「地域助け合い基金」助成先報告
上一見守り隊(上中居町第1町内会)
群馬県高崎市助成額
150,000円(2020/09/14)助成⾦の活⽤内容
当会では、安心安全の地域づくりには、地域での多世代の交流や参画が必要だと考えています。そこで、第1に、コロナ禍において、孤立しがちな高齢者の家庭を見回り、声かけ運動を定期的に行います。第2に、子どもの登下校時に交差点や危険な場所等の見守り活動、青少年の非行を防ぐ見守り活動を実施します。第3に、災害に強い地域づくりに向け、災害時の避難経路の確認や防犯上危険な箇所の定期的な見回りを実施します。上記3つの見守り活動を実施しつつ、既存の支え合い活動である「上一お助け隊」や地域の通いの場である「居場所一休さん」とも連携し、地域の互助の関係強化と安心安全な地域づくりを推進していきます。今回は、そうした見守り隊の活動で必要となる、地区の名前入りベストや消耗品の購入、広報宣伝費として当該助成を活用させていただきたく、申請する運びとなりました。
活動報告
上一見まもり隊の活動は、孤立しがちな高齢者の声かけ運動や子どもの登下校時に交差点や危険な場所の見守り活動、災害時の避難経路や防犯上危険個所の見回りを行うことを目的に活動をしています。育成会をはじめとした、多世代の参加を募り、活動の輪を広げ、継続的に活動を展開していくため、実施頻度は敢えて当番制ではなく、毎月第2、第4火、水、木、いずれかの日の日中に無理なく参加できる方が集会所に集まり、A・B・Cの3つのエリアに分かれて見守りをしています。現在1回につき、10名前後の方が参加しています。また、現役世代の方は、月2回夜間パトロール、育成会役員は休日の昼間月1回程度の見守りを実施しています。活動当初は協力者の輪が広がるか不安な面もあったものの、実施日数は、令和2年10月27日~12月24日の間で21回実施し、参加人数は39名、延べ139名の方が活動に参加してくださいました。
参加者は、当該助成で購入した帽子とベストを着用し、ウォーキングや犬の散歩、ゴミ拾いをしながら、町内の高齢者や児童等を見守ります。各コース30分~50分、歩数にすると約4000歩になりますので、参加することで「健康増進」にもつながり、また、地域の「環境美化」にもつながっています。1日の活動が終了した際は、活動報告を行い、地域の気づきの有無を記録し、データとして蓄積をしています。こうした活動を積み重ねていくことで地域における防犯、防災上の些細な変化にも気づくことができます。
活動を開始してから、地域において大きな変化が生まれました。コロナ禍で引きこもりがちになっている高齢者から「話ができてうれしかった」という言葉をいただく場面もありました。また、ベストや帽子を着用しながら活動することで、下校中の児童に認知されるようにもなり、児童から挨拶をしてくれる場面も生まれています。担い手の関係性にも変化がありました。活動を通じて、地域で顔を合わせているものの、話をしたことのない人と話をする機会が生まれ、地域の互助機能が少しずつ強化されつつあります。地域防災という側面からも、徒歩にて、観察し、変化を記録することで、普段の生活では気づきにくい新たらしい発見があります。
これからも、上一見まもり隊の活動をきっかけに、町内の顔と顔が見える関係を築き、住みよい、安心安全な地域づくりを目指していきたいと思います。
今後の展開
上一見まもり隊の活動は地域に浸透し、多世代の担い手が増え、その輪が少しずつ広がっています。購入を予定していたベストは担い手が増えたことに伴い、追加購入することになりました。今後も、無理なく継続的に、高齢者の見守り安否確認や児童生徒の見守り、防災箇所の点検を兼ねながら、その輪を広げていくつもりです。
また、活動を通じて、コロナ禍のなか、「運動不足を解消しよう」という声が地域の中であがり、「群馬Gメッセ」入口付近に集合し、そこを発着点にした「楽々ウォーキングの会」を開催することに発展もしました。
上一見まもり隊が活動する高崎市の上中居地区は高崎駅からも近い地域であり、様々な企業が点在しています。今後は、こうした地域企業のお力添えを様々な形で得られるような働きかけを考えていくことができればと考えています。