「地域助け合い基金」助成先報告

 男性の会

北海道京極町
居場所見守り生活支援配食・会食

助成額

32,000円2021/05/12

助成⾦の活⽤内容

以前より、京極町の高齢者が歩いて買い物や通院する際にその道中に休憩する場がないという地域課題があがっていた。これまでも協議の場には議題として挙がってはいたが、資金面や担い手がいない等の理由により、企画化には結びついていない現状があった。
これまで当会では会費や活動助成等受けたことはなかったのだが、今回この助成金をSCの方から紹介したところ、会のメンバーの応募の決意をすることとなった。
上記でも述べた、第 1 層協議体での「町内の高齢者が歩いて買い物や通院する際にまちの中に休憩する場がない」についての協議、地域住民同士の助け合いの力でこの課題を解決できないかと、SCが男性の会にこの課題を解決するための中心的な担い手となってもらい「ベンチプロジェクト」が発足された。
当面の目標としては、地域包括支援センターが把握しているニーズを表出している地域の高齢者にとって設置して欲しい場所にベンチを設置し、高齢者にとっての休憩する場として定着させることに注力する。
また、地元企業である、ようてい森林組合でのベンチに係る材料を購入することに関しては、地域住民同士の支え合いを推進するうえで「地域の企業の力も借りたい」「自分たちの活動を知ってもらい、つながりを広め、地域の福祉を推進する仲間になってほしい」という男性の会からの意向から、組合が一般向けに販売しているベンチ 1 基分の材料を購入し、会で組み立て、まちに設置する予定である。
設置場所としては、予てから会の会議を開催してきた地域福祉拠点きょうここに設置を考えている。

活動報告

ベンチプロジェクトを通して、地域住民の助け合いの力でまちなかにベンチが置かれることは京極町では初めてのことでした。当初は「町内の歩いて買い物や通院に行く高齢者の方々に対してのアプローチ」としてプロジェクト化された事業ですが、そういった方々だけではなく当法人の介護予防事業である「ウォークラリー」事業に参加している高齢の地域住民からも「途中で休めるからありがたい」「さらに介護予防、頑張ります!」などの声があがっていて、より多くの地域住民へのアプローチとなっております。またこの取り組みを通して、他の地域住民の方が「まちの高齢者のために」と、自主的にベンチを作ってくれ、自宅前に設置してくれるといった波及効果もありました。まさに生活支援体制整備事業での取り組みとして住民が主体的に取り組むことができている証であると考えています。
ベンチを設置して、地域住民から「町内にやっと座る場所ができた」「座る場所ができて、一休みできるからありがたい」「もっと置いて欲しい」などの声があがっています。また、男性の会の活動もまちの中で少しずつ認知され始め、他の住民からも応援する声や、寄付を受けたりとまちの新たな資源としての期待が高まっていることも伺えます。
地域包括支援センターがピックアップした「社会参加につなげたい高齢者」をSCへつなぎ、その方の社会参加の場ともなっております。また、長年閉じこもり状態であった高齢男性が男性の会に加入したことも嬉しい出来事でした。今は「会に行くのが楽しみ」と男性の会の活動へ参加しております。
当プロジェクトを通して、単に「ベンチを作ってまちに置く」だけでなく、地域のつながり作り・助け合いの地域づくりにも良い影響を与えている活動になっていると思っています。
(SCより)

今後の展開

ベンチプロジェクトのおかげで、男性の会に新たなつながりが生まれ、地域住民との支え合いの輪が広がってきています。今後もまちの高齢者の声を拾いながら行政と地域包括支援センターと連携しながら、まちにベンチを設置していくことだけでなく、他の生活支援ニーズにも対応できるよう社会資源開発にもつなげていきたいと考えています。SCとして、男性の会当事者がより楽しく、生きがいを持って取り組めるよう後方支援していければと考えております。
男性の会からも、「今後も地域の課題に対して自分たちのとくいやできることを活かして課題を解決していきたいと思います。SCと今後も連携していければ!」と言っております。
今後も、助け合いの地域づくりを推進するうえでさわやか福祉財団様にはご教授いただければ幸いです。
男性の会、ベンチプロジェクトへの助成、改めて感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
(SCより)

添付資料