「地域助け合い基金」助成先報告
『よっちゃん家 井野川』
群馬県高崎市助成額
150,000円(2021/03/18)助成⾦の活⽤内容
令和3年度に高崎市大八木地区に居場所「よっちゃん家井野川」の設立を予定しており、その設立に伴う必要物品の購入資金および運営資金として活用したい。居場所の設立目的は、地域に住む高齢者や住民が“その人らしく生きられる居場所”を提供すること。また、参加者と共に楽しめる場づくりと社会的交流の中から、認知症予防やフレイル予防、ひいては健康寿命の延伸を促すことである。
1.対象者 : 高齢者及び地域住民
2.定期活動日・時間 : 2日/週(水・木) 3時間/日
3.活動のポイント:(1)地域の高齢者や住民が「その人らしく、お互い楽しく過ごせる場」の提供
(2)専門職による健康寿命延伸の取組、フレイル予防、健康相談、介護相談の実施
4.具体的内容:①参加者の興味や関心に応じた憩いの場(手芸、将棋・麻雀、井野川散策等)
②食事提供(栄養改善等)
③井野川周辺の環境美化(地域社会参加活動)
④専門職による健康寿命の延伸活動、健康相談・介護相談
活動報告
当地域の居場所は、コロナ禍でようやく昨年の9月に一部オープンすることが出来、11月からは予定通りの活動が始まりました。それにも関わらず、1月から再度蔓延防止策により休止せざるを得ない状況でした。開設後の居場所活動は社会情勢により十分稼働できておりませんが、開設前の準備として貴財団からの助成金により、中古のパソコン、看板のペンキ代、駐車場の整備、スタッフ用のエプロン、関連施設・病院や近隣の方々への挨拶まわり、医療機器などに充てることが出来、居場所の活動をスタートさせることが出来ました。
令和3年度の居場所活動は実質的に少なかったのですが、週2回開催での居場所利用者は延べ189名であり、その運営スタッフは延べ194名でした。利用対象者の多くは高齢者でしたが、毎回のフレイル体操、火曜日の食事作りとおしゃべりや、木曜日のイベント活動とお茶の提供は好評であり、リピーターの利用者も増えスタッフも楽しく活動できました。また、利用者から「麻雀を覚えたい」というご意見があり、月1回ですが、第3土曜日に開催しています。さらに、利用者から「花が好きなので庭の花植えをしたいです」と申し出があり、居場所の庭や玄関まわりに季節の花をたくさん植えてもらうことが実現でき、素敵な居場所に変身してきました。加えて、経験豊かな利用者の知的財産を活かしたイベントも令和4年度にはたくさん入れて行くことが決まっております。
地域の方々との連携では、昨年度もコロナ感染の波が何度か起こりましたが、その都度、区長さんとは開催のご相談やご意見を伺ってまいりました。さらに、町内会報(2・3月号)の執筆依頼や、居場所の毎月の予定表を回覧板に入れさせて頂くなど、居場所活動のご理解やPRにご協力を頂いております。その甲斐あって、回覧板を見ての参加申し込みの声がようやく聞かれるようになりました。今後も地域の方々の声を活かした、私たちができる活動を模索し、継続したいと考えています。
今後の展開
当団体は、人生100年時代と言われる中で、健康寿命を延ばすとともに、自分達の経験や知恵を共有しつつ、これからの人生を豊かなものにしていきたいと令和3年に立ち上げました。今、地域社会のきづなが弱まり、高齢者たちの孤立化が進行する中で、その抱える困難が見えない状況が進行しています。このような状況の中で私たちは、地域の人々が安心して集える場所が必要と考え、地域の居場所 虹色の会「よっちゃん家?井野川」を開設しました。
よっちゃん家は古い空き家を改修し、公民館とは違って狭さはありますが、生活のにおいの漂う落ち着く場所となっています。開設にあたり、区長さんや民生委員さん達のアドバイスをいただきながら、気軽に寄り合い、地域の方々が生活の中で紡いできた知恵を提供してもらい、一緒に創り上げる場を目指してきました。活動は、食事作りや様々なイベントなど、バラエティに富んだものになってきています。
また、中心メンバーが看護者であるため、病院へ行かなくても、気になることを気軽に相談できる場として、よろず医療相談会を開くとともに、コロナ禍で頑張っている看護師さん達がほっとして癒される場として、ナースカフェを始めました。更に高齢者あんしんセンターンターMWS日高北と連携しつつ、認知症カフェを月一回開催しています。本年3月には食料支援としてフードパントリー活動を実施しましたが、ひとり親家庭の子ども達が、困っていても声を上げにくい現状があることを実感しました。これからも定期的にフードパントリ―等を開催し、高齢者や子ども達などあらゆる世代にとって必要とされる居場所づくりをしていきたいと思っています。