「地域助け合い基金」助成先報告
一般社団法人 Hito Reha
宮城県石巻市 ウェブサイト助成額
150,000円(2021/03/24)助成⾦の活⽤内容
鹿妻地域に住む障害児・者とその家族が地域内で「生きやすい暮らし」が持続的に可能となるよう地域住民との出会いと関係性作りに焦点を当て、障害児・者が地域に出やすくなるソフト面の環境づくりを実践する。また、鹿妻地域は兼業農家が多く、障害児・者の役割や社会参加の機会の場を開くべく、そのコーディネート役として弊社が地域内での関係性を築くことも目的である。
上記、関係性を築けることで、将来、障害児者の就労の入り口が開かれること、地域内に共助の文化を生み出すきっかけ作りが期待できる。
具体的には、障害福祉事業所と鹿妻地域の商店と連携をしながら、「マルシェ」を開催する。このマルシェは障害者と地域の商店の交流に留まらず、マルシェに参加される地域住民や障害児・者とその家族の新たな交流が生まれること、地域に障害者いることを認識してもらうことで、障害者が地域にいるという啓発活動にも繋がる。
活動報告
宮城県石巻市の鹿妻地域で障害福祉事業所と鹿妻地域の商店と連携をしながら、「鹿妻のいろどりマルシェ」を開催致しました。」当マルシェの目的は「マルシェに参加される地域住民や障がい児者とその家族の新たな交流が生まれること、地域に障がい者がいることを認識してもらうとともに、地域内に共助の文化を新しく根づかせていく」ものになります。
当マルシェは、2021年6月9月12月、2022年3月の4回を企画し、6月5日(開催)、9月4日(宮城県の緊急事態宣言により中止)、12月11日(開催)、3月12日(新型コロナウイルス感染症の拡大で中止)と2回開催致しました。
6月5日は6出店者のうち1つはB型就労継続支援事業所が参加し、主に精神障がいを有した方も販売活動を実施しておりました。来場者延べ約150名、来場者の中には放課後等デイサービスを利用している障がい児とスタッフさんも参加して頂き、屋外でのワークショップ、屋内での買い物を体験されていました。屋内外を通じて子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方に参加してもらい交流してもらいました。
12月11日は、7出店者のうち1つはB型就労継続支援事業所が参加し、主に精神障がいを有した方も販売活動を実施しておりました。来場者延べ約130名、来場者の中には放課後等デイサービスを利用している障がい児とスタッフさんも参加して頂き、屋外でのワークショップ、屋内での買い物を体験されていました。加えて、新型コロナウイルスで活動休止をしていた「かづま地域こども食堂」も生活支援コーディネーターと協働して当マルシェで活動を再開することができました。こども食堂の活動を通じて、地域の小学生、中学生および放課後等デイサービスを利用している障がい児、出店者等の交流も図ることができました。
今後の展開
今回の助成金を活用させて頂き、鹿妻地域でマルシェを開催させて頂きました。マルシェ開催中にアンケート調査を実施し、「普段から障がい児者と接する機会がない方が約7割」、普段から障がい児者に接している方に「障がい者差別行動が鹿妻地域内で見かけたことがあるか」が回答者全員でした。このことから、日常から障がい児者が鹿妻地域で交流する場がないこと、交流するだけでなく、地域での役割を生み出せないことを示唆しました。また、障がい児者に対する差別行動が存在し、マルシェ活動を通じたインクルーシブ教育が差別行動を軽減できるよう努めていければと思います。
加えて、今後の目標が新たに2つ生まれました。
1つ目は、2回の開催を通じて鹿妻地域内の高齢者も出店希望があり、住民参加型により地域課題の解決(多世代交流の場がない、地域の行事に無関心など)に向けても活動の幅を展開できる可能性があります。
2つ目は、障がい児者がマルシェの活動を通じて住民と協働すること取り組みを生み出し、誰とでも衣食住を共にでき、共生・共存できる地域社会として新たな文化を生み出していくことを目指していくことです。