「地域助け合い基金」助成先報告

 おたがいさん

和歌山県橋本市
居場所見守り移動支援その他

助成額

150,000円2021/08/02

最終助成額

122,405円2022/09/30
(一部返金:27,595円)

助成⾦の活⽤内容

輸送サービスでありながら、コロナ禍で孤独になりやすい人を地域社会に出すきっかけとすることを重視している。
おたがいさんの名称には、サービス提供側と利用者という二分された構造ではなく、買い物を通じて利用者同士で地域で親睦を深め、高齢の一人暮らしになっても心強い地域コミュニティづくりを狙った名称である。
5年内に法人化して、国土交通省に届けた輸送支援団体として活動し、10年後には電気無人自動車をリースして、地域のみんなで使う地域にすることを目標としている。

活動報告

さわやか福祉財団さんの助成金のおかげで安心して活動をすることができ、翌年度には活動実績をもとに行政からの補助金を受けることができましたことを、感謝申し上げます。

この団体を結成することにより、近所で助け合いたいが何から始めれば良いのかわからない。という方同士の、苦楽を共にした新しい出会いと活動の源となった。
テスト運行から始めて社会実験的な公共交通空白地域の輸送を通じて、近所での自然なコミュニケーションが取れるようになっている。
利用者登録が現在27人に対して、当該年度におたがいさんを使って輸送支援を実際に利用した人はそのうちの12人にとどまる。これは、買い物には困らないが友人と外食に行って談話したいと願う人、コロナ禍で人と出会いたくない人、もともと近所付き合いが苦手であることから利用を継続できない方、運転免許を返納したら利用開始予定という方、同居家族の一時的な体調不良のために一時的に輸送支援を受けたい方である。利用者の中にも、外出の用事は多いが当団体の利用を週に一度の定期的利用にとどめる人もいれば、対応してもらえるすべての外出を当団体の輸送で賄おうとする方もある。

輸送提供側と受ける側の不一致をいかに少なくするかということが、今後の工夫が必要なところであり困難なところである。
私たちはボランティアであり、白タクシーの違法と言われない走行1kmにつき20円のガソリン代を受け取るだけでは到底、必要なコストは賄えず、車両費、任意の自動車保険代、車両整備費用、事務の日当は持ち出し状態が恒常的に続いている。ドライバーの手当は2022年4月より、1便100円を分配しているが、給料と呼べるレベルのものではない。しかしながら、金銭が発生する限りサービス業と思われる傾向もあり、相互の地域の助け合いであることを忘れてられてしまう場面がしばし見られる。利用側の需要と要求はますます広がりを見せている。供給側であるわたしたちはできる限りの範囲に活動をとどめ、安全運転で長く継続していけることを中心に考えている。

自治会のような任意の団体のままでいるのか、法人化するのかという長期的な計画の議論もあるが、現在はパソコンを使える事務のボランティアが代表1人しかチームにいない状況であることから、現状の法人ではない任意団体のままで続けることになりそうである。


今後の展開

私たちは、買い物に行く時にお隣、お向かいの方を誘うアイデアから、その範囲を団地内まで広げることによって、ご好意で便乗してもらってもいいですよ、という方で買い物の輸送支援をボランティアとして団体を結成しました。団体にすることによって輸送支援の保険をかけたり、特定のドライバーに運行スケジュールの負担をかけすぎたりしないこと、苦情等の対処を別のメンバーが担当するなど分業ができています。

ドライバーにはガソリン代と1便の運行100円のお礼しか分配されませんが、報酬は金銭に換えられないことも多く、誰かに喜んでもらえることが1番の報酬であると考える、ドライバーにとっても幸福度が高い活動です。活動を通じて定年退職後も誰かに必要とされ、感謝され、敬意を持たれながら地域社会でいられることができ、心あるドライバー同士の信頼は高いです。柿の木坂にお住まいのお時間に余裕のある方、ぜひご一緒にご近所さんの笑顔のためにご自身の笑顔のために、ご一緒に活動しませんか。

添付資料