これまでに
ご遺贈いただいた皆様
さわやか福祉財団には、これまで多くの皆様からの貴重なご遺贈寄付を頂戴いたしました。当財団の事業や基金助成を通じて、全国の助け合い活動の実践、困りごとを抱えていらっしゃる方々への支援に役立たせていただいております。
ここに、心よりの感謝を込めまして、ご遺贈いただきました皆様のお名前と託してくださったそのお気持ちなどをご紹介させていただきます。
さわやか福祉財団の基礎となる財産をご寄付いただきました
齋藤 規子 様
齋藤記念会基金 富久基金
【受贈資産】約17億円(金融資産・不動産・美術品等)
ご生前に約8億円(さわやか福祉財団基礎財産に繰り入れ)平成24年
元は武士のお家柄、明治に入り東京・日本橋で商いに転じ、当時紙屋として大変栄えた商家のお生まれでした。その後不動産事業会社を興した家業を継ぎ、亡くなられる直前まで社長として活躍されていました。一方で、いつも社会貢献の思いを大変強く持たれていた方で、当財団の理念に深く共鳴くださり、お子様もいらっしゃらなかったため、すべてのご資産を当財団に遺贈くださいました。ご生前の平成16年には、生前贈与で所有不動産の一部もご寄贈くださり、当財団の基礎財産として、財団運営及び事業全体の基盤を今もずっと支えていただいています。
遺言書に則り、通夜・葬儀告別式・埋葬納骨等はすべて当財団が喪主となって執り行い、別に「お別れ会」も催させていただきました。90歳を超えても日々社会や経済の動きに関心を持たれ、最後まで、あたたかいふれあい社会づくりの思いを強く持ってくださった方でした(享年94歳)。
平成7年~
山路 鈴子 様
山路鈴子基金
【受贈資産】約1億円(金融資産・不動産等) 平成7年
さわやか福祉財団へご遺贈いただいた最初の方です。長年、東京・渋谷で飲食店を経営されていましたが、法定相続人はおられず死後は全財産を社会福祉に寄付したいと考えていらっしゃいました。報道などでさわやか福祉財団や堀田力現会長の活動を知って感銘してくださり、全財産を当財団に寄付したいとのお申し出をいただきました。
最後の最後まで人とのつながりを大切に暮らされ、また各地の旅行を楽しまれるなど、日々いきがいを持って充実した人生を送られていました。亡くなられた後も、そのお人柄を偲んでお店の当時のお客様たちがお墓参りに出向かれているとのことです(享年78歳)。
沢村 貞子 様
沢村貞子基金
【受贈資産】約9000万円(金融資産) 平成9年
元女優・エッセイストの沢村さんは、先に亡くなられたご主人大橋恭彦さん共々、社会福祉活動に深い関心を持たれ、当財団の評議員にもご就任くださるなど、当財団の活動をご生前からお見守りくださっていました。そして、そのご遺言「自分の想い|それは日本の社会を温かいものにしていくこと、私がこうすることで少しでもお役に立てるのなら」と、当財団にご遺贈をしてくださいました。明治女の凛としたお姿と、浅草で生まれ育った江戸っ子気質のさっぱりとした言動は、女優やエッセイストなどの仕事の枠を超えて、その生きざまが多くの方々の共感を呼びました。今でも献立や暮らしに関する著書は広く愛読されています。
晩年は、相模湾越しに富士山が見える葉山のマンションで過ごされ、今は、ご主人と共に湘南の海に眠られています(享年87歳)。
平成20年~
小村 忠男 様
小村忠男基金
【受贈資産】700万円(金融資産等) 平成20年
東京・大田区に生まれ工業高校を卒業後、大工として活躍されていました。退職後はその腕を生かして地域のシルバー人材センターを通じて営繕関係のボランティア活動や、障がい児の施設で支援ボランティアを続けてこられました。国連の難民支援にも寄付をされるなど、社会に対していつもやさしい思いを持たれていた方でした。亡くなる10日前に病院で公正証書遺言を作成され、当財団及び他に5団体におよそ1300万円の貴重なご資産を遺してくださいました。
生前親睦のあった皆様から、ぜひお別れとお礼の場がほしいというご要望があり、当財団が主催して「偲ぶ会」を小村様の馴染みの地域で執り行いました。愛用の大工道具の贈呈先も細かく配慮され、福祉施設で活用されています(享年72歳)。
松岡 廣子 様
松岡廣子基金
【受贈資産】約4億7000万円(金融資産・不動産等)平成22年
兵庫県にお住まいで、若い頃大手新聞社に勤務されていらっしゃいました。ご主人も他界され、80代になるのを前にご自分の資産をどうすべきかを考えられ、当財団の理念や取り組みに深く共感してくださり、ご遺贈くださいました。率直なお人柄で、当財団の担当者に一人暮らしのお気持ちなどを話されることもありました。地域のNPOの助け合い活動を利用されたりしながら、しかし、援助は受けても最後まで自分らしさを貫く姿勢で過ごされていました。ご生前には当財団のさわやかパートナー会員としてご支援くださっており、亡くなられた後のご自宅には、「ふれあいパートナーの章」が大切に飾ってありました(享年92歳)。
関 美江 様
関美江基金
【受贈資産】約2億5000万円(金融資産・不動産等) 平成22年
東京で長く続く地主の家に嫁がれて、地域のことなどにも関わりながら暮らされていました。残念ながらご主人が病に倒れ17年間という長期の入退院を繰り返される中で、献身的に看病を続けてこられた日々でした。新聞で故沢村貞子さんの当財団への寄付の記事を読まれて深く共感いただき、ご自身も日本の社会に少しでも役に立てていただければと、当財団への遺贈を決めてくださり、その思いを託してくださいました。
頂戴した御写真の穏やかなほほ笑みは、当財団の活動をいつもあたたかく見守ってくださっているようです(享年85歳)。
石河 丒雄 様 石河 豊 様
石河丒雄・豊基金
【受贈資産】約2億7600万円(金融資産・不動産等)平成23年
三重にお生まれの石河丒雄さんは、妹弟の面倒をよく見ながら漁師として働かれていました。昭和34年の伊勢湾台風ではご自宅も失い、奥様も亡くされてしまうという悲しみに襲われましたが、必死に学び直し、公務員として働き始められました。
まじめなお人柄と仕事ぶりでその後にご再婚、豊さんというお子さまにも恵まれました。しかしまたもや奥様、そして豊さんと続けて病で亡くされてしまいます。特に若くして先に旅立たれた豊さんの供養のためにもと、寄付を考え、誰もが心豊かに暮らせるようにという当財団の理念と活動に感動してくださり、ご資産を遺してくださいました。丒雄さんのお身内の皆様も、丒雄さんの思いを優先するよう遺贈の話を積極的にすすめてくださいました(丒雄様 享年86歳 豊様 享年42歳)。
大友 恭子 様
大友恭子基金
【受贈資産】1000万円(不動産) 平成23年
東京のお生まれで、長く仕事をされながら、一方で趣味を楽しみ、しっかりと社会に目を向けながら過ごされていました。ご自分の死後についても細部にわたり手続きの依頼が記されていました。医療行為、延命治療は望まれず、亡きお母さまの位牌とともに寺院に納めてほしいとの希望を踏まえて、当財団で納骨し、お別れをさせていただきました。
人生の終焉は必ずやってくることにしっかりと目を向けられ、すべてを身ぎれいにし意思表示をされて旅立つことの大切さを教えてくださいました。遺贈先は地元社会福祉協議会、NPO団体、そして当財団にはご自宅マンションをご遺贈くださいました(享年76歳)。
小島 正治 様
小島正治基金
【受贈資産】3700万円(不動産) 平成24年
東京にお暮らしだった方で、奥様が亡くなられた頃に遺言書を作成され、ご親族の方に現預金を、当財団には自宅不動産を遺贈してくださいました。「社会福祉活動の資本として活用されたく遺贈する」と記された遺言文書に小島様の実直なお人柄が感じられます。
ご生前に当財団を訪ねてくださり、当財団の理念や活動に深く共感してくださいました。遺言書を書かれた後も長くお元気に過ごされ、大往生での旅立ちとなられました(享年98歳)。
平栗 稔 様
平栗稔基金
【受贈資産】約4700万円 平成24年
信託銀行から、当財団を包括受遺者として指定している公正証書遺言を預かっている方が亡くなられたとの連絡がありました。しかし、病院で亡くなられたがお身内がいないため、ご遺体が役所の管理下で葬儀社に預けられたままとのお話に大変驚きました。公正証書遺言に葬儀の主催者が記載されていなかったため、直ちに役所と交渉を重ねました。そして、「すべての財産をさわやか福祉財団に」との平栗さんの思いを認めていただいて埋葬許可を得てお弔いをさせていただきました。ご遺言に基づき、ご指定の寺院にて亡き奥様の隣に納骨をさせていただきました。
大阪でお生まれになり、マスコミ関係に定年まで勤められたと後で知ることになりましたが、ご自宅の整理に伺った際、奥さまと楽しく出向かれた旅行の御写真が残されていました(享年89歳)。
小髙根 美那子 様
小髙根美那子基金
【受贈資産】1000万円(金融資産) 平成25年
北海道のお生まれで、17歳でキリスト教の洗礼を受けた小髙根さんは、戦時でもあり様々な事情でプロの音楽家への夢を断念し、母校の音楽教師として十余年勤務されていました。のちに頂戴した「召天礼拝式」次第に記されたメッセージによれば、教師生活の中での一番の思い出は、アメリカからキング牧師を招いての礼拝の際に奏楽を行ったときとのこと。キング牧師が「こんな平和な礼拝は初めてです」と語られ、その言葉の重みに感銘を受けられました。社会福祉への関心も深く、東日本大震災の被災地を気遣い、とても胸を痛めておられたとのことです。目録には「お世話になりましたことの御礼の意と共にあたたかい地域づくり、新しいふれあい社会づくりに広くお役に立てていただけますよう遺贈致します」とのメッセージが記載されています(享年90歳)。
原田 愛子 様
原田愛子基金
【受贈資産】約300万円(金融資産・不動産) 平成25年
定年まで教師をされており、社会にも関心が深く当財団のさわやかパートナー会員としてご生前にも再三にわたりご寄付をいただいていた方です。お母さまをお見送りされた後、お一人住まいをされていましたが、高齢になり成年後見制度を利用され特別養護老人ホームでお暮らしでした。
ご遺体はかねてより献体手続きを取られていた病院に運ばれ、葬儀も不要、という見事な身仕舞いをされました(享年96歳)。
藤原 俊雄 様
藤原俊雄基金
【受贈資産】1000万円(金融資産) 平成26年
岡山にお暮らしで、会社経営をされていた方です。ご遺贈先は当財団を含め複数団体及び複数人とうかがっています。公正証書に「この遺言は私の感謝の気持ちです。これまで多くの方々にお世話になったことを勘案し作成しました。配分については私なりに考えて決定しました。ご理解いただきお受け取りいただければ幸いです」と記されていました。ご生前のご縁はなく、またご親族のご希望もあり、多くをうかがってはおりませんが、地域社会を思うそのお気持ちが公正証書からもあたたかく伝わってきました。
御写真がありませんため、ご遺影に代わり、地元岡山城と後楽園の風景を描かせていただきました(享年97歳)。
遠藤 利枝 様
遠藤利枝基金
【受贈資産】約5800万円(金融資産・不動産) 平成27年
ご主人共々教師生活を送られ、定年後はお2人仲良く旅行や趣味を楽しむ日々を過ごされていました。人とのつながりも大切にされた方で、ご主人が亡くなられた時には、その方々が葬儀等一切をサポートしてくださったとうかがっています。晩年は成年後見制度を利用され、有料老人ホームへの入居を決められました。常に前向きな遠藤さんは、趣味のマージャンやカラオケを楽しみ、ホームで人生を全うされました。
当財団が葬儀・納骨・永代供養を執り行いました。ご本人のご希望に従い、最終遺贈額の1割を、ご生前に見守り契約を依頼されたNPO法人へお渡しさせていただきました(享年96歳)。
伊藤 和子 様
伊藤和子基金
【受贈資産】約1億 1000万円(金融資産) 平成26年
身体に障がいがあり車いす生活をされていましたが、社会とのかかわりを大切にされ、早くから当財団への全資産遺贈を考えてくださり、公正証書遺言を作成してくださっていました。高齢のお母さまがいらっしゃいましたが、和子さんが思いもよらず先に他界されてしまいます。そこで、ご存命のお母さまの成年後見人も入られて、お母さまへの遺産分を確定した上、残りを当財団に頂戴しました。障がいがあっても、できることはたくさんあるとの思いを貫かれ、当財団の活動にそのお気持ちを託してくださいました(享年72歳)。
森川 秀子 様
森川秀子基金
【受贈資産】2000万円(金融資産) 平成27年
東京にお暮らしで、長くお一人で自立した生活を楽しんでいらっしゃいました。高齢となり病で入退院生活を余儀なくされたときには、地域の民生委員の方が親身になって助けてくださったとのことです。入院生活の中でもご自分らしさを貫かれ、常に身ぎれいで、笑みを絶やさず穏やかに過ごされていたと、関係者の方からうかがいました。ご生前から当財団の活動を応援してくださり、ご寄付もお寄せくださっていました(享年87歳)。
近持 弘子 様
近持弘子基金
【受贈資産】約1400万円(金融資産) 平成28年
東京の下町で育った近持さんは、お母さまと妹さんを早くに亡くされ、不景気と戦争の足音が近づく中でいったん東京を離れられます。その後、東京に戻られて飲食店を営まれる傍ら、忙しい中でも時間をつくりながら絵画や書道を意欲的に学ぶなど、社交的なお人柄で充実した日々を送られていました。
ご遺言で、お身内のほかに当財団を含む3つの先にご遺贈をしてくださいました。ご遺言には、社会への応援やご自身の生き方が表明されており、凛とした志が伝ってまいりました(享年83歳)。
須永 道子 様
須永道子基金
【受贈資産】50万円(金融資産) 平成28年
栃木に暮らされ、当財団が活動を始めた当初から20年にわたり、さわやかパートナー会員としてご支援をしてくださっていた方でした。その間、情報誌『さぁ、言おう』を読まれた感想や日々の思いを投稿で寄せてくださるなど、ずっと活動を見守ってくださいました。
自筆の遺言書に、当財団への遺贈ご寄付のことを記してくださっていたとのこと、応援のお気持ちをずっと継続してくださり、感謝の気持ちでいっぱいになりました(享年79歳)。
綱川 光子 様
綱川光子基金
【受贈資産】約9000万円(金融資産・不動産) 平成28年
栃木にお住まいで、難病の息子さんたちをご主人亡き後はお一人で支えながらも、常に前向きに過ごされていた方でした。当財団に遺言書のコピーを自ら持参されてお考えや状況をお話しくださり、以後も時折相談に乗らせていただきました。資産のこと、今後の人生をどのように生きていくのか、社会のあり方など、いつも一番良い方法は何だろうかと考えていらっしゃいました。
ご遺言に基づき、当財団が小さなクルーズ船を手配し、ご指定の相模湾に散骨をさせていただきました。その折には、当財団職員のほかにも、遺贈の処理に関わっていただいた弁護士・税理士の方々も同乗され、皆で一緒にお見送りをさせていただきました(享年77歳)。
橋本 武義 様
橋本武義基金
【受贈資産】約2700万円(金融資産・不動産) 平成28年
幼い頃より鍛冶屋で技を身につけ、その後、機械関係の工場を経営されていらっしゃいました。奥様を早くに亡くされ、「不動産も含めて遺贈を受けてくれる公益団体」として検討される中で、当財団の活動と理念に共感くださり、ご遺贈先に選んでくださいました。
離れた場所からも当財団の活動をずっと見守ってくださっていた方でした。誠実なお人柄がうかがえるご自宅のお庭の植物は見事に手入れがなされていました(享年83歳)。
近藤 常子 様
近藤常子基金
【受贈資産】約500万円(金融資産) 平成29年
公正証書遺言を70代半ばの頃に作成されており、当財団を含む4つの団体にご遺贈くださいました。詳細はうかがえておりませんが、あたたかい社会づくりを願うお気持ちの中で、当財団の活動を選んでくださり、ありがたく思っております。
近藤さんのお誕生日の誕生花に「ヒマワリ」があります。その花言葉は「あなたを見つめる」です。御写真がありませんので、ご遺影に代わり、4つの団体に思いを託してくださったお気持ちを絵にさせていただきました(享年93歳)。
平成30年~
天野 郁子 様
天野郁子基金
【受贈資産】約4200万円(金融資産) 平成30年
福岡で暮らされており、お身内のほかに「公益団体にも遺贈したい」とのご意向で、いくつかの公益団体の活動の中から当財団の理念と活動に共感をいただき、ご遺贈いただきました。遺言書には、お世話になった方々への感謝と遺贈へのお気持ちが記されており、細やかな気配りのお人柄が伝わってまいりました。
天野さんのお誕生日の誕生花に「梅」があります。また福岡は菅原道真公由来の梅がまさにシンボルでもあります。その花言葉は「高潔・不屈の精神」です。御写真がありませんため、ご遺影に代わり、梅の絵を描かせていただきました(享年90歳)。
國吉 眞惟 様 國吉 蓮子 様
國吉眞惟・蓮子基金
【受贈資産】約2億2000万円(金融資産) 平成30年
生まれた翌年に関東大震災に遭い、以後養父母のもとで暮らされました。そして大変なご苦労を重ねながらも、「お客様が喜んでくれることが自分のいきがい」と、心のつながりを大切にされた美容室を開設され、25年にわたり地元の皆様に愛されていました。ご主人を長く献身的に介護され、ご主人が亡くなられた後は、前向きに社会に常に関心を持ち、趣味の水墨画や書を楽しみ、お手製の洋服や帽子を身につける素敵な方でした。
地域の周りの方や美容室時代のお弟子さんの助けを借りながら、最期までご自宅で自立した生活を送られました。蓮子さんはご生前から当財団のさわやかパートナー会員としてもご支援くださり、また1000万円を東日本大震災支援のためにご寄付くださいました(眞惟様 享年93歳 蓮子様 享年96歳)。
坪川 逑子 様
坪川逑子基金
【受贈資産】約4億2000万円(金融資産・不動産) 平成30年
ご主人が亡くなられた後、お一人で暮らされていましたが、日本舞踊や琴などをたしなまれ、欧風のインテリアにも凝られるなど、日々の生活を楽しまれていました。その後、年齢を重ねられてからは、信頼のおける知人の方が成年後見人となり、最期までご自宅で過ごされました。遺言書に葬儀は不要であることを明記され、納骨も細かく指示がなされていました。
全財産を託しますとご遺言くださった当財団に全面的な信頼を寄せてくださり、長く陰ながら応援してくださっていたそのお気持ちに大きなお力を頂戴しました(享年95歳)。
小峰 勝野 様
小峰勝野基金
【受贈資産】約2億5000万円(金融資産・不動産) 平成30年
東京で仲買商を営む家に生まれた小峰さんは、人が常に行き交う地域の中で育まれ、率直で、そして人情に厚いお人柄でした。ご両親を看取られた後、70代で終活を進められる中で、当財団の活動を目に留めて財団に自ら訪ねてくださり、その後、当財団のさわやかパートナー会員としてご支援くださいました。
書道師範の資格をお持ちで展覧会にも多数出品されていました。持病と向き合いながらも自分なりにできることを貫きながら、一方で助け合い活動にも積極的に目を向けられ、ご紹介したお墓参りの付き添いボランティアなどを大変喜んでくださいました。高齢になられてもご自分なりの生きがいと覚悟をもってお過ごしになり、前向きに暮らすことの大切さを身をもって教えてくださいました(享年84歳)。
伊藤 春子 様
伊藤春子基金
【受贈資産】約1700万円(金融資産・不動産) 平成31年
就職後、タクシー会社を経営されていたご主人とご結婚され、愛知で暮らされていました。ご主人が他界されたときに事業の清算も併せて決意され、ご自身は介護付き有料老人ホームに移られました。「死後のことは至極簡単に」とのご遺言で、積極的な延命治療は望まれず、ご自身の思いを見事に貫かれた人生でした。
地元の社会福祉協議会へのご遺贈と当財団にもご遺贈くださり、当財団の活動を地元からずっと認めてくださっていたことに大いに力づけられました(享年91歳)。
澤谷 静枝 様
澤谷静枝基金
【受贈資産】約700万円(金融資産) 令和2年
東京でお暮らしだった澤谷さんは、晩年、施設で暮らされていましたが、当財団の目指すあたたかい助け合いのある地域づくりに共感してくださり、当財団のさわやかパートナー会員としてもご支援をしてくださっていました。公正証書遺言を作成された際に、当財団にお気持ちと共にコピーをお預けくださり、当財団と他一団体にご遺贈してくださいました。
澤谷さんのお誕生日の誕生花に「ツバキ」があります。その花言葉は「控えめな素晴らしさ・気取らない優美さ」です。御写真がありませんため、ご遺影に代わり、ツバキの絵を描かせていただきました(享年90歳)。
安田 夛栄子 様
安田夛栄子基金
【受贈資産】約2億4000万円(金融資産・不動産) 令和2年
大阪でお暮らしだった安田さんは、ご主人が亡くなられてからはお母さまとお2人で暮らされていました。公衆衛生のお仕事に尽力され、府が発行した冊子の表紙も飾ったことがあるとのことです。しっかりとご自身の生活のこと、死後のことを考えられていたとのこと。お話し好きで明るいお人柄だったと関係者の方からうかがいました。
当財団の理念と活動に共感してご遺贈を決めてくださり、また、お名前を冠した基金を気に入ってくださいました。当財団と地元の自治体にご遺贈してくださいました(享年87歳)。
設楽 千惠子 様
設楽千惠子基金
【受贈資産】50万円(金融資産) 令和2年
大学をご卒業ののち、病を持たれて長く闘病される中で、福祉について調べるうちに当財団の活動に興味をお持ちくださったとのこと、ご主人さまよりご遺贈の連絡をいただきました。ご生前には、当財団のさわやかパートナー会員としてもご支援くださっていました。遺言書には、ご主人さまや皆様への感謝の言葉が綴られていてました。たとえ身体は思うように動かなくても、幸せに暮らされてきたお気持ちが溢れており、心打たれるものでした。
設楽さんのお誕生日の誕生花に「フリージア」があります。その花言葉は「優雅、天真爛漫、そして純潔」です。御写真がありませんため、ご遺影に代わり、フリージアの絵を描かせていただきました(享年71歳)。
和田 和子 様
和田和子基金
【受贈資産】約1億3000万円(金融資産・不動産等) 令和2年
当財団に遺贈を考えてくださっている旨のご連絡をくださり、当財団の事務所にお知り合いの方と訪ねてきてくださいました。聴覚障がい児の教育に長く携われてこられた方で、凛としたお姿と楽しい話題で包むようにあたたかな雰囲気でお話をさせていただきました。当財団のさわやかパートナー会員としてもご支援してくださっていました。
趣味のギター教室のお仲間も参加された四十九日法要に、当財団もご一緒に参列させていただきました。お元気なうちにできることを見事に進め、自立した暮らしと社会への支援のあり方を身をもって示してくださった方でした(享年88歳)。
後藤 富士雄 様
後藤富士雄基金
【受贈資産】約1200万円(金融資産・不動産) 令和3年
幼い頃にお父様を亡くされた後藤さんは、東京・埼玉で暮らされ、定年退職後はご自宅で愛犬と共に穏やかに過ごされていました。お身内が近くに暮らされていましたが、ご本人は極力自立した生活を心がけておられました。
平成26年に当財団を遺言執行者として包括遺贈される旨の遺言公正証書を作成されました(享年75歳)。
吉兼 邦子 様
吉兼一男・邦子基金
【受贈資産】230万円(金融資産) 令和3年
お父様は、いつも公正な社会の実現について話されていた方とのこと、ご主人も社会正義を強く貫かれる方でした。長きに及ぶ手厚い看病ののちにご主人は他界され、続けて一人息子さんも亡くなられるご不運に見舞われましたが、かねてより当財団の理念と活動に深いご理解をお持ちいただいており、恵まれない子どもたちや困っておられる方々の支援ためにぜひ活用してほしいとご遺贈いただきました(享年85歳)。
駒井 雅子 様
駒井雅子基金
【受贈資産】約9000万円(金融資産・不動産) 令和3年
ご両親を亡くされた後、大阪でお一人住まいをされていました。まだお若いながらご自身の最後をしっかりと考えられ、任意後見契約および死後事務委任契約を締結、公正証書遺言も作成されて当財団を含む2つの団体にご遺贈くださいました。
詳細はうかがえておりませんが、あたたかな、ふれあいのある社会の実現を思うお気持ちの中で、当財団の活動をお選びいただきました(享年66歳)。
小林 八重子 様
小林八重子基金
【受贈資産】約1400万円(金融資産) 令和4年
ご遺言では「遺言者本人が有していた価値観・人生観を尊重してくださる方に遺贈してください」と思いを遺され、ご本人を良くご存じの成年後見人は「高齢の独居者を、目立たない形で支援してくれる個人や団体を大事にされていた」とお話しされていました。
遺言執行者等で構成される受遺者選考委員会を通じて、さわやか福祉財団の「地域助け合い基金」へのご遺贈をいただきました(享年82歳)。