「地域助け合い基金」助成先報告
NPO学校へ行かない子どもの居場所 たんぽぽの風
愛知県春日井市 ウェブサイト助成額
150,000円(2021/06/21)助成⾦の活⽤内容
「3.日頃の取り組みについて」に記した活動を継続して進めていく予定です。内容は重複しますが、こちらにも記入します。
私たちが住んでいる春日井市内には不登校と呼ばれる、さまざまな事情で学校に行けない子ども、自らの意志で学校に行かないことを選択した子どもが500人以上います。行政による不登校支援の取り組みはまだまだ少なく、施策の充実を待っているだけでは問題は解決しません。そのため、私たちは当事者とその保護者で、日中の居場所づくりをスタートさせました。
「あせらない、がんばらない、でもあきらめない」をモットーに学校へ行かない子どもとその家族が孤立することなく、人とのつながりと関わり合いを通じて自分のことを好きになり、その子らしい道を見つける手助けをする場とし、社会に出ていく力を育むことを活動の目的とし以下の活動を行っています。
①学校に行かない子どもたちが自宅以外の場所で心の回復ができる場をつくり、食事作り、ものづくりを通じて他者との交流の機会を設ける。
具体的な取り組み
〇フリースクール(毎週水曜日):食事作り、遊び、農作業を一緒に取り組む。
〇なんでも部(月1~2回):専門家のサポートを受けたさまざまな体験学習を通じ、外出のきっかけ、興味を広げる機会づくり(音楽など)
②保護者を対象とした交流事業(お互いの情報共有、学習、交流、相談の機会)の実施。取り組みに賛同する方も含め会員全体で子ども達をサポートする体制づくり。
具体的な取り組み
〇親カフェ(月1回程度):当事者の親の意見交流、体験の共有をする集まり。
〇風カフェ(月1回程度):当事者の親、取り組みに共感する支援者、行政の担当者など、広範な方を対象とした交流の場。
〇活動拠点づくりなど:①の事業を実施する拠点として市内にお借りした空き家の補修修繕や、野外活動の場づくり。工作のための材料集め。畑での農作業。
地域においても理解され、子どもたちのさまざまな選択などを温かく見守っていただけるように、また子どもたちやその保護者が手助けや支援を気軽に求めていけるような関係づくりのために、情報提供、一緒に参加できる活動など交流の機会をもち、やさしい地域社会の実現に向かって活動していきます。
活動報告
取り組んでいる主な事業
①学校に行かない子どもたちが自宅以外の場所で心の回復ができる場をつくり、食事作り、ものづくりを通じて他者との交流の機会を設ける。
具体的な取り組み
〇フリースクール(毎週水曜日):食事作り、遊び、農作業を一緒に取り組む。
〇なんでも部(月1~2回):専門家のサポートを受けたさまざまな体験学習を通じ、外出のきっかけ、興味を広げる機会づくり(音楽など)
②保護者を対象とした交流事業(お互いの情報共有、学習、交流、相談の機会)の実施。取り組みに賛同する方も含め会員全体で子ども達をサポートする体制づくり。
具体的な取り組み
〇親カフェ(月1回程度):当事者の親の情報交換、体験の共有をする場。
〇風カフェ(月1回程度):フリースクールに通う子どもの親と運営に関わる大人の交流。
③資金集めの取り組み
具体的な取り組み
〇カフェ事業(フリースクールを開設しているときなど):淹れたてコーヒーの販売。
〇アルミ缶集め:複数の自治会町内会の協力を得て、アルミ缶回収をしている。
フリースクールの利用登録をしている子どもの数は、20人になりました。毎週水曜日のフリースクールの利用人数は約10人程です。
朝10時に集まって「朝の会」をします。司会進行も、記録係も子どもたちがやります。今日一日、何をして過ごすか。お昼はどうするか。メニューは何にして、買い出しはどうするか。毎回話し合いはたくさんの意見が出て白熱します。
昼食づくりは一大イベントです。一部の子どもたちがスーパーに買い出しに行きます。決まったメニューに必要な材料は何か。どれぐらい買えばいいのか。集めた費用(一人300円の食事代負担を集めている)で足りるのかを、考えながらの買い物です。調理も子ども、支援の大人で入り乱れてやります。限られた調理器具で大量の料理をどう作るのかの試行錯誤の連続です。ちなみに、コンロはカセットコンロが二つ、ホットプレートが一つしかありません。
遊びも毎回多彩です。キーボードやギターで音楽を楽しむ子。本を読む子。虫やトカゲを捕まえるのに夢中になる子。焚火をする子。焚火は、火打石で着火することが流行っています。屋根に上ってくつろぐ子もいます。
学校へ行かない子どもは、家にいれば家族以外の人とほとんど関わり合うことがありません。たんぽぽの風で、子ども同士が関わり合う時間を得られることはとても貴重です。話し合い、遊び、時に喧嘩すべてが、他者とのかかわり方や自分を表現する方法を身に着ける体験となっています。
保護者から集めたアンケートでは、たんぽぽの風に通うようになってから、子どもたちが変わってきているという言葉が沢山寄せられました。
今後の展開
資金集めのために、アルミ缶回収やカフェも始めました。アルミ缶回収のチラシを複数の自治会町内会が回覧板で回してくださり、地域の多くの方がご協力してくれるようになりました。また地域の方々がカフェでコーヒーを飲みながら子どもたちや運営スタッフと交流する場面も毎回見られるようになりました。カフェやアルミ缶集めがきっかけで、フリースクールの運営に関わってくれる人も次々と増えています。たんぽぽの風を結節点として、多くの人の繋がりが広がっている実感があります。
今後も、地域において理解され、子どもたちのさまざまな選択などを温かく見守っていただけるように、また子どもたちやその保護者が手助けや支援を気軽に求めていけるような関係づくりのために、やさしい地域社会の実現に向かって活動していきます。