「地域助け合い基金」助成先報告

 まちの居場所づくりプロジェクト

鳥取県琴浦町
居場所見守り生活支援移動支援

助成額

150,000円2021/01/22

助成⾦の活⽤内容

コロナ禍において外出自粛することにより社会参加の機会が減り元気をなくしてる高齢者が増えてきた。活動する既存の集いの場の代表者も不安を抱えながら続けているところもあり、情報提供・活躍の場・健康づくりの場が必要となっている。2020年9月から自家用車で送迎する移動支援サービスをおこなう任意団体がある。しかし、買い物先であるショッピングセンターでは感染症予防のためベンチやテーブルが減らされており、買い物途中や送迎車を待つ間の休憩スペースがない。一方、このショッピングセンターにはテナント撤退による空きスペースがあり地域住民にさみしい印象を与えている。このスペースを地域住民が活用することができれば、休憩の場を確保できるとともに、移動支援買い物支援に関心をもつ人を増やすことができると考えられる。また、ショッピングセンターに人が集まりにぎわいを呼ぶために、自分たちにできることはないかと思っている住民もいる。気軽にかかわれる仕組みを作ることで活躍の場・社会参加の場を増やすことにもつながる。
今回「まちの居場所づくりプロジェクト」では、地域住民と商店などの力を積極的に巻き込み活用しながら、ショッピングセンター内に健康づくりのためのウォーキングコースと交流のできる居場所を設け、地域住民の移動支援、買い物支援にもつながる居場所づくりモデルを実践する。

活動報告

コロナ禍において、ショッピングセンターではベンチが撤去され買い物ついでの交流、憩いの場がなくなっていた。また、サークルサロン活動の交流や発表の機会は減少、自粛ムードによる出かける機会も減り意欲低下する高齢者の姿も見られた。居場所作りを推進する琴浦町の協議体として、コロナ禍においても居場所は必要であること、感染対策によって開催可能モデルとなることもふくめて、ショッピングセンター空きスペースでの居場所作りに取り組んだところ、次のような成果があった。
①感染免疫学の教授による新型コロナ感染ウイルス感染予防についての講義を受けて感染対策について知識と意識の共通理解をはかり、みんなで感染対策を講じて実践した。
②社会福祉協議会ボランティアセンターとの連携により新たなボランティア人材がみつかり、車での送迎も可能となった。
③鳥取県生活協同組合をはじめ、地元企業や郵便局長などからマンパワーと物品の貸し出しなど協力を得られ、暮らしに役立つ情報を広く知らせる機会にもつながった。
④ステージや展示発表の場を設けることにより、発表者の活動意欲向上、観覧者の出かける意欲が向上した。

ショッピングセンター社長も協力的で毎回協議を重ねてコロナ対策とイベントの両立を図るが、感染症拡大状況により中止せざるを得ないこともあり、予定した月1回の回数がこなせていないが、今後は助成金で購入したプロジェクターを活用しながら、映像やリモートオンライン中継も併用する居場所づくりの方法をつくり上げようとしているところである。

今後の展開

テナント撤退で広い空きスペースができてしまった地域のショッピングセンターに、自分たちで
ぎわいをおこせないだろうか?と思い立った地域住民の声を発端に、第1層協議体が実現にむけて立ち上げたプロジェクトであり、コロナ禍で始めた居場所なので感染対策の勉強会からスタートした。困難にぶつかるごとに協力者が現れ、趣旨賛同者の広がりがあり、回数を追うごとにコロナ対策と運営に工夫と改善がみられ、スタッフも手ごたえを感じている。
今後はお出かけする機会や行動範囲が減った方々に、映像を使って思い出の場所をおとずれるバーチャル体験のようなことができないかと試行錯誤している。
参加者の声やアイデアも取り入れ、「居場所」が「居場所づくり体験の場」となっている。

添付資料