「地域助け合い基金」助成先報告
NPO法人 ま・るーく
埼玉県本庄市 ウェブサイト助成額
150,000円(2021/02/26)助成⾦の活⽤内容
自閉症や発達障害は、最近テレビ等メディアなどで特集されたりして知名度が上がっていますが、一般社会ではまだまだ名前だけが一人歩きしている状態です。当事者や家族の困り感が理解されず苦しいという声や、周囲からの手の差し伸べ方がわからないという声も聞かれます。
しかし実際は、一人ひとりのほんの小さな気づきによって、本人も家族も周りの人々も今より数段理解しあえることが多々あります。4月2日の「世界自閉症啓発デー」および2日~8日の「発達障害啓発週間」に合わせて、市内に住む一般の方が少しでも自閉症・発達障害について「知る」こと、および市民と市内で活動する支援者や当事者・家族が優しく「つながる」ことを目的としたランドマークのライトアップ、ミニイベント・展示を行いたいと思っています。
活動報告
自閉症啓発デーおよび発達障害啓発週間に合わせて、「WarmBlueHonjo~やさしくつながり、はじまるみらい」というイベントを市内3か所(本庄市役所、はにぽんプラザ、旧本庄商業銀行煉瓦倉庫)にて開催いたしました。内容は自閉症・発達障害についての啓発展示、テーマカラーのブルーをメインにしたラ
イトアップ、映画「みんなの学校」のミニ上映会、自閉症の子供を育てながら、社会への働きかけや当事者支援を行っている方のオンライン講演会等です。
このイベントは、一般市民の方が少しでも自閉症・発達障害について「知る」こと、および市民と市内で活動する支援者や当事者・家族が世代や立場を超えて優しく「つながる」ことを目的としました。密な会話や接触を避けての実施でしたが、事前に市の広報および社会福祉協議会の会報に掲載いただいたこともあり、本庄市長をはじめとした地域行政のキーマンとなる方々の参加や、新聞社(毎日新聞地方版、埼玉新聞)に掲載されるなどして、多くの方にご来場、また興味を持っていただいた結果、家族や当事者からの会への問い合わせや専門職の方からのアクセス、また地域の方からのご支援や応援の声も多くいただき、この分野への関心が大きいことを肌で感じました。また、イベント終了後からは当法人への問い合わせも多くいただき、新規会員の入会や、いままで関わりの無かった就労支援や学習支援の法人様との情報のやりとりもはじまっています。様々な状況をみながら、来年以降も続けていければと思っています。
今後の展開
イベントが終了した後にも、一般の方には、「発達障害」や「自閉症」の方の存在が、当たり前にあるものということを知ってもらうこと。そして地域ぐるみでどのように環境を整えればよいかということを当事者や家族、支援者がともに学べる場を作ることを進め、全体の意識を底上げしていきたいと考えています。そのことにより、高い意識を持った事業者の参入や福祉・教育関係の若い担い手が増えることを期待しています。
また、将来的には重度の障害があっても、適切な支援があれば機能的な仕事や活動ができるということをアピールできる場所(就労場所・居場所)をつくり、地域の交流拠点になればと考えています。現在拠点となる空き家を探しています。
もちろん、啓発活動の必要がなくなるくらい、障害の有無にかかわらずだれもがわかりあえて地域で当たり前に学び、暮らせることが最終目標です。
「やさしくつながり、はじまるみらい」というテーマのように、「やさしく」「つながる」を今後も意識し、障碍者福祉の枠にとらわれない地域活動を続けていきたいと思います。