「地域助け合い基金」助成先報告

 たまの手

東京都調布市
見守り生活支援

助成額

150,000円2021/01/22

助成⾦の活⽤内容

本活動は、地域住民対象とした生活支援=”ちょっとしたお手伝い”を目的としております。
①ちょっとしたお手伝いを通じ 65 歳以上の「ベテランが“活躍する場”を作りたい」、②「高齢者のみ世帯、独り暮らしの高齢者などが安心して生活できるように」、③「困っている世帯や個人が自ら手を挙げられる仕組みの一助」として創造されました。
10 分間 100 円、高度な技術を要さなくてもできる程度のお手伝いが主たる活動です。活動を通じ、専門技術が必要な場合においては、事業者のリストを作成し、見積もりを取るお手伝いなどを行います。
地域住民の「困りごと」に地域住民が寄り添う。相互扶助の考え・気持ちを具現化した活動です。
活動の展望としては、高齢者に限定することなく、学生や障がいのある方、子育て期の方、引きこもり状態の方など。多様な方々の協力を得て、共働していきたいと考えております。

活動報告

たまの手を発足した多摩川住宅がある染地3丁目は、調布市内でも高齢者の居住者数が1番多い地域です。このため、一人暮らし、後期高齢者のみの世帯も多くあります。そのような中、介護保険などの制度を利用していない世帯が多く暮らしていること、住宅は5階建てエレベーターがないこと等から、お互い様の「ちょっとした家事手伝い」の必要性がありました。
また、「手伝ってもらった高齢者は、近所へ電球を買いに行くことができないのに、バスに乗って駅まで、菓子折りを買いに行った方もいた」というエピソードから、過分なお礼をいただかないために10分100円という単位で、実施することとなりました。

2021年2月から試行活動を開始し、4月より正式に活動を開始しました。
活動件数は年間で137件となりました。調布市・狛江市にまたがる多摩川住宅全体から依頼に応えて活動を行っています。
活動内容は、「部屋の中の不用品を1階に降ろしたい」、「ネットで行うワクチン予約を手伝って欲しい」、「部屋のカーペットや家電を季節に合わせて変更したい」、「シーリングの電球交換、エアコンの電池交換」など様々な「ちょっとしたお手伝い」を行いました。
 
活動を実践する中では、特定の人に負担が偏る状況が見え、調布社協の広報誌をはじめ、市の広報媒体やローカルラジオ、東京都社会福祉協議会などの取材や出演依頼、近隣大学の実習プログラムにも組み込むといった依頼にも積極的に応えることで団体のPRを行いました。
こうした活動のPRが実を結び、市内の他地域などから、高校生や大学生の活動者がたまの手活動へ参加してくれるようになりました。
また、生活支援コーディネーターに協力し、市の高齢課が行う講演会や生活支援コーディネーターが行う生活支援サービスの交流会へも参加し、市内の他の活動団体とも相互交流が生まれました。
参照:活動取材 URL:新型コロナをきっかけに「地域での助け合い」の機運が高まった|ふくし実践事例ポータル (fukushi-portal.tokyo)

今後の展開

ねこの手も借りたい・貸したい「たまの手」の活動理念は、この活動だけが大きくなることではなく、制度がより手厚くなる、住民同士の交流が活発になり、狭間にとりこぼされる方がいなくなることを理想としています。
次年度以降は、
①たまの手の紹介動画を作成し、新たな利用者への拡大を目指す。
②主に高齢者に向けて、生活を助けてくれる地元の商店を中心としたマップ作りを行う。
③近隣の中学校へも活動の周知を行い、生徒の活動協力者を募る。
④近隣小学校のPTA等へ活動の周知行い、親世代の活動者を募る。

以上を活動の軸として、引き続き活動を継続していく所存です。

添付資料