「地域助け合い基金」助成先報告
子ども地域ネットワーク所沢
埼玉県所沢市 ウェブサイト助成額
100,000円(2020/10/08)助成⾦の活⽤内容
①子どもたちの居場所づくりを通して、地域交流の場で子どもたちが主体的に活動できるように大人が支援します。2020年9月にはコロナウイルスの疲れや学業の疲れが見られ、子どものなかには登校拒否が見られる子が増えました。少しでも地域に出られるような機会と、自分が地域のために取り組むことができる機会を通して、人間としての生きる力を身に着け、自己解決の能力を高めていきます。
助成金用途【食べ物代、ハロウィン・クリスマス等イベントの消耗品、保険料、文具】
②「まちづくりプロジェクト」で、高校生が地域で活躍できる場を作ります。考える力や行動力は大人と等しいくらいだが、知識や社会的規範、創造性や挑戦意欲など。社会に出て自分を活かせる力を身に着けられるように経験できる環境を地域で作っていきます。複数の大人が高校生の企画に関わり高校生の自主性と主体性を尊重しながら取り組むことで、一人の人間としての人生観を豊かにしていきます。
②-1コロナウイルスで大変だった所沢市内の飲食店と小手指商店街を応援するために高校生が手作りの案内マップを、イタリア人や地域の方々、高齢者にも使いやすいマップを作成します。
助成金用途【マップ作成費用(文具等)、印刷代、】
②-2イタリアのデレッダ高校と所沢市内(所沢高校と芸術総合高校)の高校性の交流で、ZOOMを活用し月2回のやり取りとクリスマス会で「きよしこの夜」を合唱。所沢市役所にて合唱とマップの展示と、イタリアの格闘技関係の選手団へメッセージを添えて送る。
助成金用途【イタリアへの郵送代】
以上の取り組みを通して、
子どもは、地域に支えられながら地域や地域住民への愛着を抱けるような環境を目指していきます。家族以外の大人とのかかわりの中で経験豊かになり社会と自分を客観的に見れる力をつけていきます。その過程の中で自分よりも少し年上の学生の姿をみて(小学生は中学生、中学生は高校生のように)ロールモデルが描けるようになり、年齢に合わせて少しずつ成長していける機会を地域でつくれるようにしていきます。また、小学生は居場所の中での活動をしていくなかで、友達や大人とのかかわり方について経験し、物事の考え方や人とのかかわり方、技能などを獲得していきます。
中学生は、小学生の活動を支えながら自分の課題を見つけ、地域(町)との関りを模索しながら、自分たちの可能性を模索します。小学生で培ったものをどのように生かし自分がどうしたいのかを確立していけるような環境をつくります。
高校生は地域と居場所で過ごしてきた中で、自分がどのように居場所含む地域で取り組んでみるか。大学生と大人の力を借りながら挑戦し、失敗含む経験を重ねながら、社会に出たときに自分が何をしたいのかを考えられる力を身に着けていきます。
大人は、子どもたちの活動を見て地域の子どもに関心を持てる機会を増やしていきます。子どもの環境がよりよくなるように、大人が考えられる機会へつなげていきます。子どもの可能性を信じ、子どもが挑戦(冒険)できる機会を与えられるようにしていきます。
子どもと地域が繋がっていく事で、世代ごとに分断された地域を少しでも繋げられるような機会になるようにしていきます。地域(大人)が子どもを理解しようとすることで、子どもも地域を理解しようとなった時、地域のために何かしたい。子どもが大人になった時にここで子育てしたいと思えるような地域にしていく事が、「子どもにも大人(子育て世代、高齢者)にも優しい地域になる」を目指していきます。
2020年度の取り組みでは、大人が子どもの取り組みを知って、関心をもってもらうための取り組みとして活動しています。
活動報告
2020年1月に所沢高校と芸術総合高校の生徒と先生、地域の方々、所沢市役所職員、社会福祉協議会、地元議員が参加し、オリンピックへ向けての会議を行った。
〇生徒は、地域の大人が自分たちのために話を聞いて実行してくれることに嬉しさや達成感を得られる機会となった。イタリアについて知る機会となり、Deledda高校との交流を行う最初のやり取りが始まる。地域について学ぼうとする意欲や大人の話を聞きながら自分たちが考える機会となった。その結果、初めはどのように地域へアプローチしていったらわからない状況から、消極的な姿勢が多かった。何度かアポイントをとる活動をとっていく中で、積極的に関わる姿勢へと変わった。2022年度に入って生徒の表情や活動の姿勢が学校でも変わったと先生から話を受ける。その後、地域活動を行う学校での同好会活動の刺激にもなり登録生徒数が増える。生徒の感想から「初めはどのように動いたらいいのか、不安も多くあったがやってみてとても楽しくて勉強になった。今後の進路でも活かしていきたい」と言うような感想が参加者から出る。コロナでなかなか集まれない中で、地元を少しでも応援したいという気持ちでイタリア人選手と地域の方々に向けた飲食店マップを作成。手書きで温かみのある冊子ができる。学校や所沢市役所でも置いてもらう事ができ、広く多くの方の手に渡る事ができた事を受けて、生徒のやり切った感じがあった。今年度はその生徒たちが受験生のため今回の活動の成果や経験を活かしている。
〇地域は、高校生と関わる機会や高校生がどのような事を考えているのかを知る事ができない中、非常に関心高く沢山のかたが協力をしてくれた。地域の商店街や無形文化財に登録されている所沢の文化の方々のご協力のお声もありましたが、結果的に集まる事ができずコラボすることは叶いませんでしたが地域のために働きかけようとする高校生の話を聞いて協力しようとしたり、高校生の考えを知る機会ができたことはとても大きな機会となった。また、所沢市の担当課や社会福祉協議会が集まり高校生と交流することも所沢市としては今までなかった取組でしたが、前向きに参加して頂き、その後の活動も気にかけて応援頂きました。高校は埼玉県の管轄で、高校生の現状について調べる関わりがなかった所沢市としてはとても大きな一歩となった。結果、社会福祉協議会と所沢高校と繋がり、様々なボランティアの参加や高齢者向けのLINE等の使い方説明など、講師として高校生が関われる機会などができた。
〇所沢市として、イタリアと継続して関われる機会となった。2021年10月7日はZoomでDeledda高校とイタリア総領事館、所沢市企画総務課、子ども地域ネットワーク所沢で初めての顔合わせを行い、2022年の来日についての話をする最初の挨拶を交わすことができた。今後、所沢市とジェノヴァ市との交流を行っていく予定。
今後の展開
今回「地域助け合い基金」を受けて、地域と高校生、大人が多くの事を経験し、学び、交流の場の機会を実現することができました。高校生はこれからの自分の人生と社会に自分がどのように関わっていくのかを、取組を通して学ぶことができました。学校や習い事では叶わない生きるための自分の生き方を学ぶそんな機会を地域の方々と一緒に作り上げていく事ができました。そして地域として学生とどのように関わって、学生とどのように地域の事を考えていくのかを考えるそんな機会となりました。私たちはこれからを生きていく個人と地域をどのように繋げて、より良い価値観を共有していきながら創造していく事を大事にしていきます。
個人、家庭、学校、会社など社会が孤立傾向にあるなかで、繋がる事の大変さや大事さ感じています。この社会の中で子どもたちがどのように影響を受けてどのように生きようとしているのか。私たちは今とこれからを生きる若者の支援【居場所、不登校、カウンセリング、地域活動(余暇活 動)】を継続的に行いながら、新たな取組として子どもと地域を繋げていく取組を行っていきます。
居場所は、放課後安心して自由に過ごせる場所を地域に確保していきます。(小学生から大人までが参加します)
不登校とカウンセリングは、不安を抱える若者と保護者の支援を行いながらそれぞれの価値観を振り返りながら応援していく活動を行っています。
地域活動は、学校や習い事では教わる事の出来ない生きる力となるコミュニティーや物事の価値観をいろんな方々と共有し、自分自身の価値観として構築していける機会をつくっていきます。
上記の活動を通して、私たちが多くの組織、団体と繋がっていく事を大事にしていきながら孤立しないように活動継続していきます。それが支援する私たちにとって大事なことだと考えています。
人材や資金面などの課題が多くありますが、地域の皆様のご理解とご声援を頂きながら活動していきます。