすることが出来ました。おかげさまで子ども食堂の本来の意味である、子どもが一人でも食事に来る事の出来る食堂として運営する事が出来るようになりました。
子ども達が誘い合わせて子ども達だけで参加してくれる事は想定していましたが、小学生が一人で夜参加してきた時はある意味驚きでした。ネグレクトの可能性もあるかと思われ、ボランティアスタッフが声掛け等行っていました。
また、シングルマザーで子育て中の方からは、昨今の値上げによる生活の打撃もあるけれど、何時もは仕事終わりに急いで買い物をして急いで帰って急いで食事を作って、子どもにも早く早くと追い立てるようなゆとりのない生活をしているけれど、子ども食堂がある日は、子どもと一緒に呉YWCAに来て、子どもときちんと向き合ってゆっくりと食事が出来て、たわいもない話をしながら帰る。そのゆとりの時間がとても大切でありがたい。それに何時もだったら作らないメニューや使った事の無い食材があったりして、反省と学びの場でもある、と話してくれました。
またお昼のボランティアに関しては、これまでボランティア活動をした事が無いけれどやってみたいという人や、調理には不慣れな高校生の参加もあります。参加する事で新たな意欲を得て、今後のプラスになってくれればと思います。
地域・子ども食堂は、食事に来る人達の居場所としてだけでなく、ボランティアスタッフとしての居場所になりうるかと思われます。
わいわい食堂を立ち上げるまでは、資金面での不安、スタッフ確保への不安、運営に対する不安等が大きくなかなか踏み出せませんでした。ですが補助金をいただき動き始めると地元スーパーから見切り生鮮食品の提供をいただいたり、一般の方からお米や物資の寄付をいただいたり、SDGsの活動とも相まった動きになってきています。
これからもゆっくりと着実に活動を展開していきたいと思います。
今後の展開
毎月第2土曜日のお昼(11:00~14:00)と第4土曜日の夜(18:00~20:00)に地域子ども食堂を開設しています。お昼は定食スタイル、夜はバイキングスタイルです。大人も子どもも、家族やお友達と一緒に、もちろん、お一人だって,子どもだけだって大丈夫。みんなが笑顔で楽しく食事が出来る食堂です。ぜひ一度、地域子ども食堂に食事にいらしてください。
お昼のメニューは前日の午後、地元スーパーから頂いた野菜を見ながら決めて行きます。夜のメニューは長年担当してくれている管理栄養士さんの思い付きです。野菜の切り方や味付けも、調理を担当する人それぞれの個性が光ります。ボランティア参加に最初の一歩を踏み出すのは少し勇気が必要かもしれません。でも、もしも少しでも時間と心のゆとりがあるなら、その一歩を踏み出してみませんか。スタッフみんなで美味しいご飯を作りましょう。そしてゆっくりと優しい時間を共に過ごしましょう。
現在わいわい食堂は食事提供のみとなっていますが、将来的に学習支援の場、子どもから高齢者まで年齢を超えた交流の場となればと思っています。