「地域助け合い基金」助成先報告
富山みみの会
富山県富山市助成額
150,000円(2021/03/22)助成⾦の活⽤内容
この活動を始めたときには、当会の備品はひとつもなく、講習会で使用しているパソコン、プロジェクターは、個人の所有物を使っていた。しかし、冷静に考えると、個人所有の備品は、故障させたり、破損させたりするおそれが十分ある。
①プロジェクターは、老朽化が激しく、ルーメン(光量)も低く暗いのである。主催者によっては、準備してくれるところもあるが、ないところもある。そのため不安定であり、リースなどをすることでは非常に負担が大きい。
②スクリーンは、パソコンパワーポイント(PPT)使用し防災講座をするときのみならず、聴力を老化や事故で中途失調したため、手話を会得することのできなかったかたへ、言語の文字化伝達をする「要約筆記」(聞き取り即時パソコン打ち込み、文字化変換)の打ち出す字体を映写することにも使用したい。
③ビデオカメラは、具体的には、「防災講座」において、河川の広狭の現状や、断層を映像化し講習会で「映写」をして、危険個所をリアルに説明したい。
また、当会には、高齢者のろう者もいるため、この会員の使用するろう者の手話と学習で会得した手話との差異を学習に使用できると考えている。
活動報告
この講演会とパネルディスカッションの場合
ビデオ記録は気象予報士に、実施実績として、USBメモリーにコピーし進呈しました。
今回は聴覚障がい者にスポットを当てての募集をしました。昨今、「手話通訳」は、TV等では首相や官房長官の記者会見などで、なじみがあるようでした。しかし、今回は、「要約筆記事業」を付けたことで、地域の民生委員・児童委員や参加者の市会議員複数名や、自治振興会長など、比較的高齢化に伴う「加齢性難聴」の方々から驚愕の声がありました。
要約筆記事業は発声、そして即文字化しスクリーンに映し出すやり方は、まだまだ一般社会には浸透しない手法のようでした。テレビなどマスメディアの世界が身近で行えるという認識が、参加者に遡及できたようです。講演者が、早口や高音で話したときに、聞き漏らしたことを、プロジェクターを通してのスクリーンに映し出されたことには、今後の、官庁や公的団体が主催する会議には、導入を指示したいと話されるなど、相当斬新であったようです。
今回は、気象台職員・高齢者・地域住民・自治会役員・ろう者・難聴者同居家族・社会福祉協議会職員らが、参加して頂けました、
障がいのある人からは、どのレベルで、どこに避難するかなど、「大変わかりやすかった。ありがとうございました。」「このような企画をするならばぜひ地祇も声掛けして欲しい」のなどの発言が有り一定の効果が有ったものと自負しています。
今後の展開
「自主防災組織」の確立は、障がい者の避難体制の確保のために必要であるが、まだまだ、災害への意識が弱いのか、自主防災組織の組織率は低いところが多い。昨今の異常気象は、「通常の気象」であると考えたほうがよい。
自主防災組織化を進めるということだけを考えても、バリアフリー(障壁の除去)の確立とか、「障がい者への合理的配慮」などと言われるなど、社会全体からはまだまだ言語の先行である。また、生活要支援者に対しての配慮の担当者が様々な状況であるなど、ハード・ソフト面双方に課題があると考える。
社会のなかで健常者も障がい者も共生するには
ひとつは、「富山みみの会」の本来目的の聴覚障がい者(ろう者・難聴者・中途失聴者・人工内耳施術者)への特性の理解を図り、必要なコミュニケーションの手法・種類(手話、要約筆記や筆談など)を理解していただき、ただ単に「耳が遠いひと」で済まさない社会つくりを図りたい。(障害への理解)【ホップ】
そして、健常者も障がい者共々「災害」の基本を学ぶことで、「防災」に対するこころ構えを会得する機会を作りたい。そして、災害時には確実に弱者となる聴覚障がい者が、適切な避難誘導を受けれる体制を確立したい。「自助・共助・公助」の精神を築き上げ,「自分の命は自分で守る!自分の街からは犠牲者を出さない!」自治会を作り上げる。(社会態勢つくり)
この課題の解決として重要な位置づけとしている「自主防災組織」の策定については、精度の高い組織化を推進する必要があり、さらに、女性の役割が重要になるとアドバイスして共に考える役割を担いたい。【ステップ】
富山みみの会代表は、防災士でもあり、手話奉仕員でもある。簡単な「手話」を交えた、「防災講座」を実施を目指します。【ジャンプ】
ホップ・ステップ・ジャンプを実現させたいとっ強く認識いたしました。