「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 こうのとりunit
大阪府大阪市淀川区 ウェブサイト助成額
150,000円(2021/06/04)助成⾦の活⽤内容
法人活動の当初より課題としておりました、引きこもりがちな妊婦・母子について、ただでさえ孤立しがちなところへコロナウイルスの蔓延が障壁となって、さらに孤立化を助長していると感じています。
当法人の長期的な方針に『先輩ママの活躍』があり、慎重の延長線上で引きこもりがちな母児に対して手がさしのべられ、この活動が、点を線に、線を面に、さらに広がっていくことと信じております。
孤立しがちな母児に、より多くの目で見て、出来れば自らが手を伸ばして「心を解放」していただくため、サロンの開催や近隣公園でのサークルに誘うなどの活動をしております。
さらに自主的な参画を促すツールとして『ファースト・トイ』の作成・展開を考えており、このツールを、市販の高価な商品ではなく安価で安全なものが求められると思っており、全スタッフが知恵を絞っているところです。
この妊婦・母児の孤立を防ぎ、できれば誰も望んでいない「虐待」の回避・低減を目指した活動にご理解とご支援を賜りたく申請させていただきます。よろしくお願いいたします。
活動報告
ただでさえ不安な妊娠期・授乳期をはじめ子育てに戸惑う時期にコロナウイルスの蔓延という、大切なコミュニケーションを寸断する大きな要因が加わり、ややもすれば「引きこもり」の危険が増している昨今です。
ご支援いただいたお陰で、地域の公園等の三密を避けやすい場所における個別相談の実施や、〝わいわいサロン〟と名付けて沐浴や育児体験ができる場所・時間が創出できたことで、鬱ぎがちなママの不安軽減に尽力できたものと思っています。
健康管理、育児技術の習得による自信の獲得、余計な不安の軽減、新しい生命の将来へ思いを馳せることによる〝リラックスと心の解放〟(「ママ1(ワン)グランプリ」の実施とファースト・トイなど)を促すなど、ママの笑顔に繋がる支援が出来たと思っています。
子どもの将来に思いを馳せる時間は、ついつい足下に目を落としてしまいがちな時期に予想以上のインパクトが与えられたと実感しており、固かった表情が晴れやかになり、声のトーンも上がっていく様子は、我々以上に新生児や胎児が感じていることと思っております。
しかしながら、大勢が集まり効率的に実施することが許されない状況なので、可能な限り件数・回数を増やして対応しておりますが量的には満足に行き届いているとは捉えておりません。
特にオミクロンに変異してからは妊婦・新生児の緊張と不安は増しており、まだまだ心配な時期が続くものと認識しており、行政も含め関連機関や団体とも連携し、必要性と緊急性を訴え続けていきたいと考えております。
今回の活動主旨では、感染対策がしっかりとできる状況下で、「どこかに出掛ける」「何かに参加する」ことが妊婦の健康管理及び児の発育等に大切であると再認識し、今後も、社会福祉協議会様(生活支援コーディネーター)などとも十分に連携して機会を作っていく必要があると実感いたしました。
今後の展開
地域との連携による活動等が妊婦・母児を支える大切な要素と実感する一方で、脈々と続いてきた地域社会のコミュニティが中止、延期、縮小せざるを得なくなっている現実は、その〝広場〟〝テーブル〟を支える人たちも同様に感染の危機、健康被害の脅威にさらされていることにほかなりません。
平時とは違い、守るべき、支えるべき対象者のみならず「支える人を支える」観点は、これまで以上に意識していかねばならないと感じています。
当法人は、赤ちゃんを守るにはママを元気にすれば良い。それは「ママを笑顔にする」。ママを笑顔にするにはご家族も元気にする。そのご家族の笑顔と健康も支えていくという、短絡的で大規模なスローガンは、出来ないとは分かっていても一人一人の僅かに出来ることをチームでやれば、満足には出来なくても少しはお役に立つはずと確信して活動しています。
様々な専門家(医療職ほか)の〝出来ることを持ち寄る〟ことで、直接に地域に貢献できる活動が出来たり、一つの歯車になれるよう頑張っていきたいと思っています。