「地域助け合い基金」助成先報告

NPO法人 ほんまち平安の家

広島県福山市
居場所

助成額

150,000円2020/10/27

助成⾦の活⽤内容

コロナ禍の中で中・高の受験生の勉強の場や大学生、専門学生が入学以降、オンライン授業となり、友人とも会えないまま一人で過ごすという、これまでにない状況。また、社会人も仕事以外での地域での集まりや、イベントも中止となり、学びの場もほとんど全て中止。自宅で過ごさざるをえず、いつも通りの人との行き来や、交流ができなくなっています。最近になって少しずつ公共機関が使用できるようになってきていますが、まだまだ制限があり、これまでのような自由利用には程遠い状況が続いています。そんな中、福山でも、今年8月末に中・高生の居場所となっていた「エフピコ リム」が閉館いたしました。図書館も席数の制限があり、利用しにくい状況は変わりません。そういった方々に対して、私たちNPO法人は、介護施設(グループホーム)の個室を利用してそれぞれの方がやりたい活動を出来るだけ支援していきたいと考えています。まず、コロナ感染予防に配慮して必要なコミュニケーションの場所づくりをします。そして中・高生、大学生(福山3校)専門学校生(11校)の方々の学びや社会人の地域の活動をされている方々が活動を続けられるよう支援していきたいと考えています。

活動報告

いただいた助成金で、中・高・大学生の皆さんや地域の皆さんが、勉強や趣味の活動など、多目的に使えるコミュニティスペースを整えることができました。
特に要望が多かったIT環境の整備を行いました。
具体的にはWi-Fiを2か所に設置したり、個室には有線でLANを引く工事をしました。
また、一室を図書室とし、中高生をターゲットとした小説・漫画・その他、オレンジページやレタスクラブなどのバックナンバーを配しました。来てくれた学生さんが借りて帰るなど、利用してくれています。
これらの本は寄付によるもので、今も少しずつ増えています。
その他にも、寄付して頂いたパソコンを修理して、どなたにでも利用できるようにしたり、卓球台を設置し、子どもたちの勉強の間の息抜きに利用してもらったりもしています。ご近所の方がご夫婦で汗を流した後、1階のフリースペースにてコーヒーを飲みながらおしゃべりに花を咲かせて帰られたり、スマホの使い方に困った高齢者が若者に教えてもらったり、時にはお孫さんと駄菓子を買いに来てくださったり、良い交流の場となっています。
有志ボランティアの皆さんのご協力により、当初予定していた人件費は、削減することができました。

今後の展開

いただいた助成金のお陰で「これまでなかった」地域のコミュニティスペースづくりを始める事ができ、貴財団には大変感謝しております。
コロナ禍もあり、当初はどうなるか不安もありましたが、現在ではたくさんの地域の方や子供たちに利用していただいています。
毎週、お孫さん連れのご夫婦がいらしてくださったり、子どもたちが駄菓子を買ったり、卓球で遊ぶ姿を見ていると、この場所を必要としてくださる方が少しずつですが、着実に増えている事を実感します。
同時に、ここをより良い場所にして行こう、という気持ちが日々強くなっています。
このような「地域にある誰でも立ち寄れる場所」がたくさんの方から求められている事は、活動の中で強く実感していますが、それを維持していく事、特に維持費用(人件費、光熱費、租税、保険料等)の捻出は大きな課題です。
今後は、自主事業での収入増加を模索しつつ、この活動を残したいと共感いただける地域の方々、各種団体や企業等を増やす事で、ご寄付等による維持費用の捻出にも注力していきます。
また、活動内容を分かりやすく説明できるパンフレットやホームページなどを作成し、よりたくさんの方へ知っていただけるよう広報活動にも力を入れていきたいと思います。

添付資料