「地域助け合い基金」助成先報告
糀谷買い物クラブ
埼玉県所沢市助成額
150,000円(2020/10/08)助成⾦の活⽤内容
当地域(所沢市糀谷)は、所沢のへき地といわれ、西武池袋線狭山ヶ丘駅から3~4Kmの距離に位置します。近くには店舗がほとんどなく、コンビニも開店しては閉鎖を繰り返し、買い物には自動車が欠かせません。しかし、住民の高齢化が進み、免許証の返納者も増え、車による買い物が困難です。一方、公共の足である「ところバス」は運行頻度が2時間に1本と少なく、夕方5時には終わってしまいます。このため、3年ほど前から有志10人ほどが糀谷買い物クラブを作り、買い物困難者を支援してきました。現在は利用者から利用料を毎回200円徴収し、その中から配車に協力してくれた近くの福祉施設等への中元、歳暮の謝礼を出していました。ところが、コロナ禍で事業所の協力も不可能となり、現在はすべて8人のサポーターが自分の車を出し、無償で活動中です。この状態では長続きしないと考え、今回、助成金の利用を申し込むことにしました。今後はサポーターへの若干の謝礼を伴う買い物支援を続ける予定です。なお、この活動は将来的には糀谷地域だけでなく、三ケ島地域全体の買い物困難者が利用できる買い物バスあるいは既存のところバスの増発に発展させる必要があります。
活動報告
・地域の足として市による交通手段「ところワゴン」が運行を開始した。当会は運行前からその実現に向けて利用者の意見を集約し、行政に向けて発信した。利用者からは「ところワゴン」の持続を期待する声が届けられている。
・当会で実施した利用者アンケートでも「ところワゴン」の利用目的の第1位は買い物であり、ワゴンの運行が買い物弱者の支援に有効であることは明らかであった。
・地域の足としての「ところワゴン」の利用促進に尽力したが、まだ利用率は高くはない。この間、コロナ禍にあったため、住民の外出自粛も一因であろうが、まだ周知されていないことや買い物のためには使い勝手も良くない点などもある。地域住民とともに利用者の増加に努めたい。
・「ところワゴン」の運行ではカバーできない鮮魚専門店には月1回のマイカーによる買い物自動車を出した。利用者は多くはないが、利用者には好評で、今後も続けたい。
今後の展開
所沢市三ケ島地域、とくに旧村部にはコンビニ、スーパーもほとんどなく、買い物には車が不可欠となっている。しかし、車の運転に支障をきたす住民、運転免許証返納を余儀なくされる住民も多く、高齢者家庭では買い物の足の確保に困っている。ところワゴンの運行時間やルート等まだまだ改善が期待され、当会でも行政との懇談の場などで要望を伝える予定です。また、ワゴンの安定的運行には利用者の増加も必要で、買い物以外にもワゴンを活用することを住民に呼びかけ、利用者増を図りたい。将来的にはワゴンが地域住民の交流の場、きっかけになればと思っています。