「地域助け合い基金」助成先報告
ひみキトキトこども食堂ネットワーク
富山県氷見市助成額
200,000円(2020/07/08)助成⾦の活⽤内容
新型コロナウイルス感染症対策により臨時休校で不安な毎日を過ごしている子ども達や負担を強いられている保護者に対して、食を通して支援する目的で「キッチンカーde 繋ぐひみキトキトこども食堂」を実施。 地区の民生委員、主任児童委員、学校と連携し活動の周知を図り、市内7校区8か所計 900食配布した。 今後も感染症対策のため繋がることが難しい状況続くため、食を通しての見守り活動を進めていきたい。
活動報告
新型コロナウイルス感染症により、先が見えない状況で新しい生活様式への移行を迫られ不安と負担の中、生活する親子はもとより、行政や学校、地区住民も日々の活動や行事が中止になり、つながりが希薄になる事への不安が募っていた。
「キッチンカーde繋ぐひみキトキトこども食堂」を実施するにあたり、この状況の中で実施することへの不安な声が聞かれたが、各関係機関には「活動をしない」より「工夫しながらできる活動をする」ことを理解していただき、実施することとなった。
当日は、行政、学校、民生委員、主任児童委員、地区住民がそれぞれの役割をにない、テイクアウトでの食事を配布した。久しぶりに見る子ども達の笑顔に先生方や地域住民の方々も安心し、「あまりしゃべりかけたらいけないのだろうけど」と言いつつも、「元気だった?」{お兄ちゃんも家で待っているんじゃない」「お母さん今日は仕事?」「高校生のお姉ちゃんもよんでおいで」など話しかけていた。「地域の行事も中止になり、なんにもできない中でもんもんとしていたけれど、やっぱり、みんなの顔を見ることはうれしいね、何かできることをやっていかないとね」との感想も聞かれた。
この活動をきっかけとし、これまで中止していた市内3か所のこども食堂もテイクアウト方式で再開した。これまでの会食型では気兼ねして参加できなかった親子もテイクアウトにしたことで、参加するようになり、支援が必要な親子に支援が届くようになった。持ち帰りのお弁当を作るには、時間も人もこれまで以上に必要になったが、コロナ禍の中、住民の団結力も強くなり、密にならない工夫、役割分担をしながら手際よく作業を進めるようになった。
あるこども食堂では、テイクアウト方式の活動が自信になり、地域の高齢者の見守りのため、食事を持参し家庭訪問する活動にも広がっていった。
また、あるこども食堂では、これまで校区に区切っていた対象地区を市内全域に変更し、こども食堂を実施していない地区の親子の受け入れをするようになった。
この助成を受けて「キッチンカーde繋ぐひみキトキトこども食堂」を実施したことにより、コロナ禍の中でも様々な工夫をしながら、人と人とが繋がりあい、支え合う地域活動が広がっていった。
今後の展開
こども食堂では、無料あるいは低額で食事を提供しています。調理も食材もすべて住民がボランティアで賄っています。今回、公益財団法人さわやか福祉財団「地域助け合い基金」の助成をいただくことで、コロナ禍の中で、自分たちができる形で、できる活動をしたいという思いを実現させることができましたが、この助け合いの活動をさらに発展させていくためには、地域の方々の理解と協力が必要です。
世代を超えた地域住民の居場所、交流の場となる地域の食堂を広げるために、食材や活動資金の寄付、調理活動の援助、場所の提供等、様々な形でかかわっていただければと思っています。